詩│乾燥する白紙
充電中の池に両脚の折れた渡り鳥を放つ
水底と銀河。境界に未完成の日没を投げる
いたずらに廃止された育ち盛りの交渉
かつて食卓で向かいあえた瞳を笑う
準備中の木枯らしが愛撫する秋
透明な空が共通の寝室だった真夜中
閉め忘れた出窓を抜き差ししている
台風だけを取り除こうとして剥がれる指を
祭壇で燃やすための、薪を探している
伴奏の技術が欠けた細い腕 (薪2)
製造されたばかりの難破船 (薪3)
屋根付きの畑に隠されて育った恨み節 (薪4)
慰め途中の補助輪を導く秒針 (薪5)
蝋燭の気まぐれで崩れた予定表 (薪6)
壊れかけの加湿器に委ねられた日捲り (薪7)
納品待ちの雷鳴 (薪8)、溶けすぎた光芒 (薪9)
近くで乾き、遠くで潤う、鉄格子 (薪10)
ついに遮られなかった轍に憧れる雲 (薪11)
遅れてきた夕立で濡れた柩 (薪12)
偽物に育つ笑くぼ (薪13)、未踏の朝焼け (薪14)
方角を知らなかった羽 (薪12)、迎える葬送
消し忘れたテレビで天気予報 (薪1)
燃え盛る、はじまり
すべて、無防備な卵
複製された渓谷の心臓を捧げる
安全調査に合格した朝は白紙
本日は高気圧に覆われ
全国的に晴れる見込みです
日中の最高気温は平年よりやや高く
空気は乾燥するでしょう



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