真・頭幅会


2009年12月25日

岐阜県採集

柳の文句は俺に言え!




今回の岐阜採集はいままでの採集とは少し違った思いがありました。

今シーズンは始りに入院という時間が長く、初期のいい状態のときにあまり地元に行かれなかったこともあり

めぼしい場所は採集者に入られてしまっている可能性が高い。


しかし、何年も通っていると数年に一度、もしくはまったく採集者の入らない場所というものがあり

それらはどこの地域でも通っている方はわかるものです。

そんな中、2年間温めておいた、あるポイントを選択しました。


ここはまったく採集者が入らないわけではなく、もし削られていたら即移動しようと思っていました。

逆に手つかずならば、かなり確率が高いような気がしていました。


さて、当日はKAZUさんの後輩君が岐阜にチャレンジしているようで、連絡してみました。


今期の彼は岐阜県自力ゲットを目指していて、すでに数回通っています。


まだゲットならずですが、彼のけっして知ったかぶりをしない低姿勢な姿をずっと見てきているので、

どうしても応援したくなってしまいます。

ほんとは、まったくノーアドバイスでのゲットが望ましいのですが、とくに柳帯というのは、

数回ゲットするまでは、その生息環境に戸惑うことが多く、かなり的外れな攻め方をしてしまいがちです。


特に今期はベテランの方々も苦戦しているようで、そんな中少しでもアドバイスできればと思い、会うことにしました。


連絡してみるとその時、オオクワの生息場所から大きく離れた場所で採集しているようで、

とある場所で待ち合わせをしました。

この濃尾平野はどこにでも生息しているようで、ある一定の地域だけは過去に信頼できる採集記録が無い地域があり、

私も幾度となくチャレンジしてみましたが、ただの一度も確認のできない地域があります。


以前、伝説の人物に聞いてみたところ、やはりその方もいないだろうと言っていました。


そんな感じで合流して、さっそく彼に聞いてみました。


「 せっかく会えたから一緒に採集しようか? 」

「それともせっかく来たから、思いのある場所で別々にやるかい?」


すると後輩君は少し迷ったようでしたが、せっかくだからと一緒に採集することになりました。


そこでもう一度聞いてみました。


「 どこに行きたい、どんな場所がいい?? 」

「採集者が全く来ない秘蔵の大きい林か、同じく小さい林、秘蔵のピン材ツアーか、そこそこ採集者が来るけど今期来てなければかなりチャ

ンスな場所か、一般的な本命ポイントか、もしくはいるはずだけれど今まで採れてない林か??どれにする???」


「 いや~迷っちゃいますね~、ハハハ」


「そうか!ほいじゃちょっと良い場所あるから付き合ってよ!」

「ただ、採集者に入られていたら即移動するから。」


「わかりました」


といった感じで、まず今日入ると決めていた場所に2人で入ることにしました。


小さい林なので、1時間くらいで見れちゃうかな?と、話し合って、散らばって探索開始しました。


狙いの林と言っても別に狙いの材があるわけでなく、柳採集の場合は材狙いというよりも

場所狙いの時が圧倒的に多いものです。


しばらく探っていると、かなりオオクワチックな材がありました。

しかしカミキリが出てくるものの、材質がいまいちでオオクワはいませんでした。

一通り見て戻る途中、上部の部分枯れが気になりました。

病気で少し身軽になったので、ひょいひょい上りチェックしてみました。

するとひと削り目から、甘いいいにおいがしてきます。

「100のカワラより1のヒラタケ。」

これは河川敷ではもはや鉄則です。


やや深く入れると、なんだか怪しい太さの食痕が出てきました。





「イイ感じや・・・」と、思いながら削っていくと、

2令の太さなのになかなか出てきません。こんだけ食痕が長いと可能性が高い。

今度は奥に向かって行きました。


「ああ・・、確定や・・・。」


頭の中がとろけそうになるような感覚に襲われ、しばし甘いにおいと共に酔いしれていました。


せっかくだから後輩君に見てもらおうと、電話すると少し離れた場所で採集しているようで、

ぼちぼち向かうとのことで、ゆっくり待っていました。

少しずつ削りますが、出そうになってもまったく出てきません。

上の方に初令時の食痕がありましたが、この太さもオオを物語っています。

それに2令といえども、固めの材に縁取りをつくるあたりは、さすがにオオクワっぽいです。

とうとう糞も出てきました。


「完全に確ったな!」


まだ幼虫が出ませんが、「これでオオじゃなかったら腹きってやる。」

と、樹上で一人、ぼそぼそと一人言を言う姿は人に見られれば通報されてしまいます。


ちょうどそのころ後輩君が現れました。


「まだ見えてないけど確定だと思うよ!」

「食痕の太さ、長さ、雰囲気、糞の大きさ、材質、すべてがオオクワを物語っているからね」


などと、後輩君でなかったら殴られそうなことを平気で言っています。

極限の興奮状態だから大目に見てやってください。


ほどなくして、ようやくケツが見えてきました。










その独特のジャバラ感とボディーの太さから、「ケツ確!ケツ確!」

と、さらに興奮度が増してきました。


慎重に取り出すと、もう言葉には表せないほどの美しさを放った柳2令が現れました。





