【ナウル炎上問題】南太平洋の楽園が“炎上工場”に変わった日


序章

 ナウル共和国政府観光局の公式Xアカウントは、2020年10月頃に開設されました。当初、このアカウントは「世界で3番目に小さい国」というユニークな立ち位置と、親しみやすい語り口で多くの注目を集め、フォロワー数を急速に伸ばしました。

 アカウントの「中の人」として知られるのは芳賀達也氏です。彼の個人的なキャラクターが強く反映された投稿は、従来の政府機関のアカウントとは一線を画し、多くのユーザーに新鮮な驚きと親近感を与えました。ナウルという遠い国の情報を、時にユーモラスに、時に真面目に発信するスタイルは、SNS上で「バズる」要因となり、初期の段階では広報戦略として一定の成功を収めたと言えるでしょう。

 本記事では、このアカウントへ高まり続ける批判を、2026年を中心に具体的な出来事を時系列に沿って検証していきます。芳賀氏個人の影響力と、公的アカウントとしての責任のバランスがどのように崩れていったのか、そしてそれがナウル共和国のイメージにどのような影響を与えたのかを考察します。

 一応、2025年までのナウル観光局Twitter史については下記noteに非常に詳細にまとまっていたので共有いたします。「大東亜戦争」の項目とAIの項目がおすすめです。


訴訟カンパへの疑義

 ナウル観光局公式は、自らへの誹謗中傷等を理由に訴訟費用のカンパを始めました。

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 しかし、このカンパをめぐって数々の疑義が生じています。
 まずは、この機関そのものへの信頼性についてです。当然、政府に関連する機関であれば訴訟費用は支給されるでしょう。しかし、今回はなぜか募金を募っています。

次に、資金の透明性についてです。

 このカンパから半年がたった7月現在、大方の予想通りいまだ訴訟の進展についての発信は公式アカウントでは何ひとつありません。訴訟の名目で募金を募る以上、進捗報告という最低限の責務は果たすべきだと思われます。

一応、本人は言及していたので魚拓とっておきます。
「カンパについては全額返金」

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阪大外国語学部騒動

 ナウル共和国政府観光局(公式)アカウントは、「レスバしよう」と持ち掛けたツイートへのリプライ「受験つらい~(省略)」に対し、以下のようにツイートを引用しました。

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語学行こうや!

 しかし、こうした投稿は個人間のレスバにとどまるものではなく、大阪大学外国語学部の学生や教員、志望する受験生全般に対して失礼な発言であると問題視されました。こうした声を受けてナウル公式は以下のように投稿しました。(ここでは3件を例に挙げます)

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以上のような謝罪ツイートを投稿し、事態は沈静化するかに思われたそのとき、ナウル公式からは目を疑うような投稿がなされました。

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おまえがな!?

 本心では謝罪や反省の意図が毛頭なかったことは明白であります。このことは、以下のどこか言い訳じみた以下のお詫びツイートからも察することができます。当然ながら、お遊びのレスバであろうが特定の層を狙い撃ちにして侮辱するようなツイートが許容されるはずがない。多数のフォロワーを持つアカウントが引用で大々的に投稿するのには、それに見合った責任が伴う。友人とのLINEやDMとはわけが違うのです。


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どこか言い訳じみたお詫びツイート

さらに、ナウル公式アカウントは騒動の鎮静化を図り今後の対応について以下のようにコメントしました。

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 ガスライティング※というべきか、被害者ポジション(被害者面)の悪用というべきか、隠された攻撃性というべきか、あえて過剰な謝罪や的外れな謝罪をして、それに対する否定をしてもらうことで自己正当化や「謝罪したけど聞き入れられなかった」という状況に仕立て上げるようなやり方には疑問を禁じえません。そもそも、阪大外語学生向けの助成金を、たかが観光局の人間(ましてナウル人でもない)が一存で即断できるはずがありません。はなからやる気がなかったと推測せざるを得ません。ナウル国民の血税を日本人が独断で回せるはずがないのです。また、活動助成金の設置意図も意味不明です。

※以下を参照


最後に、ナウル観光局公式は同日以下のような発言もしています。

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13分後

 発言撤回までわずか13分。自分の希望を通そうとしたり、不満を宥めてもらいたいとか注目を集めたりしたかったのか、まず「やめる」と口にすることで周りから「待って、辞めないで」「あなたが必要だ」と引き止められることを期待し、自分の存在価値や承認を確かめようと周囲をテストしたかったのか、それとも目の前の現実から逃げ出すための衝動として「投げ出す」宣言をしてしまい13分後に我に返ったのか、あるいは本当に都合よく騒動と同日に何かトラブルが発生してしまい、都合よくほんの10分程度で解決策が見つかるラッキーが起こったのか、定かではありません。なお、2023年のアカウントの存続には、Twitterでの好感や惜しむ声をうけてナウル本国の閣議決定がなされたという趣旨の投稿があったため、日本人が独断で閉鎖を決められるとは考え難いことにも留意が必要です。

