皇族数確保策を盛り込んだ改正皇室典範が7月17日の参院本会議で賛成多数で可決、成立した。昭和22年の施行以来、初の本則改正となるが、わが国のメディアは、ほぼ「全会一致」ですさまじい反発を見せた。以下は翌18日付朝刊の全国紙社説だが、地方紙なども含めほとんど変わらない。
『時代錯誤の「物語」 賛同できぬ』(朝日)、『象徴天皇の土台揺るがす』(毎日)、『象徴天皇制の根幹を傷つけた』(読売)、『皇室の未来へ総意探る議論を続けよ』(日経)、『皇統を守る成立を歓迎する 静謐な環境で養子縁組実現を』(産経)
前向きに評価しているのは産経のみ。日経は見出しだけではよくわからないが、本文は明らかに慎重な立場であり、「保守系」とされる読売が、「反対」を明確にした理由については、新聞業界に詳しい人でも首を傾げている。
もちろん、それぞれ何を書こうが自由だが、10日の衆院可決で党として反対したのは共産党だけで、その割合は1%程度。参院は立憲民主党、共産、れいわ新選組、社民党など「左派系」と見られる野党が反対したものの、衆参両院の議員数全体に占める反対の割合は1割程度だ。
つまり、国政選挙の結果という国民の総意からみれば、決して世論を二分するようなテーマではないのに、メディアの論調だけが、なぜか世論と真逆なのだ。「新聞離れ」が叫ばれて久しいが、この日の新聞は図書館などで読み比べるか、できれば揃えて保存してほしい。
皇室の存続というわが国の根幹に関わる問題について、令和8年7月18日の新聞が「何を書いていたか」は、子や孫の世代に残しておくべきだし、いつか必ず検証される日が来ると思うからだ。
女性差別を助長するから反対
改正された皇室典範は①「女性皇族が婚姻後も皇族身分保持」と②「旧11宮家の男系男子の養子縁組」を可能とすることが柱。産経を除く各紙社説はいずれも①にはおおむね賛成、②には反対の立場だ。