「アジア最大級の国際犯罪組織」最高幹部とされる男、入管難民法違反容疑で再逮捕…日本で長期滞在図ったか
在留カードを不正使用したなどとして、警視庁は5日、「アジア最大級の国際犯罪組織」と指摘されるカンボジア企業「プリンス・グループ」の最高幹部とみられる男(44)(キプロス国籍)ら男女3人を入管難民法違反容疑で再逮捕し、中国籍の男を同容疑で逮捕した。同庁は、男が正規に在留資格を得られた日本で長期滞在を図ったとみている。 【写真】「アジア最大級の国際犯罪組織」プリンス・グループのビル(カンボジア首都プノンペン中心部)
発表によると、4人は共謀して5月28日、東京都中央区役所で、男の印鑑登録申請のため、本人になりすまして別の容疑者が在留カードを提示するなどした疑い。調べに男は「少し違う部分がある」などと供述している。
男は短期滞在で入国後の2023年11月、経営者やエンジニアなどとしての活動が認められる5年間の在留資格「高度専門職1号」を取得。23年4月に設立された千代田区の貿易会社の代表取締役に就いていた。
同社の登記簿では男の住所が、在留資格を得た同年11月にロンドンから港区に移転し、大阪府吹田市を経て今年4月に東京都中央区に移されていた。
米財務省によると、男はグループのナンバー2とされ、航空、不動産関連事業のほか、違法ギャンブルへの関与が指摘されている。警視庁の調べには、「外国では身の危険を感じる」「安全に暮らせる場所が欲しかった」と供述しているという。
プリンス・グループを巡っては、米財務省が6月23日、グループに関係する個人や団体を対象に資産凍結などの制裁を科したと発表した。
同省などによると、グループはカンボジアの首都プノンペンに本社を置き、30か国以上で事業を展開。表向きは不動産開発や金融サービスを行っているが、人身売買などで集めた労働者を同国内の詐欺拠点に監禁し、国際的な投資詐欺に加担させているとされる。犯罪で得た金は不動産や航空、高級葉巻など幅広い事業に投じていたという。
米英両政府は昨年10月、グループ創業者で中国籍のチェン・ジー氏らへの制裁を発表。カンボジア政府は今年1月、チェン氏を拘束して中国側に身柄を引き渡していた。
男は、虚偽の住民異動届を中央区役所に提出した疑いで6月14日に逮捕された。東京地検は5日、男の同容疑を処分保留とした。