内閣府やアドバイザリーボードの意向が影響か
国際卓越研究大学の審査においては、応募した大学のガバナンスが重要視されてきた。京都大は第1期の公募で落選している。その理由について、文部科学省が設置するアドバイザリーボードは「実効的なガバナンスやマネジメントが実現することが求められる」と、京都大の姿勢について物足りなさを指摘していた。この時点で、京都大はデパートメント制について重視していなかったことが窺える。
そして、第2期の公募で候補になった時には、前述の通り教員が知らないところでデパートメント制への移行が前提になっていた。
総長選考・監察会議が経過を明かさないので詳細は不明だが、投票結果と各候補者の考え方から察すると、デパートメント制への移行を最も早く進めることができるガバナンスを構築するために、立川氏が新総長として選ばれた可能性がある。
現総長の湊氏が次期総長決定について何らコメントをしていないことにも、教員たちは疑問を感じている。国際卓越研究大学を主導するアドバイザリーボードや、内閣府総合科学技術・イノベーション会議(議長が総理大臣で14人の委員のうち6人を閣僚が占める)の意向が、総長選考に強く影響したのではないかと疑問視する声も上がっている。
総長選考をめぐって問題が起きているのは、京都大だけではない。あまり知られていないが、国際卓越研究大学の第1号に認定されている東北大でも、不透明な総長選考などが起きていた。後編で詳報する。
【後編記事】『京都大と東北大の「不透明すぎる総長選考」に教員たちが絶望…国立大学で問題になっている”知られざる支配体制”』につづく。