視覚障害者の機能訓練施設に伺いました。
新宿区にある視覚障害者の方へ機能訓練や就労移行支援を行なっている施設に、視覚障害をお持ちの方に同行して、一緒に学ばせていただきました。
講習では、白杖のさまざまな種類やそれぞれの特徴、基本的な歩行方法に加え、PCやスマートフォンの操作方法、ブラインドスポーツやサークル活動の紹介など、視覚障害があっても楽しく安全に生活するための工夫について教えていただきました。1日だけの講習でも、本当に多くの学びがありました。
肩幅よりも少し大きく振りながら歩く様子
この施設では、18か月の利用期間の中で必要な回数通い、一人ひとりの状況に応じた訓練を受けることができます。
視覚障害のある方がどのような感覚で日常を過ごし、どんな場面で困難を感じるのか、また、社会に不足している支援について考える貴重な機会になりました。
下の写真は白杖の先端部分です。先端にはいくつか種類があり、形状によって伝わる感覚や使い心地が大きく異なります。一番人気はパームチップタイプでクッション性があり、寄りかかっても安定感があることや、アスファルトの上を滑らせながら歩く際も引っ掛かりを感じにくいため、使いやすいそうです。
白杖の先端は消耗品のため、一般的には約1年ごとに交換が必要になります。パームチップタイプは通常のものより高価で、3,000円程度から購入できるものの、自費負担となるため、継続的な費用がかかるようです。
白杖を持っていても使わずに携帯している方を見かけたことはありませんか?
視覚障害にはさまざまな程度があり、全盲でなくても白杖を使用する方がいること、また、常に白杖を使うわけではない方の中にも、自分が視覚障害者であることを周囲に知らせ、必要な配慮をお願いするためのシンボルとして携帯している方がいることを学びました。
さらに、視覚障害者手帳を所持している方には、障害の程度に関わらず、道路交通法上、白杖を携帯する義務があることも教えていただきました。
これはヘルプマークにも共通しますが、外見だけで「必要ないのに持っているのではないか」「優遇を受けるためではないか」と思ってしまうことがあるかもしれません。しかし、その人にしか分からない事情があることを想像し、少し心に余裕を持って接することのできる、お互いを思いやれる社会であってほしいと感じました。
実際に歩行訓練の様子を見学し、白杖を使って安全にまっすぐ歩けるようになるまでには、繰り返し訓練を重ねる必要があることを学びました。また同時に、私たちが何気なくしてしまいがちなスマートフォンを見ながらの歩行が、視覚障害のある方にとって大きな危険につながることも改めて認識しました。
施設は小笠原伯爵邸の隣にあります。施設に伺う前に建物を見学してカフェを利用しました。お庭にある樹齢500年のオリーブの木など、歴史を感じる、とても素敵な空間でした。
どのような境遇にある人にもやさしい社会に近づくように、相手の気持ちを想像できる機会、また自分にできることを少しずつ増やしていきたいと思います。


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