専大松戸・上沢直之の投球フォーム | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

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春季関東大会・2日目、第二試合はプロ注目の本格派右腕、専大松戸・上沢直之が登場。
前橋商業との対戦カードより上沢の投球内容を楽しみに試合開始を迎えた。


上沢は小学校時代、サッカーチームに所属。中学入学後、軟式野球部でキャリアをスタートしている。
シニア・ボーイズなど中学硬式経験者の割合が高まる中、少年サッカー経由中学軟式野球部という異色の球歴。

専大松戸入学後は1年春からベンチ入り、2年春からエースを務め春季千葉県大会でベスト8に進出。
二回戦ではセンバツ帰りの東海大望洋を相手に奪三振12・失点2という投球内容で勝ち星を挙げている。
続く夏・秋季千葉県大会で連続でベスト4に進出。

甲子園は未出場ながら、関東地区では屈指の本格派右腕、ドラフト候補投手として注目を浴びている。


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上沢の投球フォーム①


上沢はノーワインドアップモーションから打者をしっかり観察しながら投球に入っていく。
力感は適度に抜け、185cm・85kgという恵まれた体格から相手打者の仕草を見回しながら始動する。
緊張感がいい意味で感じられない余裕たっぷりの始動である。


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上沢の投球フォーム②


次に踏み込む左足を引き上げるシーンをご覧頂きたい。
垂直に引き上げ必要以上な回転運動を作らないように腐心している様子が見受けられる。

投球に必要以上な回転運動とは、踏み込む足が軸足より著しく交差する事と定義したい。
回転運動で打者に直進する力を加勢させられるように思われがちだが、体の開きを誘発してしまう。


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上沢の投球フォーム③


ヒップファーストで打者に重心を向けながら、両肩を結んだラインは一直線に保たれている。
右腕は打者に向けて開かない体、左大腿部に隠れて打者からは非常に見え難い場所に位置している。


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上沢の投球フォーム④


踏み込む側の足の膝で「くの字」を形作るという、ひと手間の成否が投手としてのクオリティに大きく影響を及ぼす。
これは投手の優劣、将来性を判別する際に使用して欲しい。
それくらい投球フォームにおいて重要ポイントであり、高いセンスと努力を必要とする動作である。


「「くの字」ステップ」(弊ブログ・10年4月23日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10514971491.html


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上沢の投球フォーム⑤


リリース直後にグラブを持つ手を自然と胸に引き込んでいる様子が見受けられる。
上沢のグラブを持つ手が“遊んでいる”フィニッシュは全く見掛けなかった。
投球に必要以上の回転運動がある場合、勢いに負けてグラブを外側または背後に飛ばしてしまう。


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上沢の投球フォーム⑥


この日、最速141㌔を記録したストレート、カーブ・スライダー・フォークボールを持ち球にしている。
球種の多彩さよりも、同じ腕の振りから多彩な球種を投げ分ける技術水準の高さに感心する。

日刊スポーツの記事によると上沢は唐川侑己(千葉ロッテ)を尊敬しているという。
投球フォームに通ずる部分が多い事に加えて、唐川の影響を受けているように記事を読む以前に感じた。

唐川に比べて上沢の股関節の可動域は狭く、硬いように見受けられる。
リリースの瞬間、踏み込んだ左足の膝の角度が若干直角に及ばない(「上沢の投球フォーム⑤」参照)。
上沢には東浜巨(亜細亜大)の踏み込む足の角度を参考にしてもらいたい。

「教科書にして欲しい東浜の投球フォーム」(弊ブログ・10年4月16日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10509210778.html


膝の角度が深くなれば、球持ちが長くなりリリースポイントを打者に近くする事が出来る。
僅かではあるが、18.44mという限られた距離間ではその僅かな違いが大きな成果を生む事になる。
「神は細部に宿る」という事である。

プロ志望届を提出すれば指名順位は分からないが、間違いなくドラフト指名の掛かる逸材である。
185cm・85kgという恵まれた体躯、悪癖の無い整理整頓された投球フォームはプロには魅力に映るだろう。
まずは夏の甲子園での全国デビューを目指して、更なる高みを目指して欲しい。
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