地震後に爆発が起きたイオンモール熊本。外壁などが大きく壊れていた=熊本県嘉島町で2026年7月29日午後1時56分、野呂賢治撮影
最大震度7の揺れが襲った熊本地震の被災地では30日、懸命の救助活動が続いた。31日夕には、生存率が大幅に下がるとされる「発生から72時間」を迎える。関係者らは安否不明となっている人々の無事を祈った。
爆発事故が起きた熊本県嘉島町の「イオンモール熊本」では29日夜から30日にかけ、警察などが安否不明者を捜索した。
「自分も捜索に行きたい。できるなら近くにおってあげたい」。30代の男性は30日午前3時ごろから、現場近くで祈り続けた。イオン内の洋服店で働いていた妻の安否が分からないためだ。
男性は日中も厳しい暑さの中、捜索の様子を近くから見守った。「今も何度か電話をかけているが、つながらない。もう正直、ある程度覚悟はしている」と涙を流した。
7人が死亡、5人軽症
イオンモール熊本では28日の地震発生当時、約3000人の利用客がいた。30分ほどで避難誘導を終えた後、爆発が発生。従業員も館外に逃げたが、一部の従業員は館内に戻っていた可能性がある。
現場では救出活動が続いてきたが、30日午後の時点で7人の死亡が確認され、5人が軽症となっている。
日本製紙八代工場でも捜索続く
倒壊した日本製紙八代工場の煙突下で続く捜索活動=熊本県八代市で2026年7月29日午前9時33分、本社ヘリから
一方、煙突が倒れた日本製紙八代工場(熊本県八代市)では11人が閉じ込められ、8人の死亡が確認されている。30日午後、残る1人が心肺停止状態で救出され、一連の活動が終わった。
地元消防の担当者は市の会議で、工場内の捜索状況について「かなりスペースが狭くて重機を入れることができない。マンパワーで小型の機械を使っており、作業に時間がかかった」と話した。
工場近くに住む会社員の男性(57)は「身近な工場での死者はショックだ」と話した。【巽賢司、栗栖由喜、山下智恵、中村敦茂】
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