大谷翔平、CY賞遠ざかる苦渋決断…3連覇近づくための治療専念 19年の手術箇所、開幕から変化した投球フォーム、約1カ月の慢性違和感
【ロサンゼルス10日(日本時間11日)=横山尚杜】米大リーグのドジャースは、大谷翔平投手(32)がDHで先発出場が決まっていた14日(同15日)のオールスター戦(フィラデルフィア)を欠場すると発表した。左膝の炎症に悩まされているためで、12日の前半戦最終戦後に水を抜く治療を受ける予定。この日のダイヤモンドバックス戦は、予定していた先発登板を回避して「1番・DH」で出場し、一回に先頭打者本塁打となる21号ソロを放った。12日までの3連戦はDHとして出る見通し。 【写真】デコピンを抱きかかえる大谷夫人の真美子さん 晴れない表情に、苦渋の決断だったことがうかがえた。大谷がオールスター戦欠場を決断。ファンによる1次投票で、初めて全体1位の票を得て6年連続6度目の選出を果たしていた。球宴を欠場するのは初めてで「投票してもらった方に申し訳ない。選んでもらって辞退しなければいけない状況になってしまっているのは心残りがある」と語った。 球宴期間でレギュラーシーズンが休みとなる13日から16日までの4日間を活用し、慢性的に炎症を抱えていた左膝の治療に専念する。この日、予定していた前半戦最後の登板も回避。試合後に自ら詳細を語った。痛めた箇所は「ニーキャップというところ」。膝蓋骨(しつがいこつ)のことで、いわゆる膝のお皿の部分だ。「最大伸展と最大屈曲にちょっと制限がある状態。日によって、良かったり悪かったり。ここ数週間は辛抱しながらやっていた。長めの4日間の休養が入るので(注射を)打った方がいいと」と説明した。 野球選手としては珍しい患部だが、大谷は2019年に「左膝二分膝蓋骨」で手術を受けている。左膝を最大まで伸ばす、曲げる動きに不安があるという。前半戦の残り2試合はDHで出場し、12日の前半戦最終戦後に左膝にたまった水を抜き、注射の処置を受ける予定。 6月10日のパイレーツ戦で投打二刀流で出場した大谷は、翌日の試合を左膝の炎症のため途中交代。「投げ方があまり良くなくて突発的に出てる感じ」と投球フォームを痛みの要因に挙げた。実際に6月以降は投球フォームに変化があり、スイーパーを投げる腕の角度は33度から30度にやや低下。全投球に占める割合も増えていた。 「打撃は基本的に問題なくできている」とし、この日も左方向に初回先頭打者本塁打となる21号ソロを放った。ただ、ダイヤモンドを一周する足取りは左脚をかばうような動きで、走塁に制限があるのは明らか。負傷から約1カ月が経ち、試合のなかった9日に電話で話し合い、チーム側からの提案を「納得して受け入れた」という。
前半戦は8勝を挙げて防御率1.79の好成績を残した一方、規定投球回に11回⅓足りずに終える見通しで、日本選手初のサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)への道は険しくなった。ただ、大谷と球団にとって最大の目標であるワールドシリーズ3連覇に近づくには下さなければいけない決断でもあった。