野球部救った3年マネジャーに感謝 「ドキドキさせられなかった」
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ベスト8が決まった第108回全国高校野球選手権山口大会は、23日から山口マツダ西京きずなスタジアムでの決勝大会となる。すでに50チームのうち42チームが敗れた。「最後のミーティング」には涙と笑顔が入りまじる。 【写真】ボールを手渡され、喜ぶ新南陽で3年生唯一の部員でマネジャーの松井美琴さん=2026年7月19日、津田メモリアル 19日、初戦で防府商工に0―17で敗れた新南陽。エースの下松真平投手(1年)は試合後の控室でおえつが止まらなかった。 初回、相手の長短打を止められず、守備の乱れや相手の足にかき回され、8点を失ったところでマウンドを降りた。 敗戦後、チーム最後のミーティングで久野智史監督は語りかけた。「正直出にゃええというミスが出た。ただ選手のせいじゃない。しっかり準備をさせれんかった俺のせい」 下松投手には「悪かったのう」と語りかけ、「ピッチャーを代えるタイミングを正直迷った。そのへんをよう練習できんかった、というのは言い訳。俺の力不足」と話した。 新南陽は、登録選手11人のうち1年9人、2年2人で3年生はゼロ。久野監督は「1年が多いのは(負けの)理由にしたくなかったし、どうせ防府商工が勝つという周りを良い意味で裏切りたかった。この悔しさを忘れるな。次の夏は遠いが、あっという間に来る」と来夏の雪辱を訴えた。 新南陽で野球部唯一の3年生がマネジャーの松井美琴さんだ。この春まで松井さんを含めた全部員3人で活動を続け、1年生を勧誘して単独出場にこぎつけた。 久野監督は「ありがとう、お前がおったおかげでこの日が迎えられた」と感謝。「お前がハラハラドキドキするような試合展開に持っていけなかった」とわび、「お前が守ってくれたものは守っていく」と誓った。 ラストミーティングの後、松井さんは報道陣の問いかけに「野球が自分の中で(高校生活の)一番やったから、それがなくなるって考えたら、苦しい」。「でも、最高の夏でした」と相手の猛攻に耐え続けた選手たちをねぎらった。 試合終了直後、選手から試合で使った白球を渡され、驚く場面も。山口大会では試合球を記念に手元に残すことは時々あるというが、松井さんは「自分がもらっていいのか、と。でも、家の玄関に飾りたい」と泣きはらした目で笑った。(別宮潤一)
朝日新聞社
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