FA権を2026年に獲得するプロ野球選手一覧
2026年オフ、プロ野球界の勢力図を塗り替えるFA戦線が幕を開けます。
昨季の活躍で評価を高め、ついに権利を手中に収めるスター選手たちの動向は、ファンのみならず全12球団が熱い視線を送る最大の注目点です。
本記事では、2026年にFA権を取得見込みの注目選手を一覧でまとめました。
球界を代表するエースから勝負強いベテランまで、移籍市場を賑わす目玉となるのは誰か。
最新の取得条件とともに徹底解説します。
プロ野球のFA(フリーエージェント)とは
FA(フリーエージェント)とは、プロ野球選手が「どの球団とも自由に契約を結ぶことができる権利」のことです。
通常、選手はドラフト指名を受けた球団と契約し、その球団の許可なく他球団へ移籍することはできません。
しかし、一定の期間(出場日数)プロで活躍し続けることで、このFA権を手にすることができます
国内FAの条件
国内FA権を取得するには、1軍の出場選手登録日数が「145日」に達したシーズンを「1年」として計算し、規定の年数を満たす必要があります。
具体的な年数は、高校生ドラフト出身者は「8シーズン」、2007年以降の大学・社会人ドラフト出身者は「7シーズン」です。
また通常、FA権取得には1軍登録日数が必要ですが、先発投手は登板間隔が空くため不利になります。
そのため「先発登板した投手が登板翌日以降6日以内に登録抹消され、抹消された日から14日目以内に先発登板した場合、先発登板間の登録日数が6日あったものとみなし、登録日数を付与する」投げ抹消の特例が設けられています。
加えて、前年度に1軍登録日数が「145日」以上の選手が対象で、グラウンド上で発生した故障により抹消された場合、その療養期間のうち最大60日間を登録日数として合算できる故障者特例制度もあります。
145日に満たない年は端数を合算でき、CS期間中の登録も日数としてカウントされます。
メリット
選手にとっての最大のメリットは、自らの意思でプレー環境を選択できる点です。
優勝を狙える球団や出場機会の多い環境など、自身の希望に沿った移籍が可能になります。
また、他球団との交渉を通じて市場価値が可視化されるため、年俸の大幅アップや長期の複数年契約を勝ち取り、将来の保障を得るチャンスでもあります。
一方、獲得球団は実績のある即戦力をピンポイントで補強でき、短期間でのチーム再建や戦力底上げが可能です。
元の球団も、ランクA・Bの選手が流出する際には「人的補償」や「金銭」を受け取れるため、新たな有望株を獲得して世代交代を加速させるきっかけになるという側面があります。
デメリット
選手にとって最大のデメリットは、移籍先が見つからなかった際に所属先を失うリスクがある点です。
これを防ぐために宣言前に水面下で交渉が行われることもありますが、基本的には現役続行を懸けた大きな賭けとなります。
また、環境の変化による不振や、高額年俸に見合う成果を求められる精神的プレッシャーも無視できません。
獲得球団側には、年俸高騰による資金圧迫や、人的補償としてプロテクト外の有望な若手を放出せざるを得ないリスクが生じます。
さらに、特定球団への戦力集中がリーグ全体の均衡を崩す懸念もあり、ファンにとっては応援していたスター選手の流出がチームの戦力低下と心理的な喪失感に直結する点が大きなデメリットと言えます。
2026年にFA獲得見込みの選手一覧
投げ抹消、故障者特例措置まで考慮した、2026年にFA獲得見込みのある選手は以下です。
セ・リーグ
| 所属チーム | 選手 | 残り日数(開幕時点) |
|---|---|---|
| 読売ジャイアンツ | 増田 大輝 | 36日 |
| 読売ジャイアンツ | ライデル・マルティネス | 1年15日 |
| 阪神タイガース | 岩崎 優 | 145日 |
| 阪神タイガース | 木浪 聖也 | 73日 |
| 阪神タイガース | 渡邉 諒 | 133日 |
| 阪神タイガース | 伏見 寅威 | 145日 |
| 阪神タイガース | 熊谷 敬宥 | 1年10日 |
| 横浜DeNAベイスターズ | 藤浪 晋太郎 | 113日 |
| 横浜DeNAベイスターズ | 関根 大気 | 101日 |
