大谷翔平、志願の31球 玉の汗噴き出す敵地で〝前倒し〟 ロバーツ監督「本人がやりたいと」 打者優先方針も二刀流復帰に強い意志
【フィラデルフィア(米ペンシルベニア州)22日(日本時間23日)=横山尚杜】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手(32)が左膝に潤滑剤注射の処置以降、初めてブルペン入り。力感を抑えて31球を投じた。当初、週末に予定されていたが、志願してこの日に実施した。ロバーツ監督は『打者優先』の方針を示しているが、大谷の二刀流に対する強い意志が表れた形でもあった。フィリーズ戦に「1番・DH」で出場し、4打数無安打1四球だった。チームは9-5で勝利。 【写真】デコピンを抱きかかえる大谷夫人の真美子さん 大谷に『打者専念』の考えは毛頭ないようだ。ユニホーム姿とグラブをもってダッグアウトから飛び出した大谷はキャッチボールを終えると、ブルペンに向かった。当初、週末に行う予定だったブルペン入りを〝前倒し〟。ロバーツ監督は大谷の志願で実施したと明かした。 「本人がやりたいと言ったんだ。無理に説得したわけでは全くない。選手自身ほど自分の体を分かっている人はいないと考えている。大きな前進だった」 7月8日以来、2週間ぶりのブルペン。全力ではなく力感を抑えて傾斜を確認し、スイーパーなど一通りの変化球を含め計31球。最高気温31度、湿度50%の蒸し暑い気候で、首元に玉の汗が噴き出た。見守ったプライアー投手コーチは「内容も良く、本人も感触良かったと言っていた」。翌23日の状態を確認し、25日に再びブルペン入りを予定している。 ロバーツ監督は21日に先発陣の層の厚さを踏まえ、「復帰が3週間遅れても構わないと思っている」と大谷を打者優先で起用する方針を示していた。だが、大谷は早々にブルペンを再開し、二刀流としてプレーする意志の強さを示した形となった。指揮官によると大谷が12日に注射した潤滑剤の効果を実感し始めているという。 ドジャースのレギュラーシーズンは残り59試合。その後はポストシーズンを見据える。短期で患部が改善されれば、実戦勘や投球数への耐久、実戦形式登板のスキップなど離脱期間を短く抑えることができる。走塁においても注射以前の状態から大きく改善しているのは明らかで全力疾走に近いダッシュやスライディングに躊躇(ちゅうちょ)がない。 この日は打球速度100マイル超の打球を3本放ったが、いずれも安打とならず不運の打席が続いた。後半戦6試合目で3度の無安打と結果はやや低調だが、打球の鋭さは健在。チームは2シリーズ連続の勝ち越しで、後半戦も好スタートを切った。