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この作品「As you like it」は「よだつか」「mdlstCP」等のタグがつけられた作品です。
As you like it/4/1の小説

As you like it

16,255文字32分

(あらすじじゃないあらすじ)
 中継で見た当時よりも精悍さと色気が増した、さえざえとした金の瞳がすぐ側にあった。ふいにも背筋が震えてしまう。頭のなかは真っ白、距離の近さには真っ青だ。恋愛ベタの俺もわかる。本気だ。このひとは……あの夜鷹純は本気で俺なんかのことを好きだと言ったのだ。それも恋愛的な意味として──。
 思わずも触れていた手をとれば、ようやくとばかりに撫でていた夜鷹の動きが止まった。
「夜鷹純の解釈違いですっっっっっっ!」
「…………は?」

同棲おさわがせ拗らせ片思い珍道中な、夜鷹さんと司さんのお話。

*非情に捏造な未来設定になります。
*途中で修正が入ることもありますこと、お許しください。
*鯖はフィギュアスケートがまったくわからない鯖です。
*コミックス派なので、最新巻までのネタバレを含みます。
*また既存の設定および口調について誤謬があることがあるかと思いますが、広いお心で許していただければ幸いです。

As you like it:お気に召すまま

昔から黒髪で一人称が「僕」には非常に弱い鯖でした。。。
先日、牡蠣にあたって寝込んでいましたら、何故だか夢のなかでよだつかを書いており……もう形にしようかとイタズラ書きした結果となります。
とりあえず、あれですね……生牡蠣はおいしかった、悔いなし‼

感想などはこちら⬇️(不定期で消えるやもやも🐟)
https://lit.link/watanukisabasaba

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*キャプション必読
*捏造未来設定な、めだりすとのお話
 
(1)
「君のことが好きなんだけれど、どうしたらいいと思う?」
 問いかけられた言葉に、明浦路司は──呆然とするしかなかった。夜更け過ぎのアイスリンク。時刻はとうに日を跨いでいるが氷面は明るかった。
 白々と光るリンクのうえに落ちた黒い人影、夜鷹純は司の返答を待たないままに悠々と滑り出す。
 夜鷹が踊るのを見ていると、まるで同じ人間とは思えない──何か、まったくべつの不可思議な生き物を目にしているようにも錯覚する。滑ったさきから氷上には艶やかなコンパルソリーが浮き上がり、美しくも描かれた図形には自然と目が引き寄せられた。彼が見ている世界と俺が見ている世界は同じなのだろうか、ついそんな疑問さえ湧き上がる。
 夜鷹の凄さは動きの軌跡だけではない。描いたそのさきから無駄のない助走、洗練されたジャンプ。それも……三回転に三回転をかさねる連続ジャンプまで軽々と熟してくる。こんな夜更けのアイスリンク、それも司しか観客がいない場で見せるには勿体ない出来だ。
 けれど、そんなやりとりも二年以上も経てば慣れっこにはなっていた。
 中学時代に焦がれ、夜鷹に憧れて司はアイススケートの道へと踏み出した。遅れに遅れた二十歳からの挑戦、そこからの挫折。けれど二十六歳のとき、司は再びにしてスケート選手の育成の道のために氷上へと戻ってきた。
 そうして偶然にも出会ったのが夜鷹純、そのひと。まさか育成選手の影のコーチとして夜鷹がいるだなんて思いもしなかったし、当時は彼の物言いに随分な啖呵で返したものだ。
(実際のところ、でも……あのときは全日本ノービスで四位だったんだよな)
 全日本ノービスでの敗北を完敗だと思ったのは嘘じゃない。負けた。負けた。俺たち……俺といのりさんは夜鷹純と狼嵜光に負けたのだ。
 打ちひしがれたし、伸された。けれど、荒れ狂う嵐のような経験があったからこそ──結束いのりは、十八歳となった彼女は世界レベルにまで到達する選手になったのだ。
 そこまで、この七年あまりでの怒涛の展開──またの名を『結束いのり成長回想ムービー集』──を脳裏で回想して、くぅぅっと明浦路司は右手を握りしめた。
 いや、いのりさん凄くないか。凄すぎるだろう、とんでもないだろう、世界よ知っているかっ……結束いのりは凄いんだ! だって始めたのが十一歳のときで、そこから七年で世界女王に並ぶほどの躍進なんだぞっ……。すごいどころかマジで偉い子金メダルホルダー、いや偉い子ワールドトップクラスにノミネートされてもおかしくない。なんであればドキュメンタリーでもなんでもいいから、いのりさんの名場面集みたいのを頼むからテレビ局とかでまとめてくれないかっ……‼
 けれどしかして、ここにいるのは氷上で大の男が二人きり。司の奇行には慣れっこであるとはいえども会話の前後が前後だ。夜鷹が乱雑に氷を蹴れば、ハッとしたように司は顔をあげた。あげた先で視線がかち合う。金色の怜悧な瞳の圧に司が顔を引き攣らせれば、夜鷹は面白くもなさそうに息を吐き出した。
「……僕のジャンプを見ているときに考えごと?」
「すみません、あまりの衝撃で……えーっと、いのりさんの名場面集が頭のなかで再生されていましたっ……!」
「そんなに驚いたんだ」
 滑らかにも言葉を返されれば自然と頬に赤みがさした。だから、なんでそこで機嫌良さそうになるのかが司には理解できない。なんで口の端だけあげて笑っているんだろうか。目を瞬かせるばかりの司へと近付くと、ごく自然な動作で夜鷹は骨張った手を握った。
「あつい」
「……平熱が三十七度なので」
「そうだね。でもそれだけじゃない」
 手に触れたあとは腕、肩へとあがって、今度は頬へと触れられる。一時間も氷上を滑れば体は冷えていくが、夜鷹の場合には元々の体温が低すぎるのが問題だ。むず痒そうにも司が身を捩れば、夜鷹の端正な顔元がふいにも近付いた。
「それで答えは出たの」
「答えって……」
「言ってくれないとわからないよ、司」
 中継で見た当時よりも精悍さと色気が増した、さえざえとした金の瞳がすぐ側にあった。ふいにも背筋が震えてしまう。頭のなかは真っ白、距離の近さには真っ青だ。恋愛ベタの俺もわかる。たぶん、本気だ。このひとは……あの夜鷹純は本気で俺なんかのことを好きだと言ったのだ。それも恋愛的な意味として──。
 思わずも触れていた手をとれば、ようやくとばかりに撫でていた夜鷹の動きが止まった。
「夜鷹純の解釈違いですっっっっっっ!」
「…………は?」

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コメント

  • かくとん(千鶴子)
    2月19日
  • ゆん
    2025年6月23日
  • mamimami1012
    2025年3月28日
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