【世論調査/7月第1週】高市内閣支持率44.6%に急落、支持・不支持が初逆転――疑惑と強硬運営が直撃
本記事では、世論調査会社グリーン・シップの「世論レーダー」が全国規模で毎日実施している調査データの提供を受け、内閣支持率や政党支持率の週次分析をお届けします。
【調査概要】
調査機関:グリーン・シップ(世論レーダー)
調査期間:2026年7月6日〜2026年7月12日
調査手法:携帯電話調査(RDD方式)
サンプル数:N=2,944(有権者ウェイトバック集計)
内閣支持率は44.6%に大幅下落、不支持が上回る
高市内閣の支持率は44.6%となり、前週の49.1%から4.5pt急落しました。不支持率は48.1%で前週比3.3pt上昇し、ついに不支持が支持を3.5pt上回る逆転が起きました。政権発足以来、支持と不支持が逆転したのは初めてです。直近4週間の推移(52.2%→50.7%→49.1%→44.6%)を見ると、下落は6月から止まらず、この1か月で7.6ptを失いました。昨年10月の政権発足時に約70%あった支持率は、9か月で25pt以上も低下したことになります。
急落の背景には、長期化する「中傷動画問題」と「サナエトークン問題」に対する高市首相の説明姿勢への不信が、いよいよ限界に達したことがあるとみられます。首相は「近日中に提出する」としていた秘書の陳述書を半月以上たっても提出しておらず、7月6日の参院決算委員会では「あらかじめ陳述書を提出し、全体像を読んでいただくことで理解が深まる」と釈明しました。しかし、こうした対応は野党から「答弁拒否」と繰り返し批判され、他社の調査でも秘書の参考人招致を「必要だ」とする声が6割に達するなど、世論の不満は高まっています。ようやく党首討論の7月15日実施と集中審議の開催が決まったものの、後手に回った印象は否めません。
加えて、国会運営の強硬姿勢も逆風を強めています。7月10日には反発の根強い皇室典範改正案が衆院を通過しました。国旗損壊処罰法案の衆院通過と合わせ、「数の力」を背景とした運営に批判が集まり、10日夜には国会前などで抗議デモも起きています。7月17日の会期末を控え、疑惑と強硬運営という二つの逆風が同時に政権を揺らす展開となっています。
政党支持率:自民は26%台に続落、共産が野党首位に躍り出る
政党支持率を見ると、自民党は26.6%(-0.6pt)と続落し、6週連続の20%台となりました。26%台まで水準を下げており、内閣支持率の逆転と歩調を合わせるように、党勢の後退が続いています。ただし下落幅そのものは前週より小さく、離れる層は一巡しつつある可能性もあります。
今週最も目立ったのは、共産党8.6%(+2.4pt)の急伸です。前週から2.4ptも積み増して野党第1党の座に躍り出ました。中傷動画・サナエトークン疑惑や強硬な国会運営に対し、最も先鋭的に対決姿勢を示してきたことが、政権批判の受け皿として支持を集めたとみられます。立憲民主党6.0%(+0.3pt)も上昇し、公明党3.8%(+0.4pt)も伸びました。
一方、国民民主党5.9%(-1.4pt)が下落し、6%を割り込みました。日本保守党2.8%(-1.7pt)も下落しており、前週まで自民の受け皿として伸びた反動が出た可能性があります。日本維新の会5.5%(-0.5pt)、れいわ新選組2.4%(-0.6pt)も下落しました。中道改革連合3.7%(-0.1pt)、参政党6.8%(-0.4pt)、チームみらい3.1%(±0.0pt)は横ばい圏内です。
支持政党なし層は22.5%(+1.3pt)と増加し、2割台半ばに近づきました。自民から離れた層が、共産など一部の野党に向かう動きと、態度を保留して無党派にとどまる動きが並行しています。会期末に向けて疑惑の追及がヤマ場を迎えるなか、高市首相が説明責任をどう果たすのかが、政権の命運を左右する局面に入っています。