歌川国芳展 ―奇才絵師の魔力 鑑賞ガイド(役者絵・美人画)
この記事は歌川国芳展に出品される絵や関連動画とかまとめてます。
こちらの展覧会は、キャプションが少ないですが、この記事を見ればキャプション無くてもだいたい分かって、不自由なく見られるはず…!
現地で絵の内容を確認するのにも使えると思いますー!
出品点数が多すぎるので、役者絵と美人画とだけまとめました。
その他のまとめは以下の記事からどうぞ。
役者絵
役者絵は検索しても出てこなかった絵も多かったです(。>_<。)
とりあえず、国芳が描いたその人の絵も軽く載せておきますー
もう今回は図録買った方が良さそうね…
なお、全員調べるのは大変なので、展示されてる絵が多い人を紹介
八代目 市川團十郎(1823-1854)
若くして自ら命を絶った悲劇のスター
美形で人気があったけど、32歳で急に自殺した
江戸と大阪での板挟みという説があるらしい
死絵が300枚くらい描かれた
国芳が描いた肉筆の死絵も展示されている
○129「夏の夜げしき」八代目市川団十郎
●135八代目市川団十郎の揚巻ノ助六
助六は歌舞伎十八番の1つ
曽我兄弟の仮の姿で江戸っ子の粋を体現しているらしい
後の項目で詳しく紹介しています
浮世絵の絵柄でもイケメンに描かれてるのがよくわかるので、当時はすごい人気だったんでしょうねー
●252八代目市川団十郎の暫
こちらも歌舞伎十八番の暫で、後の項目で解説していますー
(参考)八代目市川団十郎の死絵
展示されるのは肉筆のもので、こちらは版画
鬼に連れて行かれようとしている市川團十郎と、それを必死に止めようとする女性たち、という構図が当時のショックだった雰囲気をしのばせますね(。>_<。)
七代目 市川團十郎(五代目 市川海老蔵)(1791-1859)
天保の改革の見せしめに追放された江戸の大スター
八代目市川團十郎の父親
江戸で大スターだったが、天保の改革での贅沢禁止令で江戸を追放される
追放の理由は割とでっちあげで要するにお上が歌舞伎を潰したかった
追放されてる間はあちこち旅して芝居をしていたが、7年後に赦免されて江戸に戻る
追放中の生活が気に入ってたのか、江戸に戻った後も結構あちこち旅して芝居していたらしい
晩年は息子の自殺など家庭的に恵まれなかった
○121五代目市川海老蔵の毛剃九右衛門
毛剃九右衛門は浄瑠璃「博多小女郎波枕 」に登場
海賊で、小町屋惣七のために遊女小女郎をあがない、のち捕らえられて追放される
三代目 尾上菊五郎(1784-1849)
容姿よし、芝居よし、アイデアよし、しかも努力家というバケモノ
鏡をみて『俺はなんていい男なんだ』と言ったという逸話が残っている
演技力も高く、努力家で、さらに裏方と協力して新たな演出を生み出すという、もはや完璧超人の領域
お岩役の扮装で、楽屋近くの人を驚かせたりしてた
「お化けをやる時は気楽に、幽霊をやる時は気を重くする」という言葉も残している
