<浪速風>ナマズが暴れると考えられた昔も今も地震予知は難しい 正しく恐れ、備えを

地震で崩れ、道路に散乱した建物の外壁=6月27日、山梨県富士吉田市

昔、地震はナマズが暴れて引き起こすと考えられた。豊臣秀吉は文禄元(1592)年、京都所司代の前田玄以(げんい)に送った書簡に「なまつ大事にして候」と書いた。地震対策に留意せよという意味らしい。

▶東京都水産試験場がナマズを飼育して地震予知研究をしていたことは有名だ。ナマズには餌となる生物が動くときに発生する微弱な活動電流を感じる機能があり、地震で地電流が変化するのを「ごちそう」と間違えて興奮すると考えられた。ただナマズの異常行動と地震に明確な相関関係がみられないことなどから研究は平成4年に打ち切られている。

▶東北や関東甲信越、九州などで地震が相次ぐ。昔の人は地震のときの電気信号に反応したナマズをみて「地震の原因」と感じたのかもしれないが、今なお地震予知が難しいことに変わりはない。正しく恐れ、常に備える心構えでいたい。

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