最高裁第2小法廷(岡村和美裁判長)は、2021年に薬物の過剰摂取(オーバードーズ)で昏睡状態となった女性に必要な保護をせず放置したとして、保護責任者遺棄罪に問われた医師の男性被告(52)の上告を棄却する決定をした。7日付。無罪とした一審東京地裁判決を破棄し、審理を差し戻すとした二審東京高裁判決が確定する。
一審は、女性の保護が必要だったかどうかに「合理的な疑いが残る」として無罪を言い渡した。だが二審は「(特定の時点での)女性の症状を重視し過ぎている」とし、薬物の摂取量なども保護の必要性の判断に重要な事情だと指摘。検討が不十分だったと判断した。
一審判決によると、男性は21年6月10日、女性=当時(38)=に誘われて東京都内のホテル一室に滞在し、女性らと薬物を摂取。男性は翌11日に部屋を後にし、女性は12日に死亡した。