前世も来世も
今回、妄想が膨らみ…
学生のあつひろを描いてみましたが…
いやぁ…くそッ!妄想を具現化できる術式はないのか!
ピュアピュアな青春ぽいのを描きたい!って勢いで書いた物…
何でもいいかた見てください。
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君は前世を信じるか。___
小学生の頃からずっと知らない男の夢を見る。
その男が誰なのか分からない。
男はいつもトレンチコートを身に纏い刀を振り翳す。
そんな彼を愛おしそうに見つめている大人の自分?がいる。
面倒見が良くて誰にでも優しい、隣にいて安心できるようなそんな男だった気がする。
いつも夢を見る男に密かに想いを抱いていた…きっと想いを伝えられないままだったのか、あるいはその男のことが忘れられなかったんだろう。
過去…いやっ、前世なのか?
その男にまた会いたいと願っていたのか…だが、本当に前世があるのなら俺は彼に会ってみたいとこの時から思い始めていた。
___
今日は付いていない1日だ。
高校の入学式に電車が遅延し間に合わず、教室内で行われた自己紹介は当たり障りのないことを言い、特に目立ったことはしない。
周りはもう見知った顔が多いのか教室内では既に仲良くなっている人が何人かいる。
そんな中、馴染めずに受験前に中途半端にしか読んでいなかった本をまた最初から読み始め静かにページを捲っているとあっという間に帰宅時間となった。
誰もいない教室を出た途端、柄が悪そうな先輩にぶつかってしまい、入学早々に不良に絡まれ、漫画の主人公みたいだなと少し笑いそうになるが堪える。
口論の果てに暴力しかなさそうな連中相手に無言でどうしたものかと考えていた瞬間、急に腕を引っ張られた。
顔を上げると知らない誰かが「悪い」と言いながら、ずっと俺の腕を引いてひたすらに走り続けている…俺はあの背中を知っている気がした。
学校を抜け近くの公園まで来るとそっと腕を離され彼は話し出した。
「ハァ…もうここまでくれば心配ねぇな、大丈夫か?」
日車「あぁ…大丈夫だ……えっ、!?」
「なんだよ?」
日車「いやっ…なんでもない」
咄嗟に目を背けるがかなり焦っている。
俺は彼を知っている…と言うよりは夢に出てくる男の面影を感じた。
あの男のことを俺はいつもなんて呼んでいたかと考えていたが勝手に口が開いてしまった。
日車「あつや…」
「え?」
日車「いやっ…なんでもない、それよりさっきはありがとう」
「いいって…お前さぁ、名前なんて言うの?」
日車「俺は日車寛見だ…1年1組…君は?」
日下部「俺は日下部篤也1年2組だ…隣クラスじゃん…ん?待てよ、えっ、日車…日車って!今日の入学式の時に新入生代表として宣誓やってたやつだろ!!」
日車「あぁ…そうだな、まぁ電車が遅延したから色々と大変だったがな」
日下部「俺も遅延したけど…あれって確か主席合格しないとやらないやつだろ?…すごいな」
日車「ありがとう…君みたいにそう言ってくれる人は滅多にいないから正直、嬉しいな」
日下部「ふーん…なぁ、お前帰りは電車なんだろ」
日車「あぁ…」
日下部「じゃあ、一緒に帰ろうぜ」
日車「……いいのか」
日下部「誘ったの俺よ?」
日車「ありがとう…」
日下部「……っ、あと連絡先も交換しようぜ」
こうして学校への行き帰りは彼と一緒に行くことになった。
夢の中で何度も見たあの男の面影が重なる。
そんな彼と入学早々に仲良くなれたことを嬉しいと思いながら明日の朝が待ちきれず浮かれてしまう。
___
2週間が経ち、学校の環境に慣れてきたのもあって教室でも少ないが友人ができたが、お昼は日下部と一緒に過ごすことが多い。
日下部「なぁ、日車は部活は決めてんの?」
唐揚げを頬張りながら日下部が俺に聞いてきた。
日車「いや、考えていない…帰宅部に入る予定だ、日下部は?」
