HERO〜黒、白、緑〜
誰かが僕にこんなことを言ったとしたら。
「お前が最高の時に、お前を絶望に陥れてやる。」と。
それが、本当に事実として起こることならば、僕はそれを回避することはできないだろう。それは、事実として予見されていることで、100%の確率で起こることだから。
ただ、もしもそれが本当に事実として起こらない場合。僕はそれについて、毎回絶望した時に考えることになるだろう。今の絶望の前の時が、僕の最高の時だったのかどうかについて。そして、僕はまたこう思う。もう、もしも僕の最高の時は訪れないのだろうか…と。身体も心身もボロボロになり、もう僕は何の力にもなれない者になっていくのだろうか…と。
今、僕は幸運にも絶望にはいない。し、最高の時だとも思ってもいない。ただ、僕は一体、この先にどこに向かっていくのだろう…。かつては憧れたHEROみたいなものにもなりたくはないし、仮に望んだとしてもHEROのようなものにもなれないのかもしれない。もしかしたら、すでに僕は誰かのHEROだったとしても、僕にはそれがどういうことなのか、きっとしっかりはよくわからないだろう。僕にむけて正当な理由で僕がHEROであると語る人がいたとして、きっと僕は正当に理解できないような気がしている。そして、その逆もそうだ。僕がだれかのアンチヒーローであったとして、誰かが僕に正当な理由でそう語る人がいたとして、きっと僕はその理由がうまく理解できないような気がする。
誰かが黒だといって、誰かが白だといって、誰かがグリーンだといって、その理由が正確にわからないのと同じように。
そう、わからないのだ。


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