熊本県内では、今回の地震で5日午後6時の時点で災害関連死の疑いがある人などを含めて38人が死亡し、避難所には7122人が避難しています。
熊本県の災害対策本部は、5日午後6時時点の県内の被害状況を発表しました。
それによりますと、今回の地震による県内の死者は38人となっています。死者の数は今月2日から変わらず、災害関連死の疑いがある1人や地震による「直接死」かどうか調査している1人が含まれているということです。
大けがをした人は20人となっています。
避難者 7122人
また、県内で開設されている避難所は133か所あり、7122人が避難しているということです。
住宅被害 1万4572棟
住宅の被害は全壊が699棟、大規模半壊が20棟、半壊が1025棟、一部破損が6195棟、それに被害の程度について調査中のものが6633棟で、合わせて1万4572棟の被害が確認されたということです。
断水 約4万3710戸(5日午後2時時点)
また、断水は5日午後2時時点で合わせておよそ4万3710戸にのぼっています。
木村知事 “台風13号が熊本接近 週末にかけて細心の注意を”
また会議では、台風13号の接近に伴い、県内では6日から11日にかけて影響を受ける可能性があり、
▽地震で地盤が緩んでいる地域の土砂災害や、
▽損傷した建物へのさらなる被害、
▽ブルーシートが飛散することなどへの注意が呼びかけられました。
そして八代港に停泊している民間の船を活用して、5日から始まっていた入浴支援が6日以降、一時中断となることが報告されました。
木村知事は「台風は週末にかけ熊本に近づいてくるので、車中泊や自宅避難をされている方にも、台風が近づいたときには安全な場所に避難していただけるよう周知したい。避難されている皆さんには週末にかけて細心の注意をお願いしたい」と述べました。
オンワードHD 従業員の安全確保の強化を公表
大規模な爆発が起きた熊本県嘉島町のイオンモール熊本で、従業員3人が死亡したオンワードホールディングスは5日、会社のホームページで、従業員の安全確保の強化について公表しました。
この中では、従業員が帰宅するために最低限必要な携帯電話や家の鍵などの貴重品を常時携行することを義務づけるなどとしています。
その上で「緊急事態の発生時にお客様を誘導して施設の外に一旦避難した後、再度施設の中に入る必要を無くすことで、従業員の安全確保を強化してまいります」としています。
《各地の被害》
熊本 氷川町 農業用パイプライン破損 干上がる水田も
震度7の揺れを観測した熊本県氷川町では、農業用のパイプラインが地震で破損し、農業用水が行き届かない状況が続いていて、地元の土地改良区は川の近くの水路から水をくみ上げ、農家が持参したタンクに給水する緊急の対応を行っています。
氷川土地改良区によりますと、地震の影響で町を流れる氷川から農地へ水を引く長さ13キロ余りのパイプラインが破損し、干上がる水田もあります。
40年にわたって農業を営んできたという男性は、みずからくみ上げた地下水をトラックで運び水田に流し込んでいました。
男性は「1週間近く水が来ていないので稲の根が切れてしまう。間に合うかは分からないが、少しはましかと思い水を流している」と話していました。
パイプラインの復旧のめどが立たない中、氷川土地改良区は、7月29日から川の近くの水路の水をポンプでくみ上げ、農家が持参したタンクに給水する緊急の対応を行っています。
4日も朝から農家が訪れ、果樹農家の男性は「ポンプの故障で育てている果物が枯れかかっているので、給水は助かります」と話していました。
氷川土地改良区の高木雄也事務局長は「ほぼ町全体が断水し、ことしは厳しいという声も聞くが給水によって諦めていない農家もいる。パイプラインの復旧に向けて準備を進めていく」と話していました。
農業用水の給水は氷川大堰管理事務所で当面、午前7時から午後7時まで行われるということです。
医療機関
厚生労働省の5日午後2時時点のまとめでは、熊本県内の46の医療機関で断水や停電、医療ガスが使えなくなるなどの影響が続いています。
医療機関がある自治体別では八代市で22か所、宇城市で12か所、宇土市で6か所、美里町、合志市、水俣市、氷川町、御船町、嘉島町で、それぞれ1か所です。
