【初心者向け】仮想通貨の「取引所」と「販売所」の違いとは?メリット・デメリットを徹底解説

【初心者向け】仮想通貨の「取引所」と「販売所」の違いとは?メリット・デメリットを徹底解説

仮想通貨(暗号資産)への投資を始めようと口座を開設したものの、いざ買おうとしたら「販売所」と「取引所」の2つの窓口があって戸惑っていませんか?

結論から言うと、両者の最大の違いは「誰と取引をするか」です。とにかく手軽にすぐ買いたい初心者は「販売所」を、少しでも手数料などのコストを安く抑えたい方は「取引所」を利用するのが基本となります。

本記事では、これから仮想通貨デビューを果たす方に向けて、取引所と販売所の違いや、それぞれのメリット・デメリットを分かりやすく徹底解説します。最後まで読めば、あなたがどちらを使って投資をスタートすべきかが明確に分かるはずですよ。

目次
  1. 仮想通貨の「取引所」と「販売所」の違いとは?結論から解説
    1. 取引相手が違う(ユーザー同士か、業者か)
    2. 価格の決まり方が違う(板取引と提示価格)
    3. 手数料(スプレッド)の仕組みが違う
  2. 【比較表】取引所と販売所の違いを一覧で確認
  3. 販売所で仮想通貨を買うメリット
    1. 操作がシンプルで初心者でも迷わない
    2. 希望の数量を確実に、好きなタイミングですぐ買える
    3. 取り扱い銘柄(アルトコイン)が豊富
  4. 販売所で仮想通貨を買うデメリット
    1. スプレッドが広く、実質的なコストが高い
    2. 指値注文などの細かい設定ができない
  5. 取引所で仮想通貨を買うメリット
    1. スプレッドが狭く、手数料を大幅に抑えられる
    2. 指値注文で希望の価格を狙える
    3. 板読みのスキルが身につく
  6. 取引所で仮想通貨を買うデメリット
    1. 取引成立(約定)までに時間がかかることがある
    2. 画面や操作が複雑で初心者にはやや難しい
    3. 最低取引数量が販売所より大きい場合がある
  7. 初心者におすすめなのはどっち?目的別に解説
    1. とにかく簡単に買いたい・長期保有なら「販売所」
    2. コストを抑えたい・頻繁に売買するなら「取引所」
    3. まずは販売所で慣れてから取引所へ移行するのもアリ
  8. スプレッドとは?実質的な手数料の仕組みを解説
    1. 買値と売値の差額がスプレッド
    2. なぜ販売所はスプレッドが広くなるのか?
    3. 急な価格変動時はスプレッドが広がりやすいので注意
  9. 仮想通貨デビューにおすすめの国内取引所
    1. GMOコイン(販売所・取引所ともに優秀で手数料無料)
    2. Coincheck(アプリが使いやすく初心者に人気)
    3. bitbank(取引所の取扱銘柄が豊富で本格派向け)
  10. 取引所・販売所を利用する際の注意点
    1. 必ず金融庁登録済みの国内業者を利用する
    2. 余剰資金を使い少額から投資を始める
    3. セキュリティ対策(二段階認証など)を徹底する
  11. まとめ

仮想通貨の「取引所」と「販売所」の違いとは?結論から解説

仮想通貨を購入する際、私たちが利用する暗号資産交換業者(いわゆる仮想通貨取引所)の中には、大きく分けて「販売所」と「取引所」という2つの売買サービスが用意されています。

名前は似ていますが、その仕組みや性質は全く異なります。ここでは、両者を分ける3つの決定的な違いについて詳しく見ていきましょう。

取引相手が違う(ユーザー同士か、業者か)

仮想通貨を購入しようとしたとき、最初に理解しておきたいのが「取引相手が誰なのか」というポイントです。販売所の場合、あなたの取引相手は「仮想通貨の交換業者(運営会社)」になります。スーパーやコンビニでお店に並んでいる商品を、決められた値段で直接買うようなイメージを思い浮かべてみてください。相手が企業であるため、常に十分な仮想通貨が用意されており、やり取りが非常にスムーズに進むのが特徴といえます。