| 東京ヤクルトスワローズ | 星 知弥 | 33日 |
| 東京ヤクルトスワローズ | 青柳 晃洋 | 54日 |
| 東京ヤクルトスワローズ | 宮本 丈 | 94日 |
| 中日ドラゴンズ | 福 敬登 | 79日 |
| 中日ドラゴンズ | 岡田 俊哉 | 26日 |
| 中日ドラゴンズ | 清水 達也 | 123日 |
| 中日ドラゴンズ | 藤嶋 健人 | 112日 |
| 中日ドラゴンズ | 宇佐見 真吾 | 51日 |
| 中日ドラゴンズ | 加藤 匠馬 | 116日 |
| 中日ドラゴンズ | 山本 泰寛 | 105日 |
| 中日ドラゴンズ | 上林 誠知 | 96日 |
| 広島東洋カープ | 森下 暢仁 | 1年2日 |
| 広島東洋カープ | 床田 寛樹 | 25日 |
| 広島東洋カープ | 島内 颯太郎 | 108日 |
| 広島東洋カープ | 坂倉 将吾 | 115日 |
| 広島東洋カープ | 秋山 翔吾 | 93日 |
パ・リーグ
| チーム | 選手 | 残り日数(開幕時点) |
|---|---|---|
| 北海道日本ハムファイターズ | 杉浦 稔大 | 127日 |
| 北海道日本ハムファイターズ | 清水 優心 | 1年41日 |
| 埼玉西武ライオンズ | 松本 航 | 1年26日 |
| 埼玉西武ライオンズ | 外崎 修汰 | 145日 |
| 福岡ソフトバンクホークス | 松本 裕樹 | 1年22日 |
| 福岡ソフトバンクホークス | 濵口 遥大 | 115日 |
| 福岡ソフトバンクホークス | 周東 佑京 | 69日 |
| オリックス・バファローズ | 平野 佳寿 | 91日 |
| オリックス・バファローズ | 田嶋 大樹 | 1年29日 |
| オリックス・バファローズ | 山田 修義 | 98日 |
| オリックス・バファローズ | 宗 佑磨 | 95日 |
| オリックス・バファローズ | 廣岡 大志 | 1年40日 |
| オリックス・バファローズ | 中川 圭太 | 1年17日 |
| オリックス・バファローズ | 杉本 裕太郎 | 1年19日 |
| 東北楽天ゴールデンイーグルス | 加治屋 蓮 | 134日 |
| 東北楽天ゴールデンイーグルス | 宋 家豪 | 138日 |
| 東北楽天ゴールデンイーグルス | 太田 光 | 78日 |
| 東北楽天ゴールデンイーグルス | 小深田 大翔 | 145日 |
| 千葉ロッテマリーンズ | 小島 和哉 | 102日 |
| 千葉ロッテマリーンズ | 佐藤 都志也 | 1年13日 |
| 千葉ロッテマリーンズ | 石川 慎吾 | 95日 |
セ・リーグ注目のFA獲得見込み・FA獲得済み選手は?
セ・リーグ注目のFA獲得見込み選手について解説します。
2026年オフまでの活躍とその後の動向に注目です。
清水達也
中日の清水達也投手は、唸るような剛速球と切れ味鋭いフォークを武器にする、球界屈指の本格派リリーバー。
最速150キロ台後半の直球で押し込み、打者の手元で消えるフォークで空振りを奪うスタイルが持ち味です。
高い奪三振能力を誇り、ピンチの場面でも動じないマウンド度胸も魅力。
近年はセットアッパーとして定着し、中日の強力な勝ちパターンを支える、非常に信頼度の高い「右の鉄腕」です。
清水達也選手が2026年オフにFA権を行使する可能性は、現状では五分五分だが、宣言の条件は整っていると考えられます。
順調なら2026年中に権利を取得予定で、年齢も20代後半と若く、リリーフとしての市場価値は極めて高い状態です。
一方で、中日は引き止めに全力を注ぐはずです。
地元の期待などに魅力を感じれば残留、より高い評価や優勝争いの環境を求めれば移籍の選択肢が出てくるでしょう。
床田寛樹
広島の床田寛樹選手は、打たせて取る投球術と抜群の安定感を誇る、球界屈指の左腕エースです。
最速150キロ超の直球に加え、精度が高いパームボールやツーシーム、スライダーなど多彩な変化球を低めに集めるのが持ち味です。
特に「低めに動く球」でゴロを量産し、大崩れしない制球力が強み。
床田寛樹選手が2026年オフにFA権を行使するかは、権利行使の可能性がかなり高いと予測されます。
