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史上最高額の恐竜化石。ティラノサウルス「Gus」がサザビーズNYで約81億円で落札

サザビーズ・ニューヨークで開催された自然史オークションで、ティラノサウルス・レックスの化石標本「Gus」が5010万ドル(約81億2000万円)で落札された。2024年に樹立された剣竜の化石「Apex」の記録を更新し、恐竜化石として史上最高額となった。

5010万ドル(約81億2000万円)で落札されたティラノサウルス・レックスの化石標本「Gus」 Courtesy of Sotheby's. Photo by Matthew Sherman

 サザビーズ・ニューヨークで7月14日に開催された「Natural History Auction」セールで、ティラノサウルス・レックスの化石標本「Gus」が5010万ドル(約81億2000万円、手数料込み)で落札された。7人の入札者による約10分間の競り合いの末、オークションで取引された恐竜化石として史上最高額を更新した。

 「Gus」は約6700万年前の白亜紀後期に生息したティラノサウルス・レックスの標本で、これまで発見されたなかでも最大級かつ保存状態の良い個体のひとつとして知られる。2021年から23年にかけて、アメリカ・サウスダコタ州ハーディング郡でトーマス・ハイトカンプ率いる発掘チームによって発掘された。発見場所となった牧場の所有者だった故ゲイリー・“ガス”・リッキングにちなんで、「Gus」と名付けられている。

約82パーセントが現存する頭骨 Courtesy of Sotheby's. Photo by Matthew Sherman

 標本は183点の化石骨から構成され、骨の点数ベースで約61パーセント、骨量では75〜80パーセントが保存されている。頭骨は約82パーセントが現存し、すべての歯列を備えるほか、希少な叉骨、完全な骨盤、保存状態の良い両足などを含む極めて高い完全性を誇る。全長は約11.6メートル、高さは約3.8メートルに達し、これまで確認されたティラノサウルスのなかでも最大級の個体に数えられる。また、頭骨や肋骨には生前の外傷や治癒の痕跡、さらには噛み跡なども確認されており、学術的にも重要な標本とされている。

全長は約11.6メートル、高さは約3.8メートルに達す Courtesy of Sotheby's. Photo by Matthew Sherman

 落札後、サザビーズのサイエンス&ナチュラルヒストリー部門責任者であるカサンドラ・ハットンは、「この結果は長年にわたる努力の結晶です。『Gus』は卓越した標本であるだけでなく、発掘から記録、保存、修復に至るまで極めて高い水準で管理されてきました。優れた標本が適切に扱われれば、市場はそれに応えることを改めて示しました」とコメントした。

 今回の落札は、サザビーズが近年築いてきた恐竜化石市場の勢いをさらに印象づけるものとなった。同社では2024年に剣竜の化石「Apex」が4460万ドルで落札され、当時の世界最高額を記録。25年には幼体のケラトサウルスが3050万ドルで落札されるなど、高額取引が相次いでいる。「Apex」は現在、ニューヨークのアメリカ自然史博物館に長期貸与されており、「Gus」の今後の収蔵先にも関心が集まりそうだ。

2024年に4460万ドルで落札された剣竜の化石「Apex」を上回り、新たな世界記録を樹立した Courtesy of Sotheby's. Photo by Matthew Sherman

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