ハマのニュースターだ!DeNA・深沢鳳介がプロ初白星 2カ月半ぶり3連勝導いた高卒5年目苦労人
DeNA・深沢鳳介(おうすけ)投手(22)が5日、ヤクルト13回戦(神宮)で5回2安打無失点と好投し、プロ初勝利を挙げた。2024年3月に右肘内側側副靱帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けて育成契約となったが、昨季終了後に支配下復帰。不屈の闘志で復活した右腕が、プロ5年目で記念の白星を手にした。チームは6-4で競り勝って4月下旬以来の3連勝を飾り、4位に浮上した。 祈るように戦況を見つめた。九回2死一、二塁。飛球が左翼手のグラブに納まると、感謝の思いで胸がいっぱいになった。5年目の深沢が5回2安打無失点でプロ初勝利を挙げ、笑顔で記念球を受け取った。 「リハビリもあったので、支えてくださった方への感謝が一番に出てきた。(記念球は)自分をプロの世界に導いてくださった、担当の吉見祐治スカウト(現プロスカウティンググループリーダー)に渡したい」 三回までは一人の走者も出さない完璧な内容。課題だった直球の球威は、上半身中心のトレーニングを積んだことで最速147キロを計測した。横手投げのフォームから右打者の外角に制球するスライダーやカットボールも効果的。四回無死一、二塁では赤羽を外角のカットボールで二ゴロ併殺に斬った。 千葉・専大松戸高では3年春から2季連続で甲子園に出場。期待を集めて2022年にドラフト5位でDeNAに入団したものの、1軍で過ごした24年の春季キャンプで右肘を痛めた。トミー・ジョン手術を受ければ復帰まで約1年半かかるが、エースの東や平良が同じ手術を受けて再起した姿が背中を押した。 同年オフに育成契約となったが「元に戻るより、レベルアップして戻ろう」。患部の状態は一進一退を繰り返し、実戦復帰する直前まで痛みがあったという。先の見えない不安が襲う中、周囲の支えが力となった。 同じ故障班だったベテラン左腕、石田健からはリハビリに対する貪欲さを吸収した。体の状態を探り、現状に満足するのでなく常に進化を求める。「もっといい球を投げられるのではという姿勢を学んだ」と胸に刺さった。24年からコーチを務める入来2軍チーフ投手コーチは「取り組み自体は黙々と、コツコツとやるタイプ」と認める。 今季は4月7日の中日戦(横浜)でプロ初登板先発したが、5回を投げ切れず。3度目の先発となった5月6日の広島戦(同)は五回途中8失点でKOされた。再調整期間で大切にしたのは、登板日の朝に行うミーティング。「アウトプットすることで頭に染み込んでいく感覚がある」と事前にノートにまとめた課題を捕手らと共有した。1軍を経験したからこその学びで「より強く意識するようになった」と胸を張る。