過去にトミー・ジョン手術などの大きな怪我を乗り越えてきた経緯から、選手として最高の評価が得られるタイミングでの挑戦を考えるのは自然な流れです。
広島は全力で慰留するでしょうが、左のエースとして高いQS率を誇る床田投手は、先発左腕不足に悩む他球団にとって垂涎の的です。
複数年契約による将来の保障や、新たな環境での挑戦を重視すれば、移籍の可能性は十分にあります。
一方で、長く自身を支えてくれた広島への愛着も強く、今季のチーム成績や球団の提示条件が最終的な決断を左右するでしょう。
坂倉将吾
広島の坂倉将吾選手は、強打の捕手という球界でも希少価値が極めて高いプレースタイルが特徴です。
広角に鋭い打球を放つ高い打撃技術を持ち、捕手登録ながら一塁手や三塁手もこなせる器用さを備えています。
守備面では、状況に応じた柔軟なリードと安定したキャッチングに定着感があり、侍ジャパンにも選出されるなど、現代プロ野球を代表するキャッチャーです。
2026年オフのFAについては、行使の可能性は非常に高いと考えられます。
順調なら2026年中に国内FA権を取得する見込みですが、28歳という若さで権利を得るため、市場に出れば複数球団による激しい争奪戦は免れません。
広島は正捕手として不可欠な存在である彼を全力で慰留するはずですが、自身のキャリアアップや他球団からの破格の条件、あるいはパ・リーグでのDH併用による打撃への専念など、選択肢は多岐にわたります。
広島の主力選手が複数同時にFAイヤーを迎える状況もあり、その決断はオフの最大の注目点となるでしょう。
上林誠知
中日の上林誠知選手は、走攻守の三拍子が揃った万能型の外野手です。
ソフトバンク時代に22本塁打を記録したパンチ力と、131安打・27盗塁(2025年実績)をマークした高い機動力が持ち味。
特に守備範囲の広さと「レーザービーム」と称される強肩は球界屈指で、中日移籍後はその高い総合力で外野のレギュラーを勝ち取りました。
戦力外通告を経験したハングリー精神もプレースタイルに厚みを与えています。
2026年オフのFAについては、行使の可能性は慎重ながら、検討の価値がある段階にあります。
2025年に規定打席に到達し、打率.270、17本塁打と復活を遂げたことで、国内FA権を取得する2026年オフの市場価値は非常に高まっています。
中日は彼を「再生の象徴」として重用しており、本人も恩義を感じているはずですが、走攻守揃った中堅外野手は補強ポイントに合致する球団が多く、さらなる好条件や勝てるチームへの移籍という選択肢も現実的です。
年齢も31歳と脂が乗っており、ラストチャンスとして市場の評価を問う可能性は十分にあるでしょう。
パ・リーグ注目のFA獲得見込み・FA獲得済み選手は?
最後に、パ・リーグ注目のFA獲得見込み選手について解説します。
周東佑京
ソフトバンクの周東佑京選手のFA権獲得までの登録日数はあと69日です。
周東佑京選手は、世界一の走力を持つスピードスターです。
代名詞である盗塁は、単に速いだけでなく、スライディングの技術や牽制への対応力も超一流です。
近年は打撃面でも進化を遂げ、広角に打ち分ける技術が向上。
リードオフマンとして出塁率が高まったことで、足の脅威がさらに増しています。
守備でも広い守備範囲と俊足を生かした外野守備に加え、内野もこなせるユーティリティ性を備えた、替えの利かない戦力です。
2026年オフのFAについては、行使の可能性は限りなくゼロに近いと言えます。
周東選手は2026年4月に国内FA権を取得しましたが、それに先立ち2026年1月の契約更改で、ソフトバンクと「5年総額20億円」の超大型複数年契約を締結しています。
この契約は球団側の「FA流出を阻止したい」という強い意思と、周東選手の「ホークスでプレーし続けたい」という思いが合致したものです。
育成出身から大出世を遂げた彼にとって、チームへの愛着は非常に深く、この長期契約期間中にFA権を行使して移籍することはまず考えられません。
当面はソフトバンクの不動の柱として、さらなる黄金時代の構築に専念するでしょう。
松本裕樹
ソフトバンクの松本裕樹選手のFA権獲得までの登録日数はまだ日にちがありますが、投げ抹消や故障者特例措置が発生した場合、FA権取得の可能性はあります。
