19年失敗続きのカップルも成功、AIによる体外受精の技術が続々

重度の男性不妊でも「十分に実現可能」な精子検出、良好な胚の予測など、注意点は

2026.02.19
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不妊治療クリニックで、体外受精に使用されるシャーレ。(Sophie Stieger, 13PHOTO/Redux)
不妊治療クリニックで、体外受精に使用されるシャーレ。(Sophie Stieger, 13PHOTO/Redux)
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 体外受精は、時間がかかり、不確実で、多くの人が精神的な負担を感じている。しかも高額な費用がかかるわりに、望んでいた結果が得られるとは限らない。

 それでも、米国では新生児の約2%が体外で受精させる技術によって生まれており、今ではごく一般的な治療法になっている(編注:日本産科婦人科学会によると、日本で2023年に体外受精で生まれた子どもは8万5048人。新生児の約12%、およそ9人に1人にあたる)。また、約40年前に初めてこの技術が登場してから、これまでに世界で1000万人の体外受精児が誕生している。

 そして今、人工知能(AI)によって体外受精の新しい時代が幕を開けようとしている。健康な精子を特定し、胚(受精後まもない段階)の状態を評価し、その成長を追跡する技術の開発など、最近のAIの進歩は、体外受精をより受けやすくし、成功率を高めることを目的としている。生殖医療の専門家らに最新技術について話を聞いた。(参考記事:「女性の受胎能力は35歳から低下が加速する、不妊の要因は他にも」

健康な精子をAIが検出

 米コロンビア大学不妊治療センターでは、あるAIが支援した体外受精による子どもが初めて誕生した。患者のカップルは19年間不妊に悩み、体外受精に挑戦し続け不成功に終わっていたが、体外受精に成功しやすい精子をAIの助けを借りて選別する実験的なシステムのおかげで、ついに妊娠に至った。(参考記事:「男性の不妊症をめぐる5大誤解、年齢やホルモン補充の是非など」

次ページ:熟練の技術者を軽々と上回ったAI、どんなシステムなのか?

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