日下部「俺は剣道部」
日車「剣道部か…君らしいな…」
日下部「そうか?…でも、帰りが別になるのは寂しいな…」
それは俺も寂しい…。
もうこの時から…いやっ、もっと前から抱いてはいけないこの感情が胸を締め付ける。
日車「……なら、1つ提案なんだが、俺は図書室で本とか読んだり勉強したいから…その…部活が終わるまで待ってもいいか?いやなら…別で構わないから…」
段々、自分の声が小さくなりながらも提案を出したがうざいと思われるかもしれない…正直、怖い…。
日下部「いいの?…そっかぁ…じゃあ、また一緒に帰れるな」
彼は俺の下心など微塵も感じてないように笑う。
君を騙して君の側にいる俺をどうか許してくれ…。
日車「あぁ…そうだな…」
___
数ヶ月が過ぎても日下部との関係は続いている。
周りからは仲がいい親友同士と。
だが、そう言われる度に胸が苦しいと感じた。
誰にも言えない…彼にさえも…彼への想いは積もっていき、やり場のない想いを捨てられずに両手一杯の感情が溢れ返る。
どうしたものかと悩みながら開いた勉強用ノートのページは白紙のまま進まない。
そんな時に彼からいつものように部活が終わったから迎えに行くとメッセージが入る。
だが、今日はいつもと違った。
直ぐに来るはずの彼が来ない…心配になって図書室から出ると彼が女子に告白をされているところを見てしまった。
しかも…日下部の好みそのもの…あぁ…どうして、俺は…男なんだ。
もし仮に異性なら…告白して想いも伝えられるのに…それが叶わない、できない…羨ましい…。
その場の空気に耐えきれず彼を置いてその場から逃げようと静かに立ち去ろうとするが俺に気付いた彼が声を掛け引き留めてきた。
日下部「あ、日車…」
日車「悪い…先に帰る」
素っ気なく返し急いで学校から出た。
___
次の日の昼に彼からの発言で俺は限界を迎えてしまった。
何事もなかったかのように日下部に誘われ、お昼ご飯を食べていると昨日、日下部に告白した女子が俺たちの方に来て一緒に食べてもいい?と言いながら日下部の隣に座り込む。
そういうことか…。
日車「日下部、君の彼女だろ?」
日下部「ま、まだ、なんも言ってないだろ!?…えっと…まぁそんな感じ」
日車「……そうか、よかったな」
無愛想にそう返してしまったが彼は気付いていない。
必死に顔を取り繕いながらいるが限界だ。
日下部「親友のお前にそう言われると嬉しいわ」
あぁ…もう無理。
広げていた弁当箱を仕舞い始めると日下部は俺の行動が気になるようで横から何かを言っていたが何も声が聞こえなくなった。
日車「彼女さんとの時間は大事にするべきだぞ…俺は違うところで食べてくる…」
日下部「え、急にどうした!?」
日車「あと…すまない、今日から暫くは一緒に帰れないから…じゃあな」
彼は何かを言っていたが、これで良かったんだ。
『親友』か…その言葉の意味が俺と君の関係がこれ以上はないと言われているような、彼から突き放されたと感じてしまう。
日車「苦しい…」
いっそのこと抱いてしまったこの気持ちを捨てられたらどれだけ楽なんだろう。
きっと…前世の俺もそうだったのか…。
まるで呪いだな。
___
あれから事あるごとに日下部に声を掛けられるが何かと理由を付けて逃げている…そんなことを続けても意味はないと分かっているが…もう彼のそばに入れない。
それから…問題がもう1つ、クラスの可愛いと言われている女子に最近、声を掛けられ事あるごとに後をついてきては話をされる…正直どうしたらいいのか分からない…。
そう思っていると彼女を連れた日下部と遭遇した。
日下部「やっと見つけた……って、日車!」
日車「来るな」
日下部は自分の彼女を放ったらかしにこっちに向かって走ってくる。
だが、体力的にも彼に敵うはずもなく彼女から離れた所で日下部に壁際まで追い込まれてしまい降参した。
