実際に使う中で目に付いたポイントもいくつかある。1つ目はロアブックで商業作品の設定が多数配布・共有されている点だ。例えば「鬼滅の刃」「銀魂」といった作品の設定をまとめたものが見られた。
もう1つは、キャラクターのビジュアルを巡り、アニメのスクリーンショットや芸能人の写真と思しき画像が確認できた他、SNSでも「イラストが勝手に使われた」などの盗作騒動がちらほら見られる点だ。
ビジュアルはAI生成できる他、スマホから任意のファイルをアップロードもできる。サービスには「自身のイラストや写真でない場合は、必ず許可を取ってから使用してください」との警告文はあるし、SNSアカウントなどでも既存キャラの模倣に注意が呼び掛けられている。
同様の行為は規約でも禁止し、問題があった場合は削除措置も取っている様子だ。とはいえ、やろうと思えば写真をアップロードしたり、i2i(既存の画像を基にした画像生成)でビジュアルを生成したりできる状態のため、問題のある使い方やトラブルにつながっている可能性はありそうだ。
その他、SNSでは「子どもが依存気味」との投稿も散見される。AIチャットサービスによくある問題だが、ことZetaにおいてはUI・UXの良さが悪い方向に働いているかもしれない。
夢小説やなりきりといった文化が、生成AIと結びつくことで独自の熱狂を生み出している点は興味深い。Zetaの人気は、その潜在的なニーズを示しているといって差し支えないだろう。ある意味では次世代エンタメの萌芽とも言えるかもしれない。
ただ、プラットフォームに課題はあり、手放しに褒められはしない。提供元のScatterLabは過去、AIチャットbotに実在する個人情報を回答させてしまったり、学習データを適切な同意なく収集し、当局に制裁措置を受けたりしたことが報じられている。良くも悪くもアングラなサービスという印象はぬぐえない。
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