一方、取引所を利用する場合、あなたの取引相手は「自分と同じように仮想通貨を売買したいと考えている他の一般ユーザー」です。こちらは、フリーマーケットアプリやオークションサイトで、個人同士が品物を売買する感覚に近いでしょう。あなたが「買いたい」と提示した条件に、ぴったり合う「売りたい」というユーザーが現れて初めて、売買が成立する仕組みを持っています。

このように、誰と仮想通貨のやり取りを行うのかという根本的な構造が、両者における最大の違いとなっています。初心者のうちは、業者と直接やり取りをするほうが安心感があるかもしれませんね。しかし、慣れてくればユーザー同士のやり取りにも大きな魅力を感じるはずです。

価格の決まり方が違う(板取引と提示価格)

取引相手が異なるということは、仮想通貨の「価格の決まり方」にも大きな違いが生じます。販売所では、運営会社が「いま、ビットコインをこの価格で売りますよ」「この価格で買いますよ」という金額をあらかじめ提示しています。利用者はその提示された価格に納得すれば、希望する数量を入力するだけで即座に取引が完了します。自分で価格の交渉をする必要がないため、非常にシンプルで分かりやすいですよね。

それに対して取引所では、「板(オーダーブック)」と呼ばれる注文一覧表を使って価格が決まります。板には、「1ビットコインを100万円で買いたい」「101万円で売りたい」といった、世界中のユーザーのリアルタイムな希望価格がずらりと並んでいます。そして、買い手と売り手の希望価格が見事に一致(マッチング)した瞬間に、その価格が現在の市場価格として決定される仕組みです。

需要と供給のバランスによって秒単位で価格が変動していくため、相場のリアルな動きを感じられるのが取引所の醍醐味といえるでしょう。販売所は「言い値」で買う場所、取引所は「市場の相場」でやり取りする場所と覚えておくと分かりやすいですよ。

手数料(スプレッド)の仕組みが違う

投資をする上で絶対に避けて通れないのが「コスト」の問題です。実は、販売所と取引所では手数料の発生する仕組みが全く異なります。販売所は「取引手数料無料」をうたっている業者がほとんどですが、代わりに「スプレッド」と呼ばれる見えないコストが存在します。スプレッドとは、業者が提示する「買値」と「売値」の差額のことで、これが実質的な手数料として業者の利益になっています。

一方、取引所では売買が成立した際に「取引手数料(約定代金の0.01%〜0.1%程度など)」が明確に発生するケースが一般的です。しかし、ユーザー同士で直接やり取りをするため、スプレッドは販売所に比べて圧倒的に狭く(価格差が小さく)設定されています。一部の業者では、取引所の手数料すら無料にしているところもあるほどです。

一見すると「手数料無料」の販売所の方がお得に感じるかもしれません。しかし、スプレッドという隠れたコストを含めて総合的に計算すると、多くの場合において取引所を利用したほうがトータルでの出費を安く抑えることができるのです。この事実を知っているかどうかが、投資の成果を大きく左右します。

【比較表】取引所と販売所の違いを一覧で確認

ここまで解説してきた「販売所」と「取引所」の主な違いを、分かりやすく一つの表にまとめました。両者の特徴を比較しながら、ご自身の投資スタイルに合った窓口はどちらなのか、イメージを膨らませてみてください。

比較項目販売所取引所(板取引)
取引相手仮想通貨の交換業者(運営会社)他の一般ユーザー
価格の決定業者が提示した決まった価格ユーザー同士の需要と供給によるマッチング
取引の難易度非常に簡単(直感的)やや難しい(板の見方などを覚える必要あり)
実質コスト(スプレッド)広い(コストが割高になりやすい)狭い(コストを安く抑えやすい)
約定(取引成立)スピード即時相手が見つかるまで時間がかかる場合がある
注文方法の自由度少ない(成行注文が基本)多い(指値注文など細かな設定が可能)

手軽さと確実性を取るなら販売所、コスト削減と自由度を取るなら取引所という構図が、はっきりと見えてきたのではないでしょうか。次からは、それぞれのメリットとデメリットについて、さらに深掘りして解説していきます。

