2026-07-12

AIイラストってコスパいかもしれない

ここ数週間ほどStable DiffusionでAIイラストをやってみている。

まずきっぱりと書いておくが、手を出すきっかけについて反AIや反反AIの皆様が好むような「絵師の真似事をして承認欲求を得たいから」とか「もともと絵師だったけどAIの手軽さに敗れた」とか「仕事をほったらかしてエルデンリングをやってるような絵師に前払いした報酬を持ち逃げされたから代わりにAIで作った」とかの劇的なストーリーは一切ない。

昨年、メモリの高騰が始まるちょっと前くらいにPC自作し、せっかくだからゲームもそこそこ動くスペックにしようと思ってRTX4060を積んでみたのだが、もともとPCゲームをするという習慣が薄かったのと、稼働率の高い音楽制作ソフトでは無用の長物であるため宝の持ち腐れと化していたのを活用してみようと何とはなしに思ったから。つまり「できるらしいからやってみた」程度の話。 生成した画像をどこかに投稿もしてないし、今のところ考えていない。あ、学習も生成もローカルでやってるからイラストデータセットに放流とかもしてないですからね。

GeminiやらClaudeやらハウツーサイトやらを見つつ、フニャコラとLoraを作ったり欲しい構図が得られるプロンプトを試したりしてそれなりのイラストが生成できるようになったが、率直な感想を言えば、「食わせる」「ポン出し」などといった言葉から受ける「AIイラストは楽」というイメージとはかなり違う。

コスパタイパも、はっきり言って良くない気がする。

好きな絵師のLoRAを作ろうと思えば、イラストを切り抜き、タグを付け、学習データを整えなければならない。自分はClaudeに顔を認識して自動で切り抜くプログラムを書いてもらったのでかなり楽になったが、それでも完璧ではない。結局は手直しが必要になる。

タグ付けも自分sd-scriptsにほとんど丸投げしているが、完璧データを作るには究極ひたすら手打ちということになる。トレーニングのものに関しても、自分環境では数時間はかかる。

そして生成についても、やることは「プロンプトを入れる→待つ→結果を見る→修正する」の繰り返し。 タグ付けやプロンプトを探る作業はともかく、全体的に「待ち」の時間がやたら多い。 YouTubeでも見てればいいだろって?おま環か分からないが、GPUをほぼ100%近くぶん回すため、動画再生にすら影響が出る。つまり、待ち時間の間はほとんどPCを使えないと言ってもいい。

もちろん実際に絵を練習して描く時間努力・手間と比較したらハナクソみたいなもんであるしか単純作業の繰り返しの末ただ待ってるだけというのはかなり「何かを作っている」という実感に乏しい。 工場で、何に使うかも分からない部品を延々と流れ作業で作っているような感覚に近い。完成品はちゃんと出てくるのに、自分が何かを生み出したという実感だけが妙に薄いのである

それにローカルで作る場合環境を作る費用バカにならない。RTX4060は確か5万円くらい、PC全体では20万くらいかかっている。もっと強いグラボを積めば当然その待ち時間は減るだろうが、そうするとグラボ単体で10万、20万の世界だ。金を積めばいいというもんでもなく、さらなる高み(?)を目指すには結局はデータ整理やタグ付けといった地道な作業が増えていく。

一方、絵を描くならどうだろう。その辺の電気屋に行けばペンタブは1万円もあれば買える。いや、何なら文房具屋に行って1000円でノートペンを買えば始められる。もちろん思い通りに描くためにはそれなりの研鑽努力はいるが、少なくとも、「待つ」ための下準備として延々画像を切り抜いたりタグ打ちしたり、学習と生成で数時間PCを塞がれることはない。線を一本引けば一本進む。手を動かした時間はそのまま経験になる。そこそこの絵心スキルを持つ人なら、自分がLoraをトレーニングする数時間の間に1枚仕上げられるだろう。

それに生成AI環境データが変われば知識作業もかなりリセットされるが、絵を描く練習で身についた観察力や構図の感覚ソフトが変わっても道具が変わっても残る。そう考えると、タグ付けをして、高価なGPUをぶん回して、ただ待っている時間お金をそのまま絵の練習に回したほうが、案外いい投資なんじゃ ……と思ってしまうあたり、自分AIイラストにはあまり向いていないのだろう。

  • まず趣味で絵を描いてる人はコストとか考えてないと思うよ

  • なんのために絵が欲しいかで、お金儲けしたいが目標の場合、AI生成絵はタイパもコスパも悪いと思う。 お金関連だと、AI生成絵はタダで手に入りゃそれが一番良いって目的に向いてる。 ...

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