総長選考で意向投票の結果を明かさなかった東北大
東北大の総長選考の流れは次のようなものだ。
総長候補者は3つのルートで推薦される。1つは教員で構成する「教育研究評議会」が、教職員による意向投票の結果をもとに5人以内の候補者を推薦するルート。あとの2つは、学外委員が半数を占める経営協議会が5人以内の候補者を推薦するルートと、教授と准教授30人以上の連名によって候補者を推薦するルートだ。その上で、総長選考・監察会議が選考する。
教職員による意向投票の結果を、ある関係者が明かした。
「’23年10月中旬に、約2900人による意向投票が行われました。その結果、投票の対象となったのは4人です。このうち冨永氏が最も多い1172票を獲得しました。2位の候補は779票、3位の候補は445票、4位の候補は225票でした。
ただ、2位と3位の候補は、のちに総長に選ばれた冨永氏に比べると、国際卓越研究大学に対してはやや消極的な態度をとっていました。2人の得票を合わせると1224票です。この結果は地元紙の『河北新報』が10月26日に詳細に伝えました。
しかし教育研究評議会は、新聞で報じられたにもかかわらず、投票数を議事録にも載せませんでした。投票結果を隠したのは、国際卓越研究大学の推進が全学一致になっていないことを知られるのが、その後の本採択の決定には不都合だったからかもしれません」
東北大の総長選考・監察会議が公開している資料によると、11月7日に一次候補者5人が確認され、12月7日に二次候補者3人を選出。3人の面談を実施して、1月23日に冨永氏を次期総長候補者として決定し、翌日発表したとある。ただ、不思議なことに二次候補者の名前は公表されていない。関係者によると、「3人の中には、意向投票で選ばれたときに2位と3位だった人が選ばれず、なぜか4位の人と経営協議会から推薦された人がいた」という。