販売所で仮想通貨を買うメリット

多くの仮想通貨初心者が、最初の投資の窓口として販売所を選んでいます。なぜ取引所ではなく、あえて販売所が選ばれることが多いのでしょうか。そこには、投資未経験者にとって非常にありがたい、販売所ならではの確かなメリットが存在しています。

操作がシンプルで初心者でも迷わない

販売所を利用する最大のメリットは、なんといっても「操作が圧倒的に簡単であること」です。スマートフォンのアプリを開き、買いたい仮想通貨の種類を選んだら、あとは購入したい金額や数量を入力して「買う」ボタンをタップするだけ。インターネットでのネットショッピングと同じくらい、直感的な操作で投資が完結してしまいます。

専門用語が並ぶ複雑な画面を見つめて、「どこを押せばいいのか分からない…」と悩む必要は一切ありません。投資と聞くと難しいチャートや数字の羅列を想像して尻込みしてしまう方も多いですよね。しかし、販売所であれば、IT機器の操作に不慣れな方や、投資の知識が全くない完全な初心者であっても、迷うことなくスムーズに第一歩を踏み出せます。

「まずは少額から仮想通貨を持ってみる」という体験をするには、この上なく最適な環境が整っていると言えるでしょう。

希望の数量を確実に、好きなタイミングですぐ買える

もう一つの大きな魅力は、自分の好きなタイミングで、欲しい分だけ確実に仮想通貨を手に入れられる点です。前述したとおり、販売所での取引相手は豊富な資金と暗号資産を保有している運営会社です。そのため、「今すぐこの価格で買いたい」と注文を出せば、即座に取引が成立(約定)します。

例えば、「ニュースでビットコインが話題になっているから、今のうちに急いで買っておきたい」と思ったとしましょう。取引所の場合、自分が買いたい価格で売ってくれる相手がいなければ、いつまで経っても取引は成立しません。しかし販売所なら、業者が提示している価格に納得さえすれば、いつでも一瞬で希望の数量を確保できます。

大量の仮想通貨を一気に売買したい時や、相場が大きく動いている瞬間に乗り遅れたくない時など、取引の「スピード」と「確実性」が求められる場面において、販売所は非常に頼もしい味方となってくれます。

取り扱い銘柄(アルトコイン)が豊富

ビットコイン以外の仮想通貨を総称して「アルトコイン」と呼びますが、このアルトコインの取り扱い銘柄が豊富に揃っているのも、販売所ならではの強いメリットです。国内の暗号資産交換業者では、取引所(板取引)では数種類の主要な銘柄しか扱っていないのに、販売所では20種類、30種類と多数の銘柄をラインナップしているケースがよく見られます。

新しく登場したばかりの将来有望なマイナーコインや、SNSで話題になっている特定の草コインに投資してみたいと思った時、取引所を探しても見つからないことが多々あります。そんな時でも、販売所を覗いてみればお目当ての通貨が用意されている可能性が高いのです。

さまざまな種類の仮想通貨に分散投資をしてリスクを減らしたい方や、マイナーな銘柄で大きなリターンを狙ってみたい方にとって、選択肢の多さは非常に大きなアドバンテージとなるでしょう。

販売所で仮想通貨を買うデメリット

初心者にとって親切で使いやすい販売所ですが、便利である反面、気をつけなければならない注意点も存在します。手軽さの裏に隠されたデメリットをしっかりと理解しておくことで、投資での失敗を未然に防ぐことができます。

スプレッドが広く、実質的なコストが高い

販売所を利用する上で最も注意すべきデメリットが、「スプレッド」による実質的なコストの高さです。販売所では、購入時の価格(買値)が市場の平均価格よりも少し高く、売却時の価格(売値)が少し安く設定されています。この買値と売値の差額がスプレッドであり、運営会社の手数料として徴収される仕組みになっています。

例えば、販売所のスプレッドが5%に設定されていたとします。あなたが10万円分の仮想通貨を購入した瞬間、その資産価値はすでに5%(5,000円分)目減りした状態からスタートすることになります。つまり、購入直後にすぐ売却してしまうと、手数料分だけ確実に損をしてしまうというわけです。

