佐々木麟太郎、涙のマーリンズ入り「失敗したか、しないかではなく、挑戦したか、しないかを選ぶ人生にしたい」 〝故郷〟花巻で決意表明
米スタンフォード大の佐々木麟太郎内野手(21)が19日、岩手・花巻市で記者会見し、ドラフト8巡目で指名された大リーグのマーリンズへの入団を表明した。昨秋のプロ野球ドラフト会議で1位指名したソフトバンクへは断りを入れた。「米国で挑戦したい気持ちが勝った」と決断理由を説明。時折、涙を流して思いを語った。近日中に渡米してマ軍と契約し、新人の練習に合流してマイナーリーグでの出場に備える。スタンフォード大は休学する。 初志貫徹だった。佐々木は夢のメジャーリーガーへ最も近道となるマーリンズ入りを選んだ。 「自分自身に力がないことは、皆さま以上に理解している。たとえこの道が結果として失敗だったとしても、後悔だけはしたくありません。失敗したか、しないかではなく、挑戦したか、しないかを選ぶ人生にしたいという思いで、最終的に決断しました」 多くの報道陣やテレビカメラを前に、やや緊張した面持ちながら、自らの言葉で思いを力強く語った。ドラフト1位で指名したソフトバンクに対しては、王貞治球団会長ら関係者の名前を一人一人挙げ、丁寧に感謝の思いを述べた。結果的に入団を断ることになり「本当に苦しい決断だった」。ソフトバンクに対しての心苦しさ、父・洋さんへの思いを述べる際は何度も目頭を押さえ、声を詰まらせた。 スタンフォード大2年目の今年は16本塁打をマーク。マーリンズは8巡目指名だったが「順位に関しては感じることはなかった」という。父が監督を務める岩手・花巻東高出身で、ドジャースの大谷翔平やエンゼルスの菊池雄星の後輩に当たる。幼少期から間近で接してきた2人が、メジャーで活躍する姿に憧れた。高校通算140本塁打を放った強打者として鳴らし、プロ志望届を出さず米国へ進学。「年齢が上がれば、体のピークが落ちていく可能性もある。若いうちから自分自身の目標に一番近い環境で挑戦したかった。スタンフォード大を選んだのに続いて、米国で挑戦したい気持ちが勝った」と決断の経緯を説明した。 すでにマ軍の新人合同トレーニングは米フロリダで始まっている。「厳しい競争になることは間違いない。新たな道の開拓が佐々木麟太郎としての使命、宿命だと心に刻み、米国で頑張っていきたい。時間がかかってもはい上がっていきたい」。覚悟を決めて近日中に渡米する。スタンフォード大は休学し、現役引退後に復学して卒業を目指す。異例の挑戦は、新たなステージを迎えた。(塚沢健太郎)