いい加減、「皇統を途絶させたい左翼との闘いは続く」というような、支持者向けの政治的スローガンはやめてほしいと思います。
最近の議論を見ていると、「男系男子を守る」というより、旧宮家の養子縁組を実現することが最初から目的化しているようにも見えてしまいます。
そもそも、彼らが繰り返す「男系男子という社会共通の認識があったから」という説明も、一つの歴史解釈にすぎません。
歴史学にはさまざまな見方があり、それだけが唯一の事実であるかのように語るのは適切ではないでしょう。
また、「左翼」という政治的ラベルを付けていますが、現実の議論はそこまで単純ではありません。
女性天皇や女性宮家を支持する人の中にも、
・皇統を守るために制度を見直すべきだと考える人
・皇室の人権を重視する人
・皇室の存続を現実的に考えている人
など、さまざまな立場があります。
一方で、男系維持を主張する人にも、
・伝統を守りたい
・歴史的連続性を重視したい
・保守的な価値観を大切にしたい
など、それぞれ異なる理由があります。
本来、「左翼」という言葉は政治思想を表す用語です。
しかし、最近のSNSでは「自分と異なる意見を持つ相手」へのレッテルとして使われる場面も少なくありません。
その結果、特定の人々への敵意や対立を煽るための「犬笛」のような役割を果たしているようにも見えます。
歴史を根拠に制度を議論することと、異なる立場の人を「皇統を途絶させたい左翼」と決めつけることは、まったく別の話です。
こうしたレッテル貼りは議論を深めるどころか、支持者を結束させるための政治的スローガンになってしまっているように、私には見えます。
正義のミカタで北村晴男氏が「日本の皇室は二千年以上、基本的に男系男子で紡がれてきた。女性天皇は8人いたが天皇になってから子を産んだ人は1人もいない。男系男子で繋ぐという社会共通の認識があったからです。(男系でなくなれば)伝統が失われた瞬間“変わったんだからもう要らないよね”と天皇制廃止