特に、1日のうちに何度も売り買いを繰り返すような短期トレードを行う場合、取引のたびにこの広いスプレッドが引かれてしまうため、利益を出すことが非常に困難になります。コストを少しでも抑えたい方にとっては、重い負担となるでしょう。

指値注文などの細かい設定ができない

取引の自由度が低いという点も、販売所ならではの弱みと言えます。販売所で行える注文方法は、業者が現在提示している価格でそのまま売買する「成行(なりゆき)注文」が基本となります。「〇〇円まで価格が下がったら買う」「〇〇円まで値上がりしたら売る」といった、あらかじめ価格を指定しておく「指値(さしね)注文」ができない業者がほとんどです。

指値注文が使えないと、常に画面に張り付いて価格の動きをチェックし、自分が納得できる金額になった瞬間に手動でボタンを押さなければなりません。仕事や家事で忙しい方にとっては、理想的なタイミングを逃してしまうリスクが高まります。

投資の経験を積み、「もっと戦略的に、自分の狙った価格でピンポイントに売買したい」というステップアップを考え始めた時、販売所のシンプルな機能だけでは物足りなさを感じてしまうかもしれませんね。

取引所で仮想通貨を買うメリット

仮想通貨の投資に少し慣れてきた中級者からプロのトレーダーまで、多くの人がメインの戦場としているのが「取引所(板取引)」です。操作が少し複雑になるというハードルを越えてでも、取引所を利用するべき強力な理由があります。

スプレッドが狭く、手数料を大幅に抑えられる

取引所を利用する最大の、そして最強のメリットが「圧倒的な取引コストの安さ」です。取引所では、ユーザー同士が直接希望価格をマッチングさせるため、販売所のような業者による上乗せ手数料(広いスプレッド)が存在しません。買値と売値の差が極めて小さく、市場の適正価格に限りなく近い数値で売買を行うことができます。

もちろん、取引が成立した際には「取引手数料」が数パーセント(0.01%〜0.1%程度)かかりますが、販売所のスプレッド(数パーセント)と比較すれば微々たるものです。中には、流動性を高めるためのキャンペーンなどで、取引手数料を一時的に「マイナス(取引するたびに逆に手数料がもらえる)」に設定している素晴らしい業者もあるほどです。

長期的に何度も取引を繰り返す場合、このコストの差は雪だるま式に大きく膨れ上がります。少しでも利益を手元に多く残したいと考えるなら、取引所の活用は絶対に欠かせない必須のスキルと言えるでしょう。

指値注文で希望の価格を狙える

自分の戦略通りに取引を進められる「指値注文」が自由に使えることも、取引所の大きな強みです。「今は1ビットコインが100万円だけど、もし90万円まで暴落することがあったら買いたい」という戦略を立てたとします。取引所であれば、あらかじめ「90万円で買う」という指値注文を出して放置しておくことが可能です。

寝ている間や仕事をしている最中に相場が大きく変動したとしても、システムが自動的に指定した価格で取引を成立させてくれます。画面にずっと張り付いている必要がなくなり、精神的な負担を大きく軽減できますよね。

また、「この価格まで上がったら確実に利益を確定させる」という売りの指値注文を出しておくことで、欲を出しすぎて売り時を逃すという、投資家が陥りがちな失敗を防ぐ効果もあります。自分の感情を排除し、冷静なトレードを行うための心強い機能です。

板読みのスキルが身につく

取引所を利用することで、投資家としてのレベルを一段階引き上げることができます。取引所には、他のユーザーの注文状況がリアルタイムで表示される「板(オーダーブック)」があります。この板をじっくり観察することで、「今、どの価格帯に買いたい人が集まっているのか」「どこに売りたい人が待ち構えているのか」という、相場の裏側が見えてきます。

「買いの注文がたくさん入っているから、これ以上は価格が下がりにくそうだ」といった予測を立てることを「板読み」と呼びます。このスキルが身につくと、仮想通貨だけでなく、株式投資など他の金融商品の取引にも応用がきくようになります。

最初は数字がチカチカ動いているだけで難しく感じるかもしれません。しかし、相場参加者の心理を読み解く楽しさを知れば、投資が単なるギャンブルではなく、根拠に基づいた知的なゲームへと変わっていくのを実感できるはずですよ。