第一次 日本共産党・左翼へのヘイト騒動

発端

 2026年3月、ナウル観光局公式は突如共産党や左翼勢力を対象にしたヘイト発言を投稿しました。

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「いかにも左翼ぽい汚い服装」

 こうした政治信条を理由とした差別的な投稿への批判に対し、ナウル観光局公式はまたもや謝罪ツイートを投稿。

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中の人の「交代」とアカウント「閉鎖」

 騒動を受け、当該アカウントは「中の人」を芳賀氏からナウル人へと交代することを発表しました。ナウル共和国の公式機関である国会遺産省の名前まで出しているため、どこか信頼性があるように思えます。さらに、英語でアカウント閉鎖まで予告。これもわざわざ英語で投稿したことで信頼性の高いもののように思えます。(以下4件の画像)

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飛び火


 しかし、騒動はほかのところにも波及していました。件のヘイト投稿に対し、ナウルに燐を鉱石を貸し出していたあるXユーザーが、「改善しないなら」という条件で返還を要求したのです。


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燐は「りん」と読むよ

 すると、あろうことか観光局公式は返還を申し出てしまったのです。つまり、「特定の政治的対立や排斥を助長する投稿姿勢」を改善する意思がないと受け取られてしまっても致し方ありません。

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 ただ、どうやら持ち主の方が沈静化を期し投稿をしたことで何とか収まったようです。なお、この返還騒動に際し、持明院殿さんに対して「返還をかさにした言論弾圧」だなどと批判する声がありました。ただし、彼の普段の投稿から察するに、信条的には右側に近く、そのようなことをするメリットがないことに留意が必要です。そもそも、思想の左右に限らずヘイトや差別的発言は非難されてしかるべきものです。



 どうやら、芳賀さんには何か精神的に抱えているものがあるようですね。
 ところで、観光局アカウントの中身は結局交代せず、後述のように「特定の政治的対立や排斥を助長する投稿姿勢」は現時点でも続いています。しかも、その後しばらくはナウル人に成りすまして投稿していたのです。

 結果的にだまされた持明院殿さんは今何を考えていらっしゃるのでしょうか。複雑です。

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何言うとんねん

第二次 日本共産党・左翼へのヘイト騒動

 2026年7月、当然のようにアカウントを運営している芳賀氏は以下のように投稿。

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「事実陳列」

 「事実陳列しただけ」とおっしゃっていますね。日本共産党が大阪万博中止を求めたのは事実ですが、横浜市長山中氏を共産党が応援しているというのは虚偽です。2021では支援を打ち出しましたが、2025市長選では支持しないことを明確に述べています。また、「でも、横浜万博には反対してません。なぜなら共産党は横浜市長を応援してるから。」も事実であることの裏付けが取れていません。そして、共産党は横浜市議会で横浜花博の運営方式に反対しています。

 さらに言えば、日本共産党が大阪万博中止を求めたのは事実ですが、彼らは万博の理念自体に反対したわけではありません。大阪万博の運営方式や開催場所について懸念し、国民の命が脅かされる危険性や能登半島地震復興対応、世論調査の結果をもとに開催中止を求めたのです。そして、現に未払い問題やバスの問題などはいまだ解決していません。では、横浜花博はどうでしょう?誰かの命が脅かされるような懸念は最初から存在していません。交通渋滞への対処や開催規模についての議論はされていますが、当然開催中止を求めるレベルの懸念でもありません。「万博について整合性を持」つべきだとおっしゃっていますが、視野が狭いというかあまりに非論理的であるというか… 閉口しました。 要するに左翼批判が先に来ていて(毒されすぎて)、自己省察ができていないのだと思います。

 なお、当然のように左翼へのヘイトもまき散らし続けています。

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リポストたち


 また、当該ツイートにも批判が集まったため以下のような謝罪ツイートをしていました。

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 この投稿は、「お詫び」と銘打ちながらも、終始一貫して、自分の非を真正面から認めることを巧妙に回避している内容です。

 冒頭で「内政干渉ととらえられても仕方ない」と譲歩しつつも、すぐに「私たちはもともと素朴なアカウントだった」という自己評価に切り替え、なぜ問題発言に至ったかの理由を延々と外部のせいにしています。具体的には、親パレスチナ派や過激な政治主張を行うフォロワーからの攻撃、さらには日本外務省への抗議までも引き合いに出し、自分たちが「被害者」であるかのような文脈を丹念に作り上げているのが特徴的です。

