【詩】ベーグルとストロベリー
【詩】ベーグルとストロベリー
朝食とは
最も静かな典礼である
ベーグルは
円環を失敗した神の化石
中央の空白だけが
今日まで焼き残された
私はそこへ
ストロベリーを置く
祭壇には
赤が必要だからだ
種は
果実の外側で眠る
魂が
身体より先に
世界へ露出しているように
祖母は言った
「パンは裂きなさい。
円は人には重すぎる。」
私は従った
裂けた円は
二つの半祈祷になった
遠くで
鳩が
鉄橋を渡る音がする
あるいは
列車だったのかもしれない
歴史とは
いつも
聞き間違いから始まる
ストロベリーの汁が
白い皿に
大陸を描く
誰も国境を引かなかったので
甘さだけが
先に亡命した
私は
ベーグルの穴を覗く
そこには
暗闇ではなく
無数の朝が
互いを引用しながら
静かに
回転していた
「これは私の身体である」
その声が
パンから聞こえたのか
私から聞こえたのか
もう思い出せない
帰るころには
ストロベリーの赤だけが
世界の
いちばん古い言語として
唇に残っていた


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