アフリカ・シエラレオネ拠点に特殊詐欺容疑 50~79歳の9人逮捕

根本快 新屋絵理
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 アフリカ西部にある最貧国の一つ、シエラレオネを拠点とする特殊詐欺事件に関与したとして、兵庫県警は1日、自称販売業の北岡博文容疑者(61)=横浜市中区=ら50~79歳の男女9人を詐欺容疑で逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。

 特殊詐欺事件をめぐっては近年、カンボジアやミャンマーなど東南アジアで日本人が現地当局に摘発されるケースが相次ぐ。

 県警によると、アフリカの国を拠点とする事件で日本人の関与の疑いが浮上するのは異例という。ある警察関係者は「東南アジアでは摘発されやすくなり、拠点を移した可能性もある」とみる。

 組織犯罪対策課によると、9人の逮捕容疑は、シエラレオネを拠点とする犯行グループの関係者らと共謀して2025年6月、札幌市の女性(59)に検察官やその秘書を名乗って複数回電話をかけ、「あなたの口座が詐欺に使われている」「容疑を晴らすため金を調べさせてほしい」などとうそを言い、7回にわたり計5500万円をネットバンキングで指定する口座に振り込ませ、だまし取ったというもの。

 女性が受けた電話の発信元の位置情報はシエラレオネで、容疑者らから押収したスマートフォンの解析結果などから、県警は9人のうち5人が現地から詐欺電話をかける「かけ子」、3人がかけ子を日本で勧誘する「リクルーター」、北岡容疑者はリーダー役として両方の役割を担っていたとみている。

70代の男性、実際に渡航

 県警は25年5月、「知人女性が国外で詐欺をさせられそうだ」との通報を受けて捜査を開始した。

 この女性は、9人のうち無職の高橋久雄容疑者(53)=横浜市都筑区=から「アフリカに行って日本の富裕層に電話をかけてお金をだまし取る仕事。成績次第で100万円はもらえる」などと勧誘を受けたという。

 県警は今年5月、この勧誘行為が職業安定法で禁じられた「有害業務の紹介」に当たる疑いがあるとして、9人のうち北岡容疑者と高橋容疑者ら4人を職業安定法違反容疑で逮捕した。

 6月には、70代男性に対して同様の勧誘行為をした疑いで再逮捕し、いずれも職業安定法違反罪で起訴されたという。この70代男性は実際にシエラレオネに渡航していたという。

 外務省によると、シエラレオネは国連が「後発開発途上国」(最貧国)と位置づけている。面積は日本の約5分の1、推計人口は約864万人。最近は治安が比較的落ち着いているとされるが、外務省は渡航や滞在に十分な注意が必要と呼びかけている。

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この記事を書いた人
根本快
神戸総局|事件・司法担当
専門・関心分野
事件、政治資金
新屋絵理
神戸総局
専門・関心分野
裁判、人権、国際情勢、フランス

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