【開幕】福井県立恐竜博物館で特別展「竜脚類 〜大地を揺るがした地上最大の生き物〜」
| 特別展「竜脚類 〜大地を揺るがした地上最大の生き物〜」 |
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| 会期:2026年7月10日(金)~11月3日(火・祝) |
| 会場:福井県立恐竜博物館 新館(福井県勝山市村岡町寺尾51-11) |
| 休館日:9月9日(水)、9月24日(木)、10月14日(水)、10月28日(水) |
| 開催時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで) 夏休み期間中[7月18日(土)~8月16日(日)/午前8時30分~午後6時まで(入館は午後5時30分まで)] |
| 特別展観覧料:一般1800円、高校・大学生1600円、小・中学生1000円、70歳以上1000円※常設展もご覧いただけます 【入館には常設展を含めて日時指定の観覧券が必要です】 館ホームページから事前に購入してください。事前の販売数に余裕がある場合のみ、当日分の観覧券を博物館の券売機でも販売します。お盆期間や3連休などの繁忙日には、事前購入で観覧券が完売となり、当日券を販売しないことがあります。観覧券の事前購入がなければ入館できません。 |
| 詳しくは、同館ホームページ |
恐竜の聖地、福井県立恐竜博物館(勝山市)で7月10日、特別展「竜脚類 〜大地を揺るがした地上最大の生き物〜」が始まりました。11月3日まで。開幕前日の報道内覧会を取材しました。
ジュラ紀アジア最大級シンジャンティタン
日本初公開の幅19メートル、高さ7.7メートルの中国の竜脚類シンジャンティタンの標本は圧巻。死んだ場所で化石になった産状骨格です。
死んだ状態なのに「産状」とは? 記者もその言葉を知らなかったのですが、シンジャンティタンの復元模型(模型制作・荒木一成)を見て理解し、あらためてこれほどの巨体が地面に倒れていたことに驚きました。
2023年のリニューアルオープンでできた新館の天井高9メートルの特別展示室の空間を活かし、地球史上最大の陸上動物である竜脚類の実像に迫ります。なぜこれほど巨大になったのか?世界の恐竜研究で最も熱い分野の一つが竜脚類とのこと。そうした最新研究の成果も展示に反映されています。
竜脚類の化石が見つかった国内すべての産地が初集結
福井県のフクイティタンや兵庫県のタンバティタニスをはじめ日本各地で竜脚類の化石が見つかっていますが、その13ヶ所すべての産地の竜脚類化石を一堂に集めて展示。これは”日本史上”初めてとのこと。
ミュージアムグッズやコラボメニューも
ミュージアムショップではフクイティタン・シンジャンティタンぬいぐるみなど竜脚展グッズが多数新登場。レストランでは会期中、5つの特別メニューが提供されています。
(読売新聞美術展ナビ編集班 岡本公樹)
◇美術展ナビオンラインストアで恐竜展の図録販売中
特別展「スペイン 奇跡の恐竜たち」(2015年 大阪市立自然史博物館)図録
◇特別展「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」(2018年 大阪市立自然史博物館)図録
◇企画展「つばさの博覧会 ー巨大翼竜からペンギンまでー」(2017年 鳥取県立博物館)図録
2023年リニューアルオープンレポート
2022年12月から休館していた福井県立恐竜博物館が2023年7月14日、リニューアルオープンします。報道内覧会を取材しました。
同館は2000年に開館し、年間最高で94万人が訪れ、カナダのロイヤル・ティレル古生物学博物館、中国の自貢恐竜博物館と並んで、世界三大恐竜博物館に挙げられています。今回は3階建ての新館が増築されました。
新館のモニュメント、収蔵庫、シアター、研究体験コーナー
