「へぼ」「きもい」…維新街宣に大音量やじ 対応のコツは「気にせずしゃべる」(藤田氏)

大音量のやじに直面する日本維新の会の藤田文武共同代表(左)=7月23日午後、東京都千代田区(奥原慎平撮影)

日本維新の会の藤田文武共同代表、中司宏幹事長、高木佳保里総務会長、斎藤アレックス政調会長ら党幹部は23日夕、東京・JR有楽町駅前で定例の街頭演説会を行った。維新への抗議活動を行う人たちも集まって、演説にかぶせるように「帰れ」「消えてなくなれー」などと大音量でヤジや批判の声を上げ続けた。サングラスやマスクで顔を隠した集団からは、「プルルルル」とサイレン音を模した音も鳴り響き、演説を聞き取ることが難しい場面もあった。こうしたアンチ集団の出現は数カ月ぶりだという。

音量下げて要請も「お断り」

「うそつき、維新、げひーん」

現場では幹部の街宣開始前から、こうした掛け声が繰り返された。

日本維新の会の街宣に対して大声を上げる人たち。出現したのは数カ月ぶりだという

維新は、月に1度、有楽町駅前や新橋駅前などで街宣を行っており、今年2月の衆院選を前にアンチが駆け付けたこともあったが、最近は現場で抗議活動が見られることはなかった。

抗議活動を行っていたサングラス姿の男性に対し、記者が報道目的であることを伝えた上で、「中立の立場で取材しようにも聞こえないので、音を下げてもらえないか」と訴えたが、「お断りします」と応じない。

それでも聴衆は穏やかに聞く

一方、街宣に集まった聴衆には両耳をふさぐ若い男性の姿も見られたが、大半はそのまま演説に耳を傾けていた。

演壇では「帰れ」との声が飛び交う中、党幹部らが苦笑いを浮かべつつも、冷静に対応した。

日本維新の会の高木佳保里総務会長

阿部司衆院議員は「ちょっと静かにお願いしますね」と呼びかけ、高木氏は「批判について受けるべきことは受けながらも、日本のため、未来を担う子供たちのために全力で頑張っていく」と強調。「ありがとうございます。もう少し拍手いただけたらうれしいな」と演説を聞きに来た人たちに求めていた。

斎藤氏は「批判する政治ではなく、果敢に挑戦する政治をあきらめない。大変うるさい中で演説を聞きに来ていただき、ありがとうございました。このような声に屈せず最後まで頑張る」と述べた。

警備に当たった警察官に謝意

一方、抗議活動を行う人たちからは「へっと、へっと、へと維新」「どんちゃん♪どんちゃん♪」などのコールが大音量で上がっていた。

司会を務めた阿部氏は抗議の声のリズムについて、「大きめのBGM。盆踊りっぽい」と冗談を交え、踊るしぐさで場を和ませる一幕もあった。

日本維新の会の中司宏幹事長

中司氏は「暑い中、警視庁の皆さんも警備に当たってくれている。心から感謝を申し上げたい」と述べた。

最後に登壇した藤田氏は「最近は静かにやらせてもらっていたが、来てもらった皆さん、本当にすみません。一生懸命、国会最終盤について訴えさせてもらいたい」と語り始めた。

日本維新の会の街宣活動を妨害する人々を警戒する警察官ら

「藤田がきもい」「へぼ維新」などの声がリズミカルに繰り返されたが、藤田氏は淡々と話し続け、「聞こえますか。本当にすみませんね」と聴衆を気遣いながら演説を続けた。

「弱いところからやる」

街宣終了後、維新を批判していた男性に理由を尋ねると、「自民党にすり寄っているからだ」と説明。「なぜ自民党ではなく維新なのか」と重ねて問うと、「弱いところからやるのが定石でしょう」と答えた。

藤田氏は終了後、記者団に対し、「うるさい中でも多くの人が立ち止まって聞いてくれた。自分たちが力をつけ、国民から理解を得られるよう頑張ろうという思いで話した。純粋な気持ちを分かってくれる支援者もたくさんいるので、引き続き頑張りたい」と述べた。

街頭演説で妨害行為に直面した際の対応については、「気にせずしゃべること」と明かした。(奥原慎平)

維新街宣 与党として「傲慢にならない」藤田氏

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