取引所で仮想通貨を買うデメリット

コスト面で圧倒的に有利な取引所ですが、万能というわけではありません。ユーザー同士の直接取引という性質上、思い通りにいかないもどかしさを感じる場面も出てきます。どのような不便さがあるのか、事前に把握しておきましょう。

取引成立(約定)までに時間がかかることがある

取引所の最大の弱点は、「相手がいなければ取引が絶対に成立しない」という点に尽きます。あなたがどれだけ「この価格で買いたい!」と注文を出したとしても、その条件に納得して仮想通貨を売ってくれるユーザーが世界中に一人もいなければ、注文は板に残り続けるだけでいつまで経っても完了しません。

ビットコインのような世界中で頻繁に取引されている超メジャーな通貨であれば、すぐに相手が見つかるため問題になることは少ないでしょう。しかし、知名度の低いマイナーなアルトコインの場合や、利用者が少ない早朝などの時間帯には、なかなか取引が成立せずにイライラしてしまうことがあるかもしれません。

「今すぐ現金が必要だから仮想通貨を売りたいのに、買い手が現れない」といった流動性リスクが常に存在していることは、取引所を利用する上で覚悟しておくべきポイントです。

画面や操作が複雑で初心者にはやや難しい

取引所の画面を開くと、目まぐるしく動くチャートや、赤と緑の数字が並ぶ「板」、そして専門用語が並ぶ注文パネルなど、情報量の多さに圧倒されてしまう初心者が少なくありません。「Maker(メイカー)」「Taker(テイカー)」「指値」「逆指値」といった独自の用語を理解しなければ、思い通りの注文を出すことすら難しいでしょう。

ボタン一つで取引が完了する販売所の手軽さを知っていると、注文方法の複雑さが大きな心理的ハードルになってしまいます。間違った価格で注文を出してしまったり、桁数を間違えて予想外の数量を買ってしまったりする操作ミス(いわゆる「誤発注」)のリスクも高まります。

使いこなせれば非常に強力なツールですが、完全に慣れるまでは、少額の資金でテストを繰り返しながら、システムの仕様を一つずつ慎重に覚えていく根気が必要となります。

最低取引数量が販売所より大きい場合がある

利用する暗号資産交換業者によっては、取引所で注文を出せる「最低取引数量(いくらから買えるか)」が、販売所よりも厳しく設定されているケースがあります。販売所であれば、「ワンコイン(500円)から購入可能」といった初心者に優しい少額投資に対応している業者が多いですよね。

しかし、同じ業者の取引所機能を使おうとすると、「最低注文数量は0.01ビットコインから」などと定められており、まとまった数万円の資金がないと取引に参加できないことがあります。最初から大きな金額を動かすのが怖い方や、毎月のお小遣いの範囲でコツコツと少額を積み立てていきたい方にとっては、この制限が足枷になってしまう可能性があります。

口座を開設する前に、ご自身が用意できる予算と、利用予定の取引所の最低取引単位が合致しているかを、公式サイトでしっかりと確認しておくことが大切です。

初心者におすすめなのはどっち?目的別に解説

ここまで「販売所」と「取引所」それぞれの特徴を解説してきましたが、結局のところ「私にはどっちが向いているの?」と迷ってしまいますよね。正解は一つではありません。あなたの投資の目的や、重視するポイントに合わせて使い分けるのが最も賢い選択です。

とにかく簡単に買いたい・長期保有なら「販売所」

「難しい勉強はしたくない」「スマホアプリでサクッと手軽に買いたい」という方には、圧倒的に「販売所」がおすすめです。特に、一度購入した仮想通貨を数年間ずっと持ち続ける「ガチホ(長期保有)」を前提としているのであれば、スプレッドの広さはそこまで気にする必要はありません。

なぜなら、数年後に仮想通貨の価格が何倍にも大きく値上がりしていれば、購入時に支払った数パーセントのスプレッド分など、利益のなかにすっぽりと吸収されてしまうからです。日々の細かい価格変動に一喜一憂せず、将来の成長に期待してじっくりと資産を寝かせておきたい方には、迷わず売買ができる販売所が最適な窓口となるでしょう。

