スポーツ

【高校野球】決意の一打 我慢比べ決着/富士見


蕨―富士見 9回裏富士見1死二塁、猪股の中前打でサヨナラ勝ちを決め、喜ぶ富士見ナイン=アイ・スタ浦和
▽3回戦
富士見 4―3 蕨

 3―3で迎えた九回裏1死二塁。3番猪股が放った打球が中前に抜けると、二塁走者大河原は三塁コーチャーの制止を振り切り、スピードを緩めることなく本塁めがけて突っ込んだ。「センターがこぼしたのが見えたので迷いはなかった」と大河原。富士見が一瞬の隙を突いた走塁で、熱戦に終止符を打った。

 三回までの点の取り合いから一転、中盤以降は互いに走者を出しながらも無得点に終わる「我慢比べ」の展開に。3失点しながらも粘投を続けていた先発猪股と五回1死から登板した2番手菅野勇が投手と一塁手で入れ替わりながら、交互に登板する小刻みな継投で幾度となく訪れたピンチをしのぎ切った。

 九回表をこの試合初めての三者凡退に抑えると、直後の攻撃で先頭の1番大河原が左前打で出塁。続く篠崎がきっちり犠打を決め、サヨナラ機を演出した。仲間の期待を一身に受けた打席の猪股は「投球面では迷惑をかけて助けてもらった。最後は自分で取り返す」。真ん中の球を力強くはじき返し、一打で悔しさを晴らしてみせた。

 猪股が打席に入る直前には次打者の古賀主将が「おまえが打たなくても俺がいるぞ」と緊張をほぐす一声で仲間を後押しした。「まだ続けられることがうれしい。この勝ち方はチームの完成形に近づいている」と古賀。14年ぶりの5回戦進出へ、自信を示した。
2026/07/15 10:20:00
記事提供:埼玉新聞

おすすめ