熊本県内では、医師や看護師などでつくる「災害派遣医療チーム」=DMATが167チーム活動しているほか、「災害派遣精神医療チーム」=DPATも24チーム活動しています。
高齢者施設
高齢者施設では、熊本県内の875か所と福岡県、長崎県のそれぞれ1か所でガスの停止や断水、建物の壁にひびが入るなどの被害が出ています。
高齢者施設がある自治体別にみると、熊本県内は熊本市が279か所、八代市が200か所、宇城市が81か所宇土市が54か所、甲佐町が29か所、益城町が26か所、上天草市が22か所、、氷川町が19か所、美里町が18か所、御船町が16か所、菊陽町が14か所、玉名市が13か所、合志市が12か所、大津町と天草市がそれぞれ11か所、山都町が10か所、西原村が9か所、水俣市が8か所、芦北町と嘉島町がそれぞれ6か所、阿蘇市、和水町がそれぞれ4か所、あさぎり町、菊池市、人吉市、苓北町がそれぞれ3か所、玉東町、高森町がそれぞれ2か所、球磨村、荒尾市、山鹿市、水上村、津奈木町、南阿蘇村、相良村が、それぞれ1か所です。
福岡県は、朝倉市の1か所、長崎県は、南島原市の1か所です。
障害児者施設
熊本県内の障害児や障害者に関係する施設でも、400か所で停電や断水、建物の被害が確認されています。
施設のある自治体別では、熊本市が99か所、八代市が86か所、宇城市が84か所、宇土市が43か所、益城町が18か所、甲佐町、美里町、氷川町が、それぞれ11か所、御船町が10か所、合志市が7か所、天草市が5か所、人吉市、上天草市が、それぞれ3か所、水俣市、大津町、嘉島町が、それぞれ2か所、菊陽町、阿蘇市、和水町が、それぞれ1か所です。
人工透析施設
このほか、熊本県内にある94の人工透析施設のうち、現在も3か所で停電や断水などのために人工透析の実施が困難になっていますが、いずれの施設もほかの医療機関で患者が人工透析を行えるよう手配を行ったということです。
農業水産関連の被害広がる 農業用ハウスや養殖施設など
今回の地震で熊本県内では、農業用ハウスや田んぼ、ノリの養殖施設など、農業水産関連の被害も広がっています。
農林水産省は5日、災害対策本部会議を開き、午後2時時点の被害状況を報告しました。
このうち熊本県では、1973か所の農業用施設で被害が確認されています。
農業用ハウスが壊れる被害が相次いでいるほか、田んぼや畑に水を送る用水路にひびが入り、水が送れない場所も出ているということです。
また、389か所の田んぼや畑でのり面が崩れるなどの被害が出ています。
水産関連では、熊本県内の28の漁港で岸壁や防波堤などが壊れ、ノリを乾燥させる機械や水槽など養殖施設でも13件の被害が確認されました。
林業関連では、ひび割れなど林道の被害が85か所、木材の加工や流通のために使われる施設、23か所で建物の損壊などが見つかっています。
このほか、納豆や豆腐、パンをはじめとする食品工場でも、生産設備が壊れるなどの被害が確認され、操業を停止している工場も相次いでいるということです。
農林水産省は、職員を現地に派遣してさらに被害状況の調査を進めるとともに復旧の支援も行っています。
会議で鈴木農林水産大臣は「現在は農繁期で農業用水の需要も高まる時期で、今後の営農活動に対する不安が広がっている。必要な対応に万全を期していく」と述べました。
観光庁 避難者受け入れ可能な宿泊施設 211施設確保
観光庁は、熊本県などと連携し、5日時点で、避難者の受け入れが可能なホテルや旅館などの宿泊施設をあわせて211施設確保したということです。
具体的には、
熊本県が127施設、福岡県が29施設、鹿児島県が28施設、大分県と宮崎県がそれぞれ9施設、長崎県が7施設、佐賀県が2施設となっています。
先月31日時点の73施設から、およそ3倍に増えました。
すでに一部の施設では避難の受け入れが始まっているということです。
観光庁は、「災害関連死を防ぐためにも、避難の状況を見ながら、さらなる宿泊施設の確保を検討したい」としています。
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