いつみても柳2令は他の幼虫には無い、最強の美しさを持っています。

柳上部から出る幼虫は、何度採っても手が震えます。



「よっしゃーーーーー!!!!!狙い撃ち成功や!!!!」

と、思わず叫んでいました。

他人に聞かれていないことを祈ります。



後輩君にも見てもらい、「どう?どうしようもないら??」

「ええ、これはどうしようもないですね。」

と、後輩君のお墨付きも貰い、余韻に浸っていました。


さあ、どうしようか?なんだかもう削る気力が無くなってきてしまいました。


それほどこの1頭に満足というか、神々しささえ感じます。

そこでイイ体験なので、続きを後輩君に任せました。

上部に到達して、削り始めます。











「○○さん、無茶苦茶固いです。」

「でも食痕あります。3本くらいありますよ」

「そうだろう、固いだろう。でも中心は朽ちていてそこに食痕あるだろう。」


「はい。そうです。」


「いつも、柳は生の中にいる。って言ってることが少しはわかってくれたかい??」

「はい。凄いです。こんなとこにいるんですね。」


「そうだよ、だからコクワよりもカミキリと一緒に出ることが多いって言うのもわかったかい?」

「ほんとにそうですね。こんなとこコクワは入りませんね。」


こうやって実戦でアドバイスできる機会はなかなかないもので、百聞は一見に如かず。ですね。


しばらくして、2令が出たようです。


目がキラキラ輝いていて、経験してもらった甲斐があります。


その次は手でひねったら折れたので、慎重に下におろして続きを削りました。

2人で興奮しながら、確定食痕を堪能しながら削り、○○頭追加して終了しました。


















































どじょうさんにメールしました。「なんか文句あるかい??」


すぐに返信が来ました。「柳の文句はどんぐりに言え!」


どじょうさんのたまらないようです。



さて、昼も回ったので昼食へ向かいました。


こんな気分のいい時でも、注射です。


後輩君とゆっくり話しながら美味しい定食を食べました。


さあ、午後からはどうする?となり、後輩君のレア産地希望もあり、

レア産地の数か所のピン材を含め、回ることにしました。


というのも、どことは言いませんが、大方の生息域を知ってもらいたいというのがあったからです。


濃尾平野の生息域はかなり広いので、このへんから全域。といった曖昧なものですが、

大体は理解してくれたようです。

あとは自分の感覚で攻めてほしいのです。

ただこの地域は完全に外した場所でなかったら、どこそこには絶対いないということはないので、

それだけ頭に入れてほしいと伝えました。


最高の良材を数本やりましたが、そうそう簡単には出ませんでした。


暗くなり、終了間際に一か所だけ寄りました。

後輩君は、「ええっ・・、こんなところにいるんですか??」


と不思議がっていましたが、「何回も言うけど、この地域はどこにでもいるよ」


と過去に実績があることも伝え、やってみました。


何本かチェックしたとき、後輩君の削っていた場所から一本の太い食痕が現れました。


2人でやらせくさいね!?といいながら、一応削っていくと、カブトが下から出てきたものの、

その食痕はクワで間違いなさそうです。

生のヘリに進んでいき、やらせのスジもありません。

顔を見合わせ、興奮しだします。










「おい!慎重にやろうぜ!」


「これ、オオクワじゃなっすか?」


「いや、可能性あるよ!」


と、慎重に削って行きましたが、上に進んだところで切れてしまいました。

おそらく抜けたあと、手前が崩れて無かったのでしょう。


オオなら15gほどはあったと思われます。

「最後に興奮できたから、ヨシとしようよ!」

「ええ、楽しかったです!」


ここは誰も知らない、秘蔵中の秘蔵の場所なので、またいつか手ごたえがあるといいな。



さて、真っ暗になり帰ることにしました。



「付き合わせて悪かったね。楽しかった?」

「いやいや、楽しかったです!」


「○頭しか採れなくて、不満かい??」


「大満足ですよ!」


「こんどは絶対自力で採ってよ!」


「はい!今日は勉強になりました。」


「今日の経験で8年はワープしてるからな!絶対負けんなよ!!あとは自分の経験だけだよ!」


「はい!頑張ります!」


と、このように先生ぶっても、後輩君は素直に聞いてくれますので、ますます応援したくなります。


世の中、経験もショボイのにわかったように知ったかぶる者もいれば、後輩君のように

いつも謙虚な姿勢をして頑張っている方もいます。


私も後輩君を見習わないとなぁ~、と思いますね。といってもこの年じゃ無理か・・。(笑)




今回は入院中からの思いもあり、たとえ2令といえども大満足の成果でした。

久しぶりに手が震いました。

今シーズンも中盤に差し掛かりますが、病気でサボった分ますます頑張っていきたいと思います。


残りのシーズン、どんなドラマが待っているのだろうか??


思えば通じるハズです。


頑張ります・・・。






一部です。











「 柳の虎をなめんなよ! 」















お わ り












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