全国初の「巨大自動日傘」が増殖中。神戸の夏にはとにかく日陰を!
今年もきました、猛暑。そんな中、神戸市の街中に増えているのがこれ。
この夏、神戸市は日陰を作るため、全国初!の路上スマートシェードやパラソルを三宮近辺に計11基、設置中です。信号待ちなどの間に日よけとして使ってもらうことを想定しています。じりじり焼ける陽射しがさえぎられて、ほっと一息。
実は今夏の神戸市の猛暑対策は「とにかく日陰が必要」という方針のもとで進められています。
「真夏に移動していると、直射日光が当たっているところに人はほとんどいない」と久元喜造市長。たしかに……
直射日光と地面からの照り返しがないだけで、体感温度はだいぶ違いますよね。
まちが暑すぎると、みなさん外出を控えるようになり、活気がなくなってしまいます。久元市長は「真夏でも人がまちの中に出てきてもらうことは、まちの活力を維持する上で重要です」と話します。
もちろん、工事や運送のお仕事をしている方など、外出しなければならない方も大勢います。そんな方々と、まちのにぎわいのため、猛暑の中でもなんとか安全・快適に外出してもらえないかということで、「日陰」に注目しているのです。
開いて閉じて、賢いシェード
台風や災害が多い日本で気になるのが、シェードの安全性。
スマートシェードは太陽光センサーがついており、一定の明るさになると開き、夜や雨で暗くなると閉じます。さらに風力センサーで、強風(10m/s)を感知したときも閉じます。悪天候時に職員が対応しなくてもいい、賢いシェードです。
ヒントは韓国に、実験繰り返す
この日よけ、もともとは韓国の路上日よけから学んだ事例だそう。ソウルではなんと4000基も設置されているそうです。近年、SNS上でも話題になっていましたよね。
ただ、神戸市が設置の検討を始めた際、日本には同じような製品がなく、試行錯誤したそうです。2024年、民間企業と最初に実験的に設置したのがこれ。
日陰で涼しくはなっていたのですが、時間帯によっては欲しいところに影ができないことがネックでした。さらに4本の柱で囲まれて、ちょっときゅうくつ。知らない人同士で隣に入るとつらいかも……。
道路上に置く形だったので、設置は比較的簡単だったのですが、強風時には人の手で日よけを閉じ、固定しなければならないのも手間でした。
そこで、翌年の2025年にはこちらを。
地中に埋め込んで安定させ、日よけは強風や天気に合わせて自動で開閉できるように。日よけ部分を大きくする一方、入りやすいよう柱は2本になりました。
さらに横断歩道の正面に設置することで、「信号待ちのための日陰」とよくわかるように。お昼どきなど、たくさんの人がシェードの下で信号待ちをする姿が見られるようになりました。
今年、街中にこれを増やすにあたっては、場所も課題でした。道路幅や、地中にあるガス管や水道管などのことも考慮しなくてはいけません。
私自身、SNSで韓国のパラソルを見たときは、「簡単に設置できそうなのに、なんで日本はやらないのかな~」と思っていました。が、結構課題があったんですね……!
市と民間がタッグで研究
ちなみにこの実証実験は、神戸市の「共同研究制度」を利用して実現しました。神戸市が抱える課題に対し、企業や研究機関と共に研究する制度です。
今回は神戸市側が「道路上の日よけについて共同研究しませんか」と募集し、手を挙げてくれたBXテンパル株式会社と一緒に研究を進めたそう。
あくまで「まずは研究をやってみよう!」という制度なので、課題が多く見つかり、実用にいたらないことももちろんあります。なので、「今回はかなりうまくいった事例です」と担当者。新しい課題にチャレンジする精神に拍手!
体感が7度違う!?「木陰」も増えてます
さらに、2023年から始まった「こうべ木陰プロジェクト」もしっかり進行中。まちなかに木陰がどんどん増えています。
この看板、見かけられた方も多いのでは?
2026年は新たに10本の樹が植えられるほか、すでに植えられているところで樹が大きく育つよう、土を整えたり、植栽ますを拡張したりする整備がされるそう。
木陰の中では、体感温度が7度違うとの研究結果もあります。日陰が地表の温度を抑える上、葉っぱが水蒸気を発散することで、周囲の気温上昇を緩和する効果もあるそうです。
日陰が増えることで、外に出ないといけない方にもやさしい、にぎわう神戸になるといいな。
みなさん、気を付けて夏を乗り切りましょうね。水分補給も忘れずに!
〈この記事を書いた人〉
ハヤシ/広報戦略部 クリエイティブディレクター
平日はライター、週末はソムリエの2足のわらじを実践中。
2026年4月より神戸市公式noteの編集・ライターに就任。神戸出身だが、進学や仕事で全国各地に住んでいたため、戻ってきたのは約20年ぶり。これまで様々な土地でライターをしてきた「外の視点」で、改めて故郷の魅力や課題について伝えたい。
ワインも日本酒もビールもなんでも好き。正直、神戸の街で仕事後の一杯をやりたくて、この仕事に応募したところもある。



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