【詩集】愛する人のための祈り
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まえがき
この詩集『愛する人のための祈り』は、
一人の人間が、喪失から赦しへ、
赦しから愛へと歩いていく、
そのわずかな軌跡を綴ったものです。
冒頭に置かれた「自殺者への祈り」は、
この世を去った者への、
答えのない問いかけから始まります。
そこから「十字路」「許し」を経て、
詩の視線は少しずつ、外の世界───海、野原、風、鳥、花───へと開かれていきます。悲しみは癒えるのではなく、姿を変えて、
慈しみへ、そして誰かと分かち合う祈りへと
変わっていく。そのような順序で、
これらの詩は並べられています。
主への呼びかけが繰り返し現れますが、
これは特定の教義を語るためのものではありません。
むしろ、
言葉にならないものへ向かって手を合わせる、その姿勢そのものが、
この詩集の核にあります。
鳥になり、花になり、風になり、
そしてまた人になる───
そうした変容のイメージも、
同じ祈りの延長線上にあるものとして
読んでいただければと思います。
最後に置かれた「愛する人のための祈り」は、傷を抱えたまま、
それでも誰かと共に生きることを
選んだ者の言葉です。
ここに至るまでの十一篇は、
その一篇のための長い助走だったのかもしれません。
どうか、ゆっくりと、
声に出さずに読んでみてください。
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