日下部「なぁ…俺、なんかした?」
日車「……してない、君は何も悪くない」
そう、悪いのは全て自分自身だ。
日車「……ほら、彼女のところに戻ってやれ、日下部」
日下部「お前……俺がそんなに嫌なのか…」
日車「……っ、はぁ…」
嘘でも君のためとは言えこれは言いたくなかった。
君のため…いや、傷付きたくない自分のためか…。
日車「あぁ…嫌だ、嫌いだね…」
日下部「嘘だな…」
日車「何故そう言い切れるんだ?」
日下部「お前は俺の傷付くこと言わねぇだろ……それに分かりにくいがお前は嘘つく時にほんの少しだけ片側の口角が上がるんだよ」
知らなかった自分の癖のせいで嘘がバレたが、もう限界だ。
近づかないでくれ…。
でも、そばにいて欲しい…。
矛盾した感情が湧き上がる中、彼が距離を縮めて来るのをどうしたらいいのか分からない…ダメだ…。
日車「……っ、君のことなんて嫌いだ!嫌いだ嫌いだ…大嫌いだ…君なん、て…きら…ぃ…だ…」
感情の制御ができず、涙が溢れて止まらない。
日下部「え!?ちょ…どうした?」
彼が俺に歩み寄ろうとしたが必死に拒絶する。
だが、彼に抱き締められ触れてしまった…彼の優しさと体温が心地良すぎる…あぁ…ダメだ…このままだと…抑えられない。
日下部「何があったんだよ…なぁ、日車?」
日車「………すき…」
自分の口から発した言葉が信じられなくて…口元を覆い隠す。
自分が今どんな顔してるのか想像がつかない…でも熱い…恥ずかしさで今にも死にそうだ。
いや、今直ぐに消えてなくなりたい…。
彼女のいる彼に伝えてはならない…あってはならない感情。
日車「す、すまない…忘れてくれ」
日下部は黙ったまま立ち尽くしていた。
無理もない親友だと思っていた男に『好きだ』と告げられたら…そうなる。
俺は放心状態の彼を突き放し、また逃げた。
___
「ねぇ、日車くん」
クラスで可愛いと言われている彼女は今日も声を掛けてくる。
日車「なんだ?」
「好きな人いるの?」
『好きな人』はいた…もう、話すことすらできなくなった彼のことをずっと引きずっている。
日車「………っいない」
「じゃあさ…私と付き合ってよ」
日車「わかった…」
「え?いいの?やった!」
告白され付き合うことになった。
付き合えば日下部のことを忘れられると思って了承したが彼女のことを利用しているようで申し訳ないと思いながら交際が始まったがその数日後に問題が生じた。
「ねぇ…」
日車「すまない!考え事していた」
「日車くん、ずっと上の空だよね…本当は好きな人がいるんじゃない?」
日車「……っ」
「やっぱり」
彼女に誘われて放課後、喫茶店に入ったがずっと日下部のことが離れないまま、それが見抜かれてしまい恐らくここで振られるなと思いながら謝罪を先にした。
日車「すまない…傷つけてしまって」
「別にいいよ、薄々分かってたから、ねぇ…告白はしないの?」
予想外なことに彼女は笑顔で話し続ける。
日車「……したくても、できないんだ」
「できない?なんで?………っ、好きな人誰か教えてくれたらさっきの件は水に流してあげよう…で、誰?やっ、聞くのはやっぱり良くないよね…」
独り言で彼女はぶつぶつと言いながら考え込んでいる。
日車「……その…男、だから」
「え?別によくない?海外とかでも同性愛とか普通じゃん?ん?…待てよ…日車くんの好きな人って…まさか、日下部くんか!」
日車「声が大きい!」
「ごめん……やっぱりかぁ、どうりで勝てない訳だ…」
日車「気持ち悪くないのか?」
「全然、私は人を好きになるのに性別は関係ないと思う…むしろ、無理やり聞いたみたいでごめんね、たぶんだけど私が想像している以上に人には言いづらいことを教えてくれたからありがとう…」
日車「いや、こちらこそ…その、君がクラスで人気あるのも頷けるな」
「それ振った相手に言う?ふふっ」