コストを抑えたい・頻繁に売買するなら「取引所」

「少しでも無駄な手数料を払いたくない」「安い時に買って高い時に売るというトレードを定期的に行いたい」と考える向上心の高い方には、「取引所」の利用を強く推奨します。前述したとおり、売買の回数が増えれば増えるほど、販売所の広いスプレッドはあなたの利益を容赦なく削り取っていきます。

デイトレードやスイングトレードといった、短期間で利益を積み重ねる投資スタイルを目指すのであれば、取引コストの最小化は絶対条件です。最初は操作が難しく感じるかもしれませんが、自転車の運転と同じで、何度か練習すれば必ず慣れます。投資家としての利益を最大化するためにも、ぜひ板取引に挑戦してみてください。

まずは販売所で慣れてから取引所へ移行するのもアリ

「コストは抑えたいけど、いきなり難しい取引所を使うのは不安…」という方は、無理をせず「最初は販売所で少額だけ買い、慣れてきたら取引所にステップアップする」という方法を選びましょう。これが最も挫折しにくい、王道のアプローチです。

まずは数百円、数千円という無くなっても痛くない金額を販売所で購入し、「仮想通貨を保有する」という感覚を体験してみてください。資産が日々の値動きでどう変わるのかを体感し、暗号資産というものに親しみが湧いてきた段階で、取引所の使い方を学んでいけば良いのです。多くの国内業者は、一つのアプリ内で販売所と取引所を簡単に切り替えられるようになっていますので、焦らず自分のペースで進めていきましょう。

スプレッドとは?実質的な手数料の仕組みを解説

仮想通貨の取引所と販売所の違いを理解する上で、避けて通れない最大のキーワードが「スプレッド」です。「手数料無料って書いてあるのに、なぜか買った瞬間に損をしている」という疑問を解決するために、この見えないコストの正体を分かりやすく紐解いていきましょう。

買値と売値の差額がスプレッド

スプレッドとは、直訳すると「広がり」や「差額」という意味です。仮想通貨の世界では、暗号資産交換業者が提示する「あなたが買うときの価格(Ask)」と「あなたが売るときの価格(Bid)」の間に生じる価格差のことを指します。

海外旅行に行くときの「外貨両替」をイメージすると分かりやすいかもしれません。空港の銀行で日本円をドルに両替する時、買うレートと売るレートが違いますよね。あれと全く同じ仕組みです。例えば、販売所の画面に「買値:100万円」「売値:95万円」と表示されていた場合、その差額である5万円がスプレッドとなります。この5万円こそが、ユーザーが負担する「実質的な手数料」なのです。

参考:ビットコイン(BTC)のスプレッドとは?(GMOコイン公式サイト)

なぜ販売所はスプレッドが広くなるのか?

では、なぜ販売所のスプレッドは、取引所に比べてこれほど広く設定されているのでしょうか。それは、運営会社が「ユーザーがいつでも好きな数量を売買できる環境」を維持するために、大きなリスクを背負っているからです。

販売所は、ユーザーからの注文に応えるために、常に大量の仮想通貨を自社で在庫として抱えておかなければなりません。もし相場が急激に暴落した場合、会社が保有している在庫の価値も一気に下がり、大赤字になってしまうリスクがあります。そうした価格変動のダメージ(カバーコスト)や、システムを安全に維持するための保守費用、スタッフの人件費などをまかなうために、あらかじめ買値と売値に手数料を上乗せして利益を確保しているのです。

「いつでもすぐに買える」という極上のサービスを提供してもらうための、ある種の「サービス料」だと捉えれば、少しは納得できるのではないでしょうか。

急な価格変動時はスプレッドが広がりやすいので注意

スプレッドに関してもう一つ覚えておくべき重要なルールがあります。それは「スプレッドの幅は常に一定ではなく、相場の状況によって広がったり縮んだりする」ということです。特に、重大なニュースが発表されて相場がパニックになったり、価格が急激に暴騰・暴落したりするタイミングでは、スプレッドが普段の何倍にも大きく広がる傾向があります。

