鉾田海水浴場、開設を断念 大竹海岸の浸食深刻 茨城
茨城県鉾田市は今夏、大竹海岸鉾田海水浴場の開設を中止する。海岸の浸食が進んで海水浴客の安全確保が困難になったことが理由で、市執行部が4日の市議会全員協議会で報告した。市が浸食拡大を理由に同海水浴場開設を見送るのは、2024年以来2度目となる。
市によると、25年は県鉾田工事事務所の協力で、約1万2000立方メートルの砂を投入(養浜)して砂浜を復元し、海水浴場を開設。市は同年末から付近の砂の流失を確認しており、状況を注視していた。
今年5月上旬に護岸ブロックの浸食と損傷を踏まえ、海水浴客の安全確保が難しいと判断した。浸食箇所には、県が立ち入り禁止のロープを設置している。
井川茂樹市長は「海水浴場開設の見送りは非常に残念だが、安全を考慮して判断した」と強調。「これから市民や観光客に監視員のいない海の危険性を訴えていきたい」と述べた。
市は今後、現地での看板設置や交流サイト(SNS)などで海水浴場の開設中止を周知する方針だ。
同工事事務所によると、海水浴場の養浜工事では、浸食が目立つ400メートル区間に砂を入れ、約1メートルかさ上げした。砂は同県大洗町や鹿嶋市の海岸に堆積したものを利用した。
しかし、養浜工事では海岸浸食問題の根本的な解決にならず、再び海水浴場の開設中止を余儀なくされた形だ。
市商工観光課の担当者は「砂の流失を止めるためには、突堤やヘッドランド(人工岬)、離岸堤などの整備といった抜本的な対応が必要」と指摘。問題解決に向けて県と協議したい考えだ。