テレビ東京系で6月8、15日深夜に放送されたバラエティー番組「※女性は見ないでください」が波紋を広げている。「女性の前では絶対に言えない、男だけの本音会議」とうたい、芸能人の男性たちが「男の方が賢い。頭の回転が速い」「女なんか何も知らん方がええ」といった女性蔑視的な発言で盛り上がるシーンがあり、SNSなどで番組制作側の意図を疑問視する声が上がっている。
6月中旬に2回放送された「※女性は見ないでください」
この番組は、人気お笑いコンビ「霜降り明星」のせいやさん、「ニューヨーク」の嶋佐和也さんら男性芸能人たちが、女性たちと飲み会をしているという設定で進む。
男性たちは、女性の発言で気になるものがあるたびに卓上のボタンをプッシュ。すると上の方から壁が降りてきて、壁の向こうの女性たちがヘッドホンを装着している間に、男性たちは女性への「本音」を言い合う。
6月8日の放送回では、「漫画が好き」と話した女性出演者に、男性側が「(登場人物の)推しは?」と質問。女性が「忘れちゃったー」と答えると壁が下降した。男性だけになった空間で、ある出演者が「(女性は)基本、漫画を読まない」「これ(漫画をめくるしぐさ)ができないらしい」と話すと、別の出演者は「男の方がやっぱ賢い」「頭の回転速い、男は」と応じた。
6月15日の放送回では、ある女性が自身の年齢を「21歳」と答えた後に壁が下降。女性が最初から堂々とした雰囲気だったためか、男性たちは「年上の男の人と遊びすぎている」「裏におじさんの影見える女子おんねん」と発言した。また、ワインやバーなどに詳しい女性がいるという話題になった際、「女なんか何も知らん方がええねん。かわいいねんから。何も知らんほうが。全部教えてあげたい」「引き出し多いほうが嫌やな」との発言も出た。
テレビ東京は朝日新聞の取材に「出演者の皆様によるトークを軸としたバラエティー番組として制作した」としている。
SNSでは放送後、女性蔑視的な発言を地上波で流すことで男女の対立をあおっているという見方や、今の時代にはそぐわない内容だとの指摘が相次いで投稿された。
7月2日に開かれた吉次弘志社長の定例会見では、複数の報道機関から番組に関する質問が出た。吉次社長は「色んな意見が出ていることは我々も承知している。真摯(しんし)に受け止めて、今後の番組作りに生かしていきたいと思います」と話した。
制作意図については「基本的に明らかにしない。バラエティーだと理解して頂きたい」と回答。和田佳恵取締役は「それぞれの受けとめ方かと思いますが、何かの方向に寄せようとかそういったところで作っているわけではございません」と話した。
また「制作現場の人権意識に問題はなかったか」という質問に対しては、吉次社長は「番組のスタッフ、番組に関わっていない社員も含めて人権意識は十分に高まってきていると思います。会社全体として常にかなり強く意識してやっている」と述べた。
SNSでは番組制作陣を批判する声がある一方、番組内の男性陣の発言に賛同する声もあります。フェミニズムに詳しい東京大大学院教授の田中東子さんと、ジェンダーにまつわる課題を男性の目線から発信している文筆家の清田隆之さんに、番組の感想を聞きました。
識者はどう見たのか。
東京大大学院教授の田中東子…
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- 仲岡しゅん弁護士視点いまなら試し読み
番組は見てないので、見てないなりに一般論としてコメントします。 「(女性は)基本、漫画を読まない」とか、「男の方がやっぱ賢い」というのはさすがにネタとして言ってるんですよね?(ネタじゃないとしたらヤバい。) 問題は、それがバラエティーのネタとして成立するかどうかだと思います。 ネタとして分かるような作りでないなら、それは単なる女性差別垂れ流し番組でしかありません。 たとえば、出演者たちが「男だけの本音会議」で盛り上がっているところに、突如フェミニストの先生なんかが現れてこってり叱ってもらうとかだと、まだ番組として成立すると思うのですが、いかがでしょう?
2026年7月3日 11:53 - 金暻和韓国在住メディア人類学者視点いまなら試し読み
番組は観ていないが、どのような内容だったのかは容易に想像できる。日本のバラエティー番組で、「頭が悪い」「知識がない」「仕事ができない」という形で、女性を軽蔑を含んだ笑いのネタにする演出はよくあるものだから。 韓国のマスコミもジェンダー問題については課題が多い。しかし、韓国であれば即座に問題視されるような場面が、日本では特に批判を受けることなく、放送されてきた印象がある。おそらく日本のテレビ業界では、それがすでにマンネリ化していて、女性に対する酷いステレオタイプを再生産しているという問題認識そのものが希薄だったのではないかと感じてきた。 だから、この記事でむしろ新鮮だったのは、そのような状況に対してSNSで批判の声が広がり、それを朝日新聞が取り上げ、問題として可視化している構図である。一方では、この問題がようやく公の場で議論され始めたことは前向きと思う。しかし他方で、SNSで大きな議論になる以前、なぜマスコミ自身がこうした番組慣行を批判的に検証できてこなかったのか、ということについても考えるべきではないか。
2026年7月3日 13:10