かなり個性的な人でエピソードが多いので、Wikipedia見てみるのもオススメ
○113二代目関三十郎の鵜飼九十郎、三代目尾上菊五郎の玉屋新兵衛
「玉屋新兵衛 小女郎」という恋物語があるらしい
鵜飼九十郎はよくわからなかった
どっちがどっちかワカランw
たぶんイケメンな方が尾上菊五郎だから、シュッとしてる下かなぁ…
●114五代目瀬川菊之丞の小金、三代目尾上菊五郎の彦惣
小金は芸者らしいんで、これは上が尾上菊五郎ですねー
○136尾上梅寿一代噺
左:月本いなばの助 / 12代目 市村 羽左衛門
真ん中;天竺徳兵衛 / 3代目 尾上 菊五郎
右:玉しま逸とふ / 5代目 澤村 宗十郎
よくわからないけど、たぶん天竺徳兵衛が主役の物語
○116「見立俳優八犬士」三代目尾上菊五郎の犬塚信乃、四代目中村歌右衛門の犬飼現八
犬塚信乃「成り行きで足利軍に襲われたんで、とにかく脱出するぞー!」
犬塚源八「お前倒すために牢から出してもらった、いざ覚悟!」
※なお最終的に二人揃って逃げます
南総里見八犬伝の有名なシーン
右側が三代目尾上菊五郎の犬塚信乃
左側が四台目中村歌右衛門の犬塚源八
ちなみに八犬士で一緒に描かれてる四代目中村歌右衛門は、特にコレといった印象的なネタは出てきませんでした(。>_<。)
みんながみんな、三代目尾上菊五郎くらいぶっ飛んでたら覚えやすいんだけどねぇ…
二代目関三十郎と五代目瀬川菊之丞はWikipediaに項目もなかったですー
初代 坂東しうか(1813-1855)
女役の大スターで、あだなは「借金のお分さん」
女役が得意だったので、役者絵を探すと女役の絵が多く出てくる
豪快な性格でお金使いが荒く借金が多かった
人望があり、弟子はもちろん、木戸芸者や落語家、寄席芸人、太鼓持ちなど、朝に夕にとその台所にやってきては飯を食うものが20から30人はいた
その性格と当たり役から「借金のお分さん」と呼ばれた
画像は坂東しうかの犬坂毛野
犬坂毛野は八犬士の一人で女装している
上で八犬士を紹介したので、せっかくだから八犬士つながり&女役?ということで
○132初代坂東しうかの足利光氏
足利光氏…?
かんざしもついてて、女装してるようだけど、偐紫田舎源氏にそーいうシーンあるんですかね…
●134初代坂東しうかの三浦屋揚巻
助六に出てくる女性っぽい?
○139八代目市川団十郎の将門子息将軍太郎、初代坂東しうかの将門息女瀧夜刃姫、十二代目市村羽左衛門の大宅太郎光国
善知安方忠義伝のがしゃどくろの絵に出てくる2人+将門の息子良門
坂東しうか→滝夜叉姫:平将門の娘で父の恨みで反乱を起こす
市村羽左衛門→大宅光国:主人公・善知鳥安方の仲間
市川團十郎→平太郎良門:ラスボス? 滝夜叉姫の弟
この絵の左が滝夜叉姫、真ん中が大宅光国
詳しい解説は前編をみてねー
展示される役者絵
○111「春けしき王子詣 三枚続」
江戸の名所・王子稲荷は参拝者でいっぱい! 歌舞伎役者もいっぱい!
