京大が吉田寮「現棟」建て替え方針改めて強調 利活用案のアンケート実施 寮生は補修要望

寮生が退去する前の京都大吉田寮「現棟」=今年1月、京都市左京区

築110年を超える京都大の吉田寮「現棟」(京都市左京区)のあり方を巡り京大側と寮生らが対立してきた問題で、京大は29日、報道陣向けの説明会を開き「吉田寮の機能を完全に失わせるというものではない」としつつも改めて建て替える方針を示し、学生や教職員を対象に建て替えで生まれる空間の利活用案を募集するアンケートを始めたことを明らかにした。

京大の学生担当理事を務める國府寛司副学長は寮生らとの関係性について「個人的にはこのままでいいとは思わない。何らかの方法でねじれた関係を解消する必要がある」としながらも「約7500平方メートルに及ぶ敷地を百数十名の居住空間とするよりは、全学生の共有空間として教育・研究環境の向上に有効活用する」と建て替えの必要性を強調した。

京大によると、現棟の建て替えで生まれるスペースの利活用に学生や教職員の意見を反映するため、28日から10月16日までアンケートを実施して意見を募集。今後も継続的にこうした機会を設けるとしている。

京大と寮生らは現棟の保存方針をめぐって平成31年4月以降、民事訴訟で争ったが昨年8月に和解し、寮生は今年3月末に現棟から退去。寮生らで構成される寮自治会は現棟の歴史的・建築的価値などの観点から建て替えではなく耐震補強の補修を行うことを求め京大側に署名を提出している。

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