なぜなら、相場が荒れている時は業者側の抱える在庫リスクも跳ね上がるため、自己防衛のために手数料(スプレッド)を高く設定せざるを得ないからです。相場が大きく動いている時は「今すぐ買わなきゃ!」と焦ってしまいがちですが、冷静にスプレッドの開き具合を確認することが大切です。あまりにも差額が開きすぎている場合は、嵐が過ぎ去るまで一時的に取引を見送るという判断も、資産を守る立派な投資戦略となります。

仮想通貨デビューにおすすめの国内取引所

販売所と取引所の違いが分かったところで、いよいよ実践です。これから仮想通貨を始める初心者の方に向けて、セキュリティが強固で使いやすい、おすすめの国内暗号資産交換業者を厳選してご紹介します。どの業者も金融庁に登録済みの安全な口座ですよ。

GMOコイン(販売所・取引所ともに優秀で手数料無料)

総合力の高さで選ぶなら、東証プライム市場上場のGMOインターネットグループが運営する「GMOコイン」が圧倒的におすすめです。最大の特徴は、日本円の入出金手数料から、仮想通貨の送金手数料まで、あらゆる手数料が「無料」に設定されている点です。

さらに、初心者向けの使いやすい「販売所」と、本格的な「取引所(板取引)」の両方を備えており、取引所での取引手数料はMaker(メイカー注文)ならマイナスになるため、取引するほど手数料がもらえるという驚きの仕組みを提供しています。口座開設も最短10分で完了するため、とりあえず最初に持っておくメイン口座として、これ以上ないほど充実した環境が整っています。

Coincheck(アプリが使いやすく初心者に人気)

「スマホだけで手軽に始めたい」「難しい画面は絶対に見たくない」という方から絶大な支持を集めているのが「Coincheck(コインチェック)」です。国内最大級のアプリダウンロード数を誇り、その人気の秘密はなんといっても「圧倒的に見やすく、使いやすいアプリの設計」にあります。

直感的な操作で、誰でも迷うことなくビットコインや豊富な種類のアルトコインを販売所で購入することができます。約500円というワンコインから少額投資を始められるのも嬉しいポイントですね。電気代やガス代の支払いでビットコインが貯まるユニークなサービスも展開しており、日常生活の中で自然と仮想通貨に触れたい初心者の方にぴったりです。

bitbank(取引所の取扱銘柄が豊富で本格派向け)

「最初からコストを抑えて、本格的なトレードに挑戦したい!」という意欲的な方には「bitbank(ビットバンク)」が最適です。bitbankの最大の強みは、なんといっても「取引所(板取引)」で売買できるアルトコインの銘柄数が国内トップクラスであることです。

他の業者では販売所でしか買えないようなマイナーな銘柄も、bitbankなら取引所の狭いスプレッド(安いコスト)で取引することができます。スマホアプリのチャートツールも非常に高機能で、パソコン顔負けの本格的な分析が可能です。中・上級者になってもメイン口座として長く愛用できる、非常に実力派の業者と言えるでしょう。

取引所・販売所を利用する際の注意点

最後に、仮想通貨の投資を安全に、そして長く楽しむために守っていただきたい3つの重要な注意点をお伝えします。大切な資産を失わないための防具として、必ず心に留めておいてください。

必ず金融庁登録済みの国内業者を利用する

仮想通貨を購入する際は、必ず日本の金融庁(財務局)から「暗号資産交換業者」として正式に認可を受けている国内の業者を利用するようにしてください。インターネット上には、海外を拠点とする無認可の取引所も多数存在しており、取り扱い銘柄の多さや高いレバレッジを謳って日本人を勧誘しています。

しかし、海外の取引所は日本の法律が及ばないため、突然サービスが停止したり、ハッキング被害に遭って資金が引き出せなくなったりした場合、誰も助けてくれません。国内の登録業者であれば、顧客の資産を会社の資金とは別に管理すること(分別管理)が法律で義務付けられており、万が一の際にも一定の保護が期待できます。安全第一を心がけましょう。

余剰資金を使い少額から投資を始める

投資の鉄則ですが、仮想通貨は必ず「余剰資金(生活に全く支障のない、最悪なくなっても困らないお金)」の範囲内で行うようにしてください。家賃や食費、子供の教育資金などに手を出してしまうのは絶対にNGです。