王子稲荷は関東の稲荷の中で重要な位置を占めており、江戸時代の名所として名高い
この神社が多くの参拝者で賑わう様子が記されている
特に月の午の日や二月の初午には多くの人々が訪れ、その様子を描いた絵には当時の人気歌舞伎役者が描かれている
●115「芝神明宮境内にて六波羅観世音開帳参詣群集の図」
●117十二代目市村羽左衛門の春永
「織田信長って言ったら幕府に怒られるから、小田春永にしときます」
小田春永=織田信長のことと思われる
○118三代目関三十郎の小西是斎
小西是斎は薬屋で金貸しもしているらしい
論文に出てきたけど、さすがに読むモチベないw
『高麗(こま)大和(やまと)皇白浪(くもいのしらな み)』考
○119四代目中村歌右衛門の浪花二郎作
「難波の次郎作かと思った? 残念! 石川五右衛門でした!」
「戻駕色相肩」という歌舞伎に登場
浪花の次郎作:かごをかついでる人で実は石川五右衛門
吾妻の与四郎:かごをかついでる人で実は真柴久吉
禿:かごの中にいた客
なんかみんなでお国自慢して、遊郭の噂話で盛り上がってるうちに、なんか正体がバレて、男二人の対決シーンになるらしい
●120三代目嵐吉三郎の佐藤政清
「加藤清正って言いたいけど、幕府怒るから、佐藤政清にしとくわ」
佐藤政清はおそらく加藤清正のこと
○123「東都流行三十六会席 今戸 大工六三郎」
「恋人と駆け落ちしたのをかくまってくれた遊女が処刑されたので、恋人二人で堀に身投げして心中します!」
たぶん堀の中のシーンなんでしょうねぇ…
話がちゃんとわからないから、なんでそうなんねん感ものすごいw
大工六三郎は、大坂南地福島屋の遊女お園と寛延2年(1749年)に西横堀で投身心中したという巷説を脚色した戯曲に登場する人物
●124四代目坂東彦三郎の神田川の与吉
四代目坂東彦三郎は特にコレといったネタなかったです。
一応、こちらであらすじがみれるけど、どこの場面かよくわからない…
○125「当国三ツの狩 ほたるかり」
●140東海道四谷怪談
「この恨みはらさでおくべきか~」
「ヒイイイイ、お岩さんこわすぎ、勘弁してー」
●145「相模国大山寺石尊宮朝山図」
「みんなで大山詣りするよー!」
「実は年間20万人もやってて、大賑わいたんだよ!」
江戸時代前後にかけて、阿夫利神社は石尊大権現の名と共に庶民からも篤い崇敬を受け、年間20万人もの参拝者が「大山詣り」を行ったと記録されています。その絶大な人気から山内は賑わい、大山への参詣道は大山街道として整備され、周辺の町の発展にも寄与したとも伝えられています。この「大山詣り」は、古典落語の中で語られた他、数々の浮世絵や伝統芸能の中に息衝いています。
役者絵に出てくる歌舞伎
独道五十三駅(岡崎の化け猫)
長い上に動画もなかったので、あらすじまとめますー
◆登場人物紹介
お袖:主人公、身売りした姉を探す
藤助:お袖の旦那
お松:お袖の姉、身売りして行方不明
おくら:お袖の昔なじみ
お袖と藤助は乳飲み子の赤ん坊を連れて、お松を探しに旅にでる
途中で幼馴染のおくらと出会い、古寺で泊まろうとする
古寺の中には病死したはずの母がいて、死に装束だった十二単を着ていた
実はそれは化け猫で、眷属の二匹の猫が立ち上がって踊っていた
その様子をみてしまったおくらは食べられてしまう
一方、お袖と藤助の前には殺害されたお松の幽霊があらわれる
過去にお袖は、藤助を想う恋敵(誰かは知らない)に呪いをかけていた
実はその恋敵は姉のお松で、呪いを受けたお松の顔は醜くただれていた
真相を知った藤助はその場で離縁
お袖は絶望のあまり死んでしまうと、障子から化け猫の手が伸び、お袖の躯と赤子を引きずり込んで食べてしまった
化け猫は、自分の正体は猫石の精とお松の幽霊が合体したものだ、といって消え去る
その後、あたりには猫石だけがあった
お松の葬儀をしようとすると、猫石が目を見開き火を吐いたり、また化け猫になって飛んでいったりしました、おわり
岡崎の化け猫には、元となった話があります。
愛知県豊田市の大鷲院というお寺の住職が檀家の葬儀にでかけていた
急にソラから化け猫があらわれ、棺めがけて突進
住職は化け猫を殴って退散させる
家に帰って飼い猫をみると、さっきの化け猫を殴ったのと同じ場所に傷が
住職は飼い猫が化け猫だと知って飼えないと感じ追い払った
元となった話といっても、お寺と化け猫しか共通点がないw
なお、鍋島の化け猫騒動、有馬の猫騒動、岡崎の猫騒動の3つで「日本三大化け猫騒動」といわれています。
岡崎以外の2つは実話が元になってて動画もあったんで、ついでに紹介。
よりによって岡崎だけなかった…
もともと主君筋だった龍造寺家が家臣筋の鍋島家に藩主の座をとられる
それを無念に思った女性の血を猫が飲み干す
その後、化け猫となって、佐賀藩主鍋島光茂の妾の女性になる
光茂は体調が悪くなり、その妾を斬り殺すと猫となった
○141五拾三次之内 岡崎の場
隣二人が男性なのがよくわからない…
男性が二人出てくる絵が多いので、おくらが男性のバージョンもあるのかも?