それでは新館から見ていきましょう。1階から3階まで吹き抜けとなったホールには「恐竜の塔」というモニュメントが設置されました。福井県で発見されたフクイティタン、コシサウルス、フクイサウルス、フクイベナートル、フクイラプトルの恐竜5体とフクイプテリクスの鳥類1羽があしらわれています。
勝山市では1989年からの発掘調査で、約1億2000万年前の地層から多くの恐竜化石が発見されています。恐竜化石や、そのほかの動植物の化石から当時の環境の解明が進んでいます。
エスカレーターの脇には収蔵庫がありますが、一部の壁をガラスにして、中の様子が見えるようになっています。
1階の特別展示室は、特別展がない期間は、高さ9メートル、幅16メートルの大型スクリーン3面をコの字型に並べ、実物大の恐竜を映し出す「3面ダイノシアター」となります。1億2000万年前の福井の恐竜たちが動いたり、いなないたりする様子は臨場感があります。
3階の「化石研究体験室」はリニューアルの目玉です。展示物を見てもらうだけではなく、研究の様子をリアルに体験してほしいと願って作られました。メニューは4つあり、「化石クリーニング」と「CT化石観察」は通年で体験できます。「化石クリーニング」は、プロ仕様の道具を使って岩を削り、化石を取り出す作業を行います。
「CT化石観察」は、コンピューター断層撮影法(CT)で化石の内部を観察できるような体験ができるプログラムです。そのほか、4月下旬から11月上旬はティラノサウルスの頭骨を組み立てながら、その特徴などを学べる「T.rex頭骨復元」が、11月中旬から4月中旬は、化石を見つけ、見分ける目を養う「化石発掘プラス」が体験できます。
本館も最新の研究成果を導入するなど充実。ミイラ化石も必見
続いて本館です。出入口のある3階から33メートルのエスカレーターで地下1階に向かいます。ダイノストリートという左右に化石の標本が飾られたトンネルを抜けると、そこは恐竜の住む世界です。
動くティラノサウルス
1階が「恐竜の世界ゾーン」です。まずは、動いて咆えるティラノサウルスの迫力に圧倒されます。こちらは「口を閉じた時は歯が見えない」という最新の研究成果を反映して、今回修正されました。アトラクションのような展示でも、科学的な正確さを追求しています。
恐竜の全身骨格の展示
恐竜の全身骨格は6体増えて50体になりました。うち10体は実物の化石を使っています。より躍動感のある姿勢に変えたものもあるそうです。
このフロアで見逃せないのは、草食恐竜ブラキロフォサウルスの皮膚や筋肉の痕跡が残っている非常に貴重な「ミイラ化石」です。表面に蜂の巣穴のようにいくつも見える円の部分が皮膚の痕だそうです。米モンタナ州の博物館から10年間借りている実物化石で、保存状態の良さからギネスブックに登録されています。
中国四川省の恐竜たちを再現したジオラマも動いたり、いななきが聞こえたりとダイナミックです。
同じフロアにある地元・福井の恐竜コーナーもお忘れなく。ほかにも鉱物や岩石の展示もあります。2階は生命の誕生から人類までの進化を紹介しています。
レストラン、ショップも拡大
リニューアルに伴って、レストランは3倍以上、ミュージアムショップは約2.4倍の広さになっています。
レストランのメニューでは、福井県奥越産コシヒカリと勝山古代米をブレンドしたスピノサウルス型ライスが特徴の「スピノサウルスカレー」や、フクイベナートル、フクイサウルスなど福井で発見された恐竜をモチーフにした色鮮やかなノンアルコールカクテルソーダなどの新メニューが目を引きました。レストラン内には本物の化石も飾られ、眺めながら食事ができます。
ショップには館限定品を含む豊富な恐竜フィギュアのほか、Tシャツなどの定番グッズも充実しています。2024年3月には北陸新幹線が金沢より先の敦賀まで延伸するため、福井は東京からも近くなります。2023年3月には、画家の絹谷幸二さんが原画を描いたステンドグラスのパブリックアート「ジュラシックえちぜん」が、えちぜん鉄道の福井駅に設置されました。これから福井県は「恐竜王国」としてますます盛り上がりを見せそうです。(美術展ナビ編集班・若水浩)