中国人が経営する企業に所有権が移って以降、入居者が突然3倍の家賃を通知されたり、エレベーターを止められたりといった騒動が起きた東京都板橋区のマンションに、新たな異変があった。空き部屋に大挙してネパール人が住み始め、日本人住人が一夜にしてマイノリティーになってしまったのだ。主に日本人側の努力で「共存」が模索されているものの、習慣の違いによる摩擦が生じている。
暮らしは平穏を取り戻しつつあったが…
舞台となっているのはJR板橋駅前にある築46年の7階建てマンション。昨年の騒動のあらましはこうだ。
住人らがそれまでの家賃の2~3倍に相当する月額19万円への値上げを一方的に通知されたのは令和7年1月23日だった。その数日前にマンションの所有権は中国人が経営する都内の会社が取得していた。翌2月には、オーナーを名乗る中国人とみられる男女3人が7階の部屋を夜間に突然訪れ、「来月から値上げだ」「今出ていくなら引っ越し代を10万円だけ払う」と一方的に告げる事案も起きた。
空き部屋が無届けで民泊営業に使用され、入れ替わり出入りする中国人旅行客とおぼしき利用者が、夜中に騒ぐ、ベランダで喫煙するといった迷惑行為が相次いだ。
5月には、問題なく稼働していたエレベーターの運行を「漏電の可能性」などを理由にオーナー側がストップ。上階に住む高齢者も、非常階段の上り下りを余儀なくされた。
騒動をメディアが報じたこともあり、家賃値上げは撤回され、エレベーターも約1カ月後に運行を再開した。だが、ノイローゼのような状態になって引っ越す住人が現れるなど、退去が相次ぎ、マンションの半数近くが空室になった。