●142「昔ばなしの戯 猫又年をへて古寺に怪をなす図」
右は多分、お袖とお松だと思う…
こちらの男性が二人
○●143「日本駄右ェ門猫之古事」
真ん中の猫耳の老婆は三代目尾上菊五郎
左の日本駄右衛門は歌舞伎に出てくる義賊らしいけど、化け猫の話には出てこない…
化け猫の話に別の話の登場人物をぶちこんだのかも?
猫耳の老婆は三代目尾上菊五郎である。
本来は、踊る猫たちも人形か着ぐるみに演じさせるのだが、 じゃれつこうとする現実の猫の仕草を良くとらえて猫又という存在に実在感を与える。
威嚇する猫の大顔といい、国芳の腕が冴え渡る作品だ。
○144「五十三駅 岡崎」
こちらも男性が二人
というか、女性のおくらが出てくるバージョンがない…
あまり関係ないけど、長生きした猫が猫又になるという話
家畜を襲うエピソードはあっても、人を襲った話はない
中でも出雲の猫又は、ただ歌ってただけなのに不気味がられて追放されてかわいそう…
偐紫田舎源氏
にせむらさきいなかげんじ と読みますー
源氏物語のパロディ小説
役者絵シリーズだけでなく、美人画にも登場するし、大量に浮世絵があるらしいので、わかっておいたほうがいいですー
『偐紫田舎源氏』とは何かー平安・室町・江戸の融合ー【春木晶子の日本美術史講義】
ライブ配信だった都合で埋め込み出来ないので、リンクで
面白かったのでオススメ
源氏物語のパロディ小説で舞台は室町時代
登場人物が源氏物語のキャラや室町時代のパロディになっている
主人公は足利義政の妾の子の足利光氏
敵役に義政の正室の日野富子と源氏物語の弘徽殿女御を混ぜたキャラがいる
山名宗全が将軍位を狙っていて、光氏は女遊びをしてるように見せかけて、その陰謀を阻止していくような話
源氏物語の名シーンのオマージュが大量に混ぜられている
足利光氏が当時の江戸にいるような錦絵も大量に描かれた
大ヒットしたが、天保の改革で版木を回収させられて絶版
右側が足利光氏で「海老茶筅髷」といわれる独特な髪型をしている
この髪型をしている人物がいたら光氏なので、その絵は源氏絵
ちなみに偐紫田舎源氏は日本史の教科書にも載っていて、名前がインパクトありすぎて「なんだこれ」と思ってました。
紫式部のニセモノが濡れ場中心で書いた感じの、源氏物語をエロエロにした人情本だと思ってましたw
助六【すけろく】
歌舞伎十八番のひとつ
江戸っ子の粋を体現した話らしい
助六は実は曽我兄弟の仮の姿らしい
正直よくわからなかったけど、とにかく江戸っ子の粋らしい
暫【しばらく】
歌舞伎十八番のひとつ
悪人が罪のない男女を皆殺しにしようとしたときに「しばらく~!」といって助けに入るヒーローもの
着物の四角の柄が特徴的
四谷怪談
四谷怪談のざっくりした話
実話とされる理由
実話説がうそっぱちという理由
というかんじの構成ですー
面白いけど、もともとよく知らなかったから、後半むずかしい…
児雷也豪傑譚
(参考画像で出品される絵ではないです)
真ん中上:児雷也 ガマを操る
真ん中中:大蛇丸 ヘビを操る
(この絵には描かれてないメインキャラ:綱手 ナメクジを操る)
忍者物で、作者没などもありながら、4人の作者によって書き続けられるも、明治維新などもあり未完の小説