 そのうえで、「向こうが攻撃してくるなら、こちらも少しぐらいならこういう話をしてもいいだろう」と、本来あってはならない対抗措置という名目での今回の内政言及に同情票を集めることに終始しています。また、肝心の「どのような疑問を投稿したのか」については一切具体的に説明されておらず、曖昧なまま「質問をしただけ」「特定政党を批判したわけではない」と弁解に終始しているため、読者は何が問題だったのかを検証することすらできません。ちなみに、このアカウントは特定政党を批判していますし、そのことに対する謝罪はいまだありません。

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 これが批判でないならなんなのでしょう?まさか、疑問文だから批判ではないと?あまりに詭弁です。まず、「疑問文だから批判ではない」という主張自体が、言語の基本を無視しています。日本語において、疑問文は批判を和らげるための方便として最も頻繁に使われるレトリックのひとつです。例えば「本当にそれで国民は幸せなんですか?」は、明らかに「それは国民を不幸にしている」という強い批判を含意します。わざわざ疑問形にすることで、直接的な断言を避けつつ、相手に反省や説明を強いる間接的な断罪を行うのは常套手段です。形式だけを取って「批判ではない」と言い張るのは、あまりに稚拙な言い訳です。次に、この文書自体が自己矛盾によって「批判だった」ことを証明しています。もし本当に単なる中立的な「疑問」だったのであれば、そもそも観光局が公式にお詫びを出す必要が発生しません。彼ら自身が「内政干渉ととらえられても仕方ない」と認めている時点で、その発言が単なる事実問合せではなく、相手国の内政に価値判断を下し、影響を与えかねない発言だったことを自白しています。「干渉」という言葉は、批判的・能動的な働きかけを含意するものであって、「単なる疑問」とは決して両立しません。これは古典的かつ悪質な詭弁です。疑問文という形式を隠れ蓑にし、自らの発言の実質的な影響力から目を背けさせようとするこの態度こそが、最も不誠実で、読者を馬鹿にした対応だと言わざるを得ません。


 さらに、今後の対応については「観光局理事長の別アカウントで対話する」と先送りにしており、現アカウントの運用責任と今回のミスの処理を曖昧にしたまま、責任の所在を個人名義に逃げようとしている点も極めて不誠実です。全体を通して、公的機関としての説明責任や立場の重みがまったく感じられず、いわば「個人の愚痴」や「感情論」に終始した内容であり、公式アカウントの危機管理対応としても、謝罪文としても著しく質が低いと言わざるを得ません。

おまけ 中の人が現時点でも芳賀氏であると言及したツイート

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中の人が現時点でも芳賀氏であると言及したツイート


終わりに

ファンネル

 芳賀氏の(観光局の)ツイートからは、「ファンネルを飛ばしている」と指摘を受けてもおかしくないようなものが多々あります。
 ファンネルを飛ばす行為の醜悪さは、第一に権力の不均衡と集団私刑(リンチ)の肯定にあります。発信力や影響力を持つ者が、自らの支持者やフォロワーという「攻撃力」を認識しながら、特定の個人や少数派に向け放つ。それは対等な議論ではなく、数と暴力による威圧であり、標的となった個人を精神的・社会的に抹殺しようとする極めて暴力的な振る舞いです。

 第二に、発信側にある「指示はしていない」という極めて不誠実な免責の姿勢です。直接「攻撃しろ」と言わずとも、相手のアカウントを晒したり、被害者を装って憎悪を煽ったりすることで、フォロワーが自発的に攻撃するように誘導する。そして実際に惨状が起きた時には「自分はただ意見を言っただけ」「ファンが勝手にやったこと」と知らぬ顔を決め込む。この「暴力を扇動しておきながら責任だけは完璧に回避する」という構造に、人間の悪意のずる賢さと醜さが凝縮されています。

 つまり、芳賀氏(及び観光局アカウント)の一連の行動は、単なる「ネット上のいざこざ」ではなく、SNSの中で非対称な力を持った公的アカウントが、個人のエゴとアカウントのカリスマ性だけで暴走し、民主的な言論空間を破壊する典型的な構造を示しています。そしてその実態が、観光促進ではなく「自分への批判者狩り」に終始していたという事実こそが、この事件の最深部にある哀しむべき真実ではないでしょうか。



おまけコーナー(適宜追加)


・そういえば、最初(5年位前?)はみんなナウル人だと思ってましたね。


・これはレスバ用?攻撃用?の謎アカウント






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法学部政治学科1年 自分の考えを整理したい時に書くので不定期更新
【ナウル炎上問題】南太平洋の楽園が“炎上工場”に変わった日|ふむふむ
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