仮想通貨は株式や為替などに比べて価格の変動幅(ボラティリティ)が非常に大きいため、短期間で資産が倍になることもあれば、半分になってしまうことも珍しくありません。生活費を投資してしまうと、少し価格が下がっただけで精神的なパニックに陥り、冷静な判断ができなくなってしまいます。まずは無くなっても笑って済ませられる数千円程度の少額からスタートし、少しずつ相場の波に慣れていくことが大切です。

セキュリティ対策(二段階認証など)を徹底する

口座を開設したら、絶対に最初に行うべきなのが「二段階認証」の設定です。二段階認証とは、パスワードの入力に加えて、スマートフォンに届く一時的なコードなどを入力しなければログインできないようにする、強力なセキュリティシステムのことです。

仮想通貨のハッキング被害の多くは、業者のシステムが破られたからではなく、ユーザー自身のパスワードが推測されたり、フィッシング詐欺に引っかかったりして、アカウントを乗っ取られてしまうことが原因で起きています。面倒くさがらずにセキュリティ設定を最大限まで高め、自分自身の資産は自分自身で守るという意識を強く持ちましょう。

まとめ

仮想通貨の「取引所」と「販売所」の違いについて、疑問はスッキリ解消されましたでしょうか。

おさらいすると、販売所は「業者を相手に、簡単・確実に買える手軽な窓口」であり、スプレッドという見えないコストがかかります。一方、取引所は「ユーザー同士で、安く・自由度高く売買できる窓口」であり、操作には少し慣れが必要です。

「絶対にこっちが正解」というものではありません。最初の1回目は不安をなくすために販売所を使い、投資の楽しさが分かってきたら取引所での板取引に挑戦してコストを抑える、というステップアップ方式が、最も挫折しにくいおすすめのルートです。ぜひ本記事を参考に、あなたにぴったりの投資スタイルを見つけて、ワクワクする仮想通貨の世界へ第一歩を踏み出してみてくださいね。

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目次
  1. 仮想通貨の「取引所」と「販売所」の違いとは?結論から解説
    1. 取引相手が違う(ユーザー同士か、業者か)
    2. 価格の決まり方が違う(板取引と提示価格)
    3. 手数料(スプレッド)の仕組みが違う
  2. 【比較表】取引所と販売所の違いを一覧で確認
  3. 販売所で仮想通貨を買うメリット
    1. 操作がシンプルで初心者でも迷わない
    2. 希望の数量を確実に、好きなタイミングですぐ買える
    3. 取り扱い銘柄(アルトコイン)が豊富
  4. 販売所で仮想通貨を買うデメリット
    1. スプレッドが広く、実質的なコストが高い
    2. 指値注文などの細かい設定ができない
  5. 取引所で仮想通貨を買うメリット
    1. スプレッドが狭く、手数料を大幅に抑えられる
    2. 指値注文で希望の価格を狙える
    3. 板読みのスキルが身につく
  6. 取引所で仮想通貨を買うデメリット
    1. 取引成立(約定)までに時間がかかることがある
    2. 画面や操作が複雑で初心者にはやや難しい
    3. 最低取引数量が販売所より大きい場合がある
  7. 初心者におすすめなのはどっち?目的別に解説
    1. とにかく簡単に買いたい・長期保有なら「販売所」
    2. コストを抑えたい・頻繁に売買するなら「取引所」
    3. まずは販売所で慣れてから取引所へ移行するのもアリ
  8. スプレッドとは?実質的な手数料の仕組みを解説
    1. 買値と売値の差額がスプレッド
    2. なぜ販売所はスプレッドが広くなるのか?
    3. 急な価格変動時はスプレッドが広がりやすいので注意
  9. 仮想通貨デビューにおすすめの国内取引所
    1. GMOコイン(販売所・取引所ともに優秀で手数料無料)
    2. Coincheck(アプリが使いやすく初心者に人気)
    3. bitbank(取引所の取扱銘柄が豊富で本格派向け)
  10. 取引所・販売所を利用する際の注意点
    1. 必ず金融庁登録済みの国内業者を利用する
    2. 余剰資金を使い少額から投資を始める
    3. セキュリティ対策(二段階認証など)を徹底する
  11. まとめ