日車「すまない、なぁ…提案だが君が俺を振ったことにしてくれないか?君は俺みたいなのと付き合ったばかりに変な噂とかされてしまうだろ?」
「ありがとう…まぁ、噂はよくされるから慣れっ子なんだ!あと、俺みたいなのって言わない!私はあなたが誰よりも優しいのを知ってるから好きになったの…自分を大切にして」
日車「優しいのは君の方だろ…」
「覚えてないと思うんだけど、試験の日にさぁ…定期落としちゃって困ってた時に定期を日車くんがちょうど届けてくれて、助けてくれたんだよ」
日車「……」
「みんなが自分のことで焦ってる中、誰かが困ってるなんて知らないし構ってられないじゃん…でも、あなたのお陰で時間にも間に合ったから感謝してるんだ…ずっとお礼が言えなかったから…ごめんね」
日車「当たり前のことをしただけだったんだが…あれは君のだったのか…」
「うん…だから、あなたのそのさり気ない優しいところも知ってるから…あなたを好きになれた」
日車「でも…俺は自分の好きな人を忘れたくて君を利用したんだ」
「人間だもん!時にはそういうこともする!!…だから、好きになったあなたが幸せになってくれたら私も嬉しいし…もう、この話はやめ!私たちは今から恋人じゃなくて秘密を共有する友達ってことで!」
日車「……フフッ、あぁ…よろしく頼む」
「日車くんは笑った顔の方がいいよ!やばっ、もう、こんな時間!帰らないと」
日車「そうだな、途中まで送る」
そう言って店を後にする。
付き合う前に比べて今の関係が楽に思えた。
俺も彼女みたいに前向きな感情でいられたらよかったのに。
駅が見えてきた所で背後から声がし振り返ると日下部がいた。
日車「日下部…」
逃げようとした瞬間、彼女に腕を掴まれた。
「私は駅まで近いし帰るから二人で話した方がいいよ…たぶん、大丈夫だから…頑張れ」
日車「ありがとう…」
そっと腕を離され、別れ際に手を軽く振って彼女は去っていく。
すると日下部が俺の方に走ってきた。
日下部「誰?今の可愛い子…」
息を切らしながら怒り口調で言ってくる。
日車「君には関係ないだろ、なんの用なんだ?」
そう言うと日下部は悲しそうな顔で俺を見る。
日下部「……っ、話がしたい…場所を変えてもいいか?」
日車「俺も…君と話がしたい…」
___
日車「誰かに聞かれたら不味いのか?」
日下部「いや、話すなら外よりも個室の方がいいと思って…」
狭いカラオケボックスに入り少し距離を空けて座ると日下部から話し出した。
日下部「なんか、遠くね」
日車「気のせいだ…」
日下部「なぁ、日車さぁ…さっきの可愛い子は彼女なの?」
日車「言っただろ、君には関係ない…大体、君はどうなんだ?君好みの彼女さんは一緒じゃないんだな…」
日下部「別れた…」
日車「………、……っはぁ!?」
日下部「一昨日、別れたんだよ…」
日車「何で…」
日下部「俺が…全然相手にしてくれないからって…」
日車「え?…君が?」
道ではいつも左側を歩かせたり、人とすれ違う時なんて肩を引き寄せたりする過保護な君が?
それに何かと連絡をまめに入れたりして、話を程よくしながら適度にこちらに話題を振ったり気を使ってくれるあの気の利く君が?
付き合った彼女に対して相手にしないなんてあるのか?
如何にも恋人には尽くしそうだし、世話焼きなところもある…そんな君が?分からない…。
日下部「それが、大事にされてる気はするけど違うんだと…」
日車「なんだそれ…」
日下部「俺が無意識にお前のことしか話さなかったり、ずっと…その…無意識にお前のことしか見てないんだって…友達がそんなに好きならもういいってよ…」
日車「君はバカなのか?」
日下部「うるせぇ…大体、お前のせいもあるからな」
日車「はぁ!?」
日下部「お前に『好き』って言われてから…ずっと変なんだよ!!」
日車「悪かったな…やはり伝えるべきじゃなかった…」
日