7/17(朝) 本日の市況と解説コラム

7月16日の米国市場は、米中対立への懸念から半導体・ハイテク株を中心に売りが大きく広がり、主要指数は揃って下落しました。米政府が中国への半導体輸出規制をさらに強化するとの報道が警戒され、エヌビディアやASMLなどの主要半導体銘柄が急落。ナスダック総合指数は-1.47%と反落しました。ダウ平均も序盤の買い一巡後は下げに転じ、前日比105.67ドル安(-0.20%)の52,552.97ドル、S&P500も0.51%安と揃って下落して取引を終えています。

今週ここまでは、トランプ大統領の発言などでイラン情勢が不安定化、日米ともに相場も膠着感が高まっていますね。

前回のトランプ発言の時もそうでしたが、発言の真意はつかみがたく、不確実性を嫌う市場心理が再び前向きに上向くには少し時間がかかるかもしれません。

目先の不穏なニュースばかりを見ていると心が揺さぶられてしまいますが、こんなときこそ、あえて超長期のデータをながめて、引いた目線を取り戻すのもおススメです。

こちらです↓
これは、1900年以降の「主要な地政学イベントとダウ平均」を重ねたグラフです。

「毎年、悪いニュースはある」というタイトルの通り、過去100年以上の歴史を振り返れば、世界大戦、大恐慌、ベトナム戦争、キューバ危機、ブラックマンデー、ITバブル崩壊、世界金融危機、そして近年のパンデミックやウクライナ侵攻、イラン戦争など、常に市場を脅かす重大なバッドニュースが途切れることなく発生してきたことが分かります。

しかし、グラフの青いラインの軌跡を見れば一目瞭然です。個々のイベントの瞬間には一時的な下落調整やウロウロする時期を挟むものの、歴史の引力はそれらの危機をすべて乗り越え、大局としては力強い右肩上がりのトレンドを描き続けています。

人類の経済活動の進歩と強靭さは、目先のどんな悪いニュースよりも強いということです。今の地政学リスクやニュースによる揺さぶりも、この長い歴史の1コマに過ぎません。過度にパニックになることなく、大局の大きな流れを信頼してどっしりと構えておきましょう。
 
さて、超長期的な視点とは逆に、今夜直面する「超足元」のデータを紹介します。

こちら↓
これまで何度か書いたように、7月後半の米国指数はアノマリー(季節性)的に少し弱い傾向があります。なかでもハイテク系が集まるナスダックには、その傾向が色濃く出やすい特徴があります(S&Pはそこまで弱くない)。

上の表は、1990年以降の「7月オプション満期日(今夜の米国市場)」、そしてその「当該週」と「翌週」におけるナスダックのパフォーマンスをまとめたデータです。

表の一番下にある平均実績に注目してください。

・満期日当日:平均 -0.44% / 勝率 36.1%
・満期週:平均 -0.13% / 勝率 41.7%
・満期翌週:平均 -0.17% / 勝率 52.8%

全体的に重い空気が漂っていますが、特に今夜の「満期日当日」の勝率はわずか36%台と低く、下落回数が上昇回数を大きく上回っています。

足元の需給イベントを控えて、ナスダックをはじめとするハイテク市場はご覧のように軟調になりやすく、目先は慎重な対応が肝要かもしれません。

ただし、いつも言っているように、こうした超短期のイベントや需給の動きを「すべて」かのように考えて一喜一憂するのは危険です。大局の強力なトレンドが崩れたわけではなく、あくまでアノマリー上の「一時的なノイズやウラ期」に過ぎません。今回の満期日前後の動きも、判断材料の「ひとつの参考程度」に留めておきましょう。

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