NARUTOや天外魔境の自来也、大蛇丸、綱手の名前の元ネタにもなっている
美人画
浮世絵の顔がみんな同じ理由の解説
当時の綺麗な顔のステレオタイプで描いてて、描き分けが必要なかった感じ
今の漫画絵も髪型や服で判断する感じなので、美の基準が変わっただけで本質的には同じ
○146雪月花 月
当世三婦苦対
「とうせいさんぷくつい」と読む
掛け軸の「三幅対」のもじり
○154「当世三婦苦対」湯帰り
○155「当世三婦苦対」遊女
「どれだけ着飾っても、しょせん私は籠の鳥…」
着物の柄が竹に雀
ひし形の竹に囲まれた雀にも見える
遊女は籠の中の鳥ということを指していると考えられる
●156「春の虹蜺」
「虹見ながら鰻食べるのおいしー!」
女性が持っているのはうなぎの蒲焼
うなぎは春が旬だが、夏痩せに効くといわれている
夏に使う団扇用に作られている
結局、春も夏も鰻は最高ということなのかも
美人子供十二ヶ月シリーズ
○158美人子供十二ヶ月シリーズ 「皐月川開 両国ばし」
○159美人子供十二ヶ月シリーズ 「文月の七夕」
○160美人子供十二ヶ月シリーズ 「清月の月」
●161船橋屋前
○163「夏げしき昼夜どけい ひる七つ時」
「夏は午後4時になってもまだ暑いから、水まこう~」
ひる七つ時は、午後4時で、申の刻にあたる
○164「子供諸芸躾方」常磐津
「常磐津教えるよー」
常磐津(ときわず)は、歌舞伎とともに発展した浄瑠璃の一流派で、物語を節をつけて語る語り物です。江戸時代初期に流行した豊後節の流れを汲み、延享4年(1747年)に初代常磐津文字太夫によって創設されました。
常磐津の特徴は次のとおりです。
・硬派・正統派の性格が色濃く、リズムやテンポは極端な変化を加えない
・写実的なセリフ、言葉の抑揚を活かした発声法が自然
・歌舞伎的なセリフ部分が多く出てきます
・スケールの大きいドラマ性のある舞踊劇を得意とし、人物のせりふや心情もスマートに語ります
・恋をしかけて敵をだまそうとする『関の扉(せきのと)』や『将門(まさかど)』のような、策略の恋も多く描かれています
常磐津の曲は一説には数百曲にわたると言われており、現在でも「源太」「葛の葉」「梅川」など人気の曲目が並んでいます。
常磐津の演者は「太夫(たゆう)」とよばれる語りの担当と三味線を演奏する「三味線方(しゃみせんかた)」から構成されます。
なるほどわからんw
子供に常磐津を語ってるのでしょうねー
五行之内
●165「五行之内 針の金性」
●166「五行之内 西瓜の水性」
ぜんぜん関係ないけど、江戸時代のスイカのカットの話が面白かったですー
●167「新良万造」爪切り
「幕末近づいてくると、庶民もハサミで爪切りできたんだよー」
気になったから調べてみましたが、爪切りの歴史としては、
原始時代:自然と削れてた
古代:石や鉄で削っていた
ハサミが普及する前:武士は短刀、庶民はノミ
江戸時代中期以降:ハサミ
明治:爪切りバサミ
大正:ニッパー型爪切り
昭和:今の爪切り
というかんじらしいですー
国芳の頃は幕末なので、庶民もハサミで爪を切っていたのでしょうねー
○168手すりにもたれる遊女
「頭盛りすぎて重いわ…やすも…」
頭もりすぎー!
