鎌倉学園が初の夏甲子園へ4強入り 堀井祥吾が123球完投 サザン桑田佳祐の母校でもある伝統校/神奈川大会
第108回全国高校野球選手権神奈川大会(22日、桐蔭学園2―3鎌倉学園、横浜スタジアム)準々決勝が行われ、夏の甲子園初出場を目指す鎌倉学園が桐蔭学園に3―2で勝利し、2018年以来の4強入りを果たした。エース左腕の堀井祥吾投手(3年)は9回123球を投げて2失点で2試合連続完投。創立105年の歴史を誇り、国民的バンド「サザンオールスターズ」の桑田佳祐(70)の母校としても知られる伝統校が、波に乗って悲願の優勝へ突き進む。 【写真】鎌倉学園・堀井祥吾は2試合連続完投 「今、何時!?」。午前中であることを疑いたくなるような酷暑にも屈しなかった。2試合連続完投でチームを8年ぶりの4強に導いたエースの堀井は達成感に浸った。 「疲れはあったけど、最後まで自分の力を出し切ろうと思った」 八回に1点差とされ、九回にも安打と犠打で1死二塁のピンチを招いたが、代打・坂林を空振り三振。続く打者を二ゴロに打ち取って123球で完投し「みんなで2年半、頑張ってきたのでその結果が出てうれしい」と声を弾ませた。 鎌倉学園は1921年に創立された105年の歴史を持つ伝統校。野球部は春の選抜大会に2度出場したことがあるが(62年準々決勝敗退、69年1回戦敗退)、夏の甲子園出場はない。172チームが出場した今大会で快進撃を続けるチームは2018年以来となる4強入り。竹内智一監督は「選手たちが我慢して最後までやり切ってくれた」と最高気温36度の暑さの中で奮闘したナインをねぎらった。 偉大なOBの存在も力になる。先発マスクをかぶった捕手・山下の打席では日本を代表する5人組ロックバンド、サザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」が一塁側応援席の吹奏楽部によって演奏された。ボーカルの桑田佳祐は同校OBという縁もあり、2ブロック制だった18年の南神奈川大会でチームが決勝に進出した際には桑田本人から「いとしのエリー」などの名曲に出てくるフレーズをアレンジした粋な激励メッセージをもらっていた。竹内監督は「桑田さんからいただいたメッセージは今も心に刻んで戦っています」と感謝を忘れない。そんな〝好きにならずにいられない〟大先輩のためにも悲願の甲子園出場をかなえる。 24日の桐光学園との準決勝に向け、指揮官は「総合力で頑張りたい」と気合十分。聖地まで残り2勝。鎌学ナインが歴史に新たな1ページを刻み、未来を照らす「希望の轍」となる。(織原祥平)