須藤豊次市長の死去に伴う茨城県下妻市長選は26日告示され、届け出順に、新人でパン製造販売会社役員の井上誠氏(57)、3選を目指す元職の菊池博氏(64)の無所属2人が立候補した。須藤氏の遺志継承を掲げる井上氏と、前回選で須藤氏に僅差で敗れた菊池氏の一騎打ちの構図となる。老朽化のため閉館している市民文化会館の在り方や、廃業したレジャープール施設「砂沼サンビーチ」の跡地活用策などが争点となりそうだ。
「再生の明かり消さぬ」
市長選に向けては、無所属新人で高校非常勤講師の池田久男氏(53)も立候補を予定していたが、出馬を見送った。
井上氏は立候補の届け出後、午前11時ごろから出陣式を開き、須藤氏の遺志を継ぐ姿勢を示した上で「下妻再生の明かりを消すことなく新時代を作っていく」と強調した。また、「砂沼サンビーチ、市民文化会館も閉鎖され長い年月がたっている。これではだめになる」と指摘し、懸案の解決に道筋をつける姿勢を打ち出した。
「苦しみを原動力に」
菊池氏は午後6時ごろから出陣式に臨み、前回選での落選に触れて「苦しみを味わった思いを原動力に、新しい下妻市の5年後、10年後を見据えてしっかりと戦う。真面目に素直に、あすの下妻市のために働く」と力説した。選挙戦では、保育料負担軽減や企業誘致に取り組んだ過去2期の実績もアピールする。
下妻市を含む衆院茨城7区を地盤とする無所属の中村勇太、自民党の永岡桂子両衆院議員は、秘書の代理出席を含め、井上、菊池両氏の出陣式に参加した。
前回選は262票差
投票は8月2日午前7時から午後6時まで30カ所で行われ、同7時15分から市役所で即日開票される。選挙人名簿登録者数は7月25日時点で3万3241人。
3月29日に投開票された前回選では須藤氏が8621票を獲得し、菊池氏との一騎打ちを262票差で制した。約4カ月という短期間に2度の市長選が実施される異例のケースとなる。
須藤氏は6月15日、茨城県八千代町の排水路で意識不明の状態で発見され、死亡が確認された。県警は自殺の可能性があるとみている。(谷島英里子)