と思って調べてみたら面白い記事が…
MAXだと20本でしたw
そして、コスプレ用に20本セットが売ってたw
なるほど、こうなってるのか…
鏡面シリーズ
●169鏡面シリーズ 櫛持つ美人
「この髪型は、この時代の流行りなのよー」
この髪型は当時茶屋の仲居などに良く見られたらしい
●170鏡面シリーズ 元結
「元結を切ります…! って、ほんとに切るの!?」
元結の上あたりにハサミを当てている
「元結を切る」ということは髪をおろして出家することを意味する
出家しようとしてるのだろうか…
○●171鏡面シリーズ 猫と遊ぶ娘
娘「ねこちゃん、鏡にかわいい姿をうつしてあげますよー」
猫「にゃー…(迷惑そう)」
鏡に向かって猫に自分の姿を見せようとしてるが、猫はぜんぜん乗り気でない、という絵らしい
●173「名酒揃」笹の丸
忠孝名誉奇人伝
●175「忠孝名誉奇人伝 兼女」
お兼「なんか馬が暴れとる! 下駄はいたままやけど、鎮めたるで!」
歌川国芳による木版画「近江の国の勇婦於兼(おうみのくにのゆうふおかね)」の題材となった遊女。この作品は、東国からやってきた武士が乗ってきた馬が暴れ出した際に、下駄を履いたまま馬の端綱を踏みつけて馬を止めたという説話「金(かね)」が題材です。
○176「忠孝名誉奇人伝 梶女」
お梶「独学で歌の達人になったよ! 歌で茶店も大繁盛、歌集も出したし、公家からも和歌もらっちゃった☆」
江戸時代中期の歌人
京都祇園の八坂神社近くで茶店を経営
独学なのにものすごい和歌の達人で、公家の冷泉為村から和歌を贈られるレベル
梶子の茶店は、和歌目当てに訪れる客で賑わい、全国的に有名だった
1706年に歌集を出版、有名挿絵師の宮崎友禅斎が挿絵を描いた
友禅斎が描いた扇子に梶子が和歌を書き、客がそれを京都の土産にすることもあった
茶店を継いだ養女の百合も和歌に才能があり、歌集を残した
百合の娘・町は画家の池大雅の妻で、自身も画家の玉瀾
梶子、百合、町の三人は「祇園三女」として知られる
○177「艶姿十六女仙 豊干禅師」
「僧侶のおっさんと虎を描こうかと思ったけど、美人と猫にしとくわ」
豊干禅師は唐代の僧で天台宗国清寺に住んでいた
虎に乗った姿で描かれることが多い
寒山・拾得は豊干の弟子とも言われる
豊干+虎の組み合わせを、女性+猫の組み合わせにしているんでしょうねー
●178「絵兄弟やさすかた」鵺退治
頼政「空にいる鵺を射殺したけど、落ちてこない…?」
娘「こらっ、悪いトラ猫ちゃん!頼政にかわってお仕置きよ!」
上の絵が源頼政の鵺退治
下の絵がパロディで、悪い事したトラ猫にお仕置きしてる
●179「風流六花撰」
タイトル通り6枚あるけど、どれが出るのかわからない…
大願成就有ヶ滝縞
○180「大願成就有ヶ滝縞」金太郎鯉つかみ
金太郎「滝で鯉つかむでー」
娘「瀧と水しぶきっぽい着物着てます! 鯉の鱗っぽい袋に琴入れてます! 金太郎の立身出世にあやかろうと思います!」
琴を抱えた少女が振り返る。それに呼応するように画面左のこま絵には金太郎が鯉をつかみむ様子が描かれる。振袖の瀧縞は滝に、帯の絞りは水しぶきに、琴袋(ことぶくろ)にあしらわれた菖蒲革(しょうぶかわ)模様は鯉の鱗(うろこ)にそれぞれ見立てられている。金太郎と鯉のモチーフは男子の立身出世を象徴する。この少女の願いは、琴の習得により自身の将来が開かれることであろうか。
『大願成就有ヶ瀧縞』とは、10枚揃いの錦絵のこと。瀧縞(たきしま)の衣装をまとう当世美人と瀧にまつわる説話等を題材にしたこま絵が描かれた。
○181「大願成就有ヶ滝縞」箱根山玉簾の滝
娘「私も箱根霊験躄仇討の初花のように大願成就したいんで、滝柄のお着物を着ます!」
周り「いやいや、それ死んじゃうよ! やめようよ!」
飯沼勝五郎は父を闇討ちにされる
妻の初花とともに仇である佐藤兄弟を追う旅に出る
途中、飯沼勝五郎は下半身不随になってしまう
初花は箱根で勝五郎の回復を祈り、滝に打たれることを続けた
数年後、初花と勝五郎が一緒にいるときに佐藤兄弟を見つける
勝五郎は動けないので、初花が代わりに仇を討とうと脇差しをもって襲いかかる
しかし、返り討ちにあって初花は死んでしまう
それを目前とした勝五郎は覚醒、なんと立ち上がり、佐藤兄弟をやっつける
親しい人の死で覚醒するあたり、超サイヤ人みたいなもんですねー
旦那は本懐とげたけど、結局滝にうたれた妻が死んでしまうのでは「大願成就」といっても、うーん…
誰かの仇討ちのために自分の命を捧げてもいい人向けの絵と服ですねw
夜参り八景
●182「夜参り八景 一ツ目」
熊本にある薄野神社(一ツ目神社)?
●183「夜参り八景 四日市」
狐の嫁入りの神事をしているから狐?
○184「東都風景高輪虹霓」
高輪は広重の江戸名所百景でも虹が描かれている
●185「駒形の朝霧」
「浅草寺に朝参りにいくよー、みんなついといでー」
近くの料理屋の女将たちが浅草寺に朝参りに向かう場面
女将、子供を背負った奉公人、娘と続く
後ろの駕籠は、吉原からの朝帰りの客をのせている
駒形堂がシルエットで描かれている
○186「四季遊観 納涼のほたる」
●187「夜の桜」
3人の美女が古木の満開の桜を楽しんでおり、左側の女性はおそらく付き人で、仲間に見せるために小枝を摘んでいる様子も見られる。中国の水墨画を模倣したそのスタイルは、木自体が印象的な背景を形成しています。墨筆風の古木と若々しい躍動感のコントラスト。 女性と色とりどりの着物の重ね着が、特に魅力的なデザインを生み出しています。中央の女性は最もお祝いの高価な服を着ています。彼女の外側の着物には特大の貝殻と浮かぶ花が特徴で、髪にはいくつかの垂れ下がった飾りが付いています。月明かりの下で幻想的な美しさを放つ夜桜の花見は、江戸時代には人気の娯楽でした。
○188「八町づゝみ夜のけい」
後方には行列のシルエットが描かれている
こうした明暗表現は洋風への志向が見られるとのこと
八丁堤(はっちょうづつみ)は、埼玉県さいたま市にある人工の堤防で、見沼溜井を造成するために築かれたものです。堤防の長さは約870mで、西の附島から東の川口市木曽呂までの区間を指します。
八丁堤は、関東郡代の伊奈忠治が寛永6年(1629年)に築いたもので、見沼溜井は下流地域221か村の灌漑用水として利用されました。しかし、大雨による氾濫や旱魃などの問題が発生し、享保12年(1727年)に八代将軍徳川吉宗の命を受けた井沢弥惣兵衛為永によって干拓されました。
●189「屠蘇機嫌三人生酔」
「屠蘇機嫌」
正月の、屠蘇を飲んでちょっと酔った、よい気持ち。
お屠蘇(とそ)とは、正月に無病長寿や長寿を願って飲む縁起物のお酒です。厄除けのために5~10種類の薬草を酒やみりんに漬けて作られ、「邪気を屠(ほふ)り、魂を蘇らせる」という意味があります。
○190「隅田川之朝霧」
「吉宗公が隅田川に桜植えてくれたおかげでお花見出来て楽しいわー」
隅田川の桜は、8代将軍 吉宗が植林
江戸庶民の桜見物の地 「墨亭の桜」と言われた
現代の隅田川
●191「三ツの猿夜の賑ひ」
「屋外で犬を放し飼いにして、みんなで面倒みてるのよー」
「室内では、芦雪の犬みたいなちっちゃくて可愛いの飼うのよー」
○192「東都東叡山の図」
「寛永寺のお花見楽しいねー」
「広重も描いてたけど、あのぐるっと円になってる桜、おもしろいよね!」
「あ、向こうに清水観音堂あるね!」
東叡山は上野の寛永寺のこと
中央と右にある赤い柱は清水観音堂の舞台柱
左端にある円になってる桜の木は広重の絵にもある
●193「当盛今戸の夜ざしき」
●195「美立吼噦」
吼噦は狂言「釣狐」(つりぎつね)のこと
猟師に一族を釣り取られた老狐の物語
題名の枠には狐釣りの罠が意匠化されている
「吼噦」
狐の鳴き声を表す語。 こんこん。 また、狐のこと。
●197「艶曲揃」山帰強桔梗
山帰強桔梗(やまがえり まけぬききょう)
浄瑠璃の外題
今様六夏撰
○198「今様六夏撰 蚊帳」
蚊帳から出てきた女性が、行灯の灯明皿の灯心を掻き立て棒で調整してる
●199「今様六夏撰 昼寝」
「(。-ω-)zzz. . . (。゚ω゚) ハッ!
…寝ちゃってた…?」
山海愛度図会
さんかいめでたいずえ と読む
全国の名産品を紹介するシリーズ
タイトルはすべて「~たい」で統一されている
このシリーズのコマ割りになっている風景画のいくつかは、国芳の娘が描いたものらしい
芳鳥が14歳、妹の芳女は11歳だったはず
○204「山海愛度図会 七 ヲゝいたい 越中滑川大蛸」
「ちょっと…! 爪でてるじゃん! おお、痛い!」
猫の爪がでてるので貫通してるのかも?
もしくは、猫が勢いよく飛びついてる的な。
富山の滑川にはミズダコという大きな蛸がいたらしいです。
その話が盛られて超でっかいバケモノ蛸になったぽい。
○205「目出度図絵 六十八 どふぞよさせたい 壱岐くじら」
「どうぞ、よさせたい」ってどういう意味なんだろ…わからない…
江戸時代に壱岐では捕鯨がさかんだった
●206「山海めてたいづゑ 十九 はやくきめたい 播州高砂蛸」
「素敵な旦那さんとの結婚を早く決めたーい!」
猫が香箱座りをしている
香箱は女性の嫁入り道具
女性が見てるのは占い札で「狙った獲物を手に入れて幸せである」という意味があるらしい
絵のモデルは国芳の娘らしい
国芳の娘は2人いて前は、「とり」と「よし」で、それぞれ芳鳥、芳女という画号で浮世絵を描いていた
江戸時代は明石と高砂の蛸が有名だったらしい
明石焼き食べたくなってきたw
○207「梅の魁」
○208「暑中の夕立」
見立五行
●209「見立五行 土 とこなつ」
偐紫田舎源氏 三五編の「常夏」に基づいた絵
左端:玉鬘がモデルの玉葛
右端:光源氏がモデルの足利光氏、海老茶筅髷という変な髪型が目印
LIFE IN EDO展 作品解説 136番 にて詳しい解説がありますー
●210「見立五行 火 かがり火」
こちらも特徴的な髪型から偐紫田舎源氏の足利光氏