松本裕樹投手は、唸る剛速球と巧みな投球術を兼ね備えた、鷹の鉄腕セットアッパーです。
高校時代は二刀流として名を馳せましたが、プロ入り後はリリーフとして開花。
最速159キロの「ブチギレストレート」に加え、打者の手元で鋭く曲がるスライダー、キレのあるフォークを武器にします。
以前の多彩な変化球を絞り込み、力でねじ伏せるスタイルへ進化したことで、2025年には防御率1.07という驚異的な安定感を誇るまでになりました。
2026年オフのFAについては、行使の可能性は低く、ソフトバンク残留が濃厚と予測されます。
松本投手は2026年シーズン中に国内FA権を取得する見込みですが、2026年1月の契約更改では単年1億8,000万円でサインしており、現時点では周東選手のような長期契約は結んでいません。
しかし、球団からの信頼は極めて厚く、本人も「去年より多く投げて貢献したい」とチーム愛を口にしています。
現在の高年俸と、守護神オスナ選手に次ぐ重要なポジションを考慮すると、ソフトバンク側が権利取得を前に好条件の複数年契約を提示して引き止める可能性が非常に高く、移籍を選択する動機は現時点では少ないと考えられます。
田嶋大樹
オリックスの田嶋大樹選手も通常であればFA権の獲得は不可能ですが、投げ抹消や故障者特例措置が発生した場合、FA権取得の可能性はあります。
田嶋大樹選手は、独特なフォームからキレのある球を投げ込む、変幻自在の技巧派左腕です。
最大の特徴は、インコースを突く鋭いクロスファイアと、打者の手元で消えるようなスライダー、チェンジアップのコンビネーションです。
2026年シーズンに向けては、ゴルフのスイングや他競技の動きをヒントにした「ゴルフ投法」や、セットポジションへの一本化など、常に進化を模索する研究熱心なスタイルを貫いています。
派手さはなくとも大崩れせず、淡々とアウトを積み重ねる「左のエース」として、オリックス投手陣に欠かせない安定感を誇ります。
2026年オフのFAについては、国内FA権を行使する可能性は低いという状況です。
田嶋投手は2025年オフの契約更改において、球団に将来的なメジャー挑戦の希望を初めて伝えています。
海外FA権の取得は最短でも2028年以降となる見込みですが、本人は「30歳を迎え、より高いレベルで自分を成長させたい」と強い意欲を示しています。
このため、2026年オフに国内他球団へFA移籍するよりも、現在のオリックスで結果を残し続け、ポスティングシステムを利用した早期の米挑戦を目指す道を選ぶ可能性が高いと考えられます。
球団側が功労者である彼の夢をどう後押しするか、あるいは複数年契約で引き止めるかが焦点となります。
中川圭太
オリックスの中川圭太選手も、通常であればFA権の獲得は不可能ですが、故障者特例措置が発生した場合、FA権取得の可能性はあります。
中川圭太選手は、無敵のユーティリティ性と、勝負強さを兼ね備えた仕事人です。
内外野をどこでもこなせる守備力の高さに加え、打撃では全打順での先発出場経験を持つなど、チームの状況に合わせてどこでも高いパフォーマンスを発揮します。
広角に打ち分ける高い技術を持ち、得点圏での集中力は特筆すべきものがあります。
2026年シーズンも開幕直後からチーム第1号本塁打を放ち、打点王争いに食い込むなど、打線の核として「無敵の中川」の異名に違わぬ活躍を見せています。
2026年オフのFAについては、行使の可能性は五分五分であるものの、大きな注目を集めるのは必至です。
中川選手は過去の怪我による離脱の際、故障者特例措置が適用されたこともあり、2026年シーズン中に国内FA権を取得する見込みです。
2025年オフには年俸1億円の大台に到達しましたが、複数年契約ではなく単年での更改となっており、オフの選択肢を残している状況と言えます。
オリックスにとって、これほど使い勝手が良く、かつ打撃の軸となる選手は他にいません。
全力での慰留が予想されますが、内外野を守れる右の好打者は、パ・リーグ他球団や得点力不足に悩むセ・リーグ球団にとっても喉から手が出るほど欲しい人材です。
「不動のレギュラー」としてのさらなる好条件や、新たな環境での挑戦を求めて宣言する可能性は十分にあり、2026年オフの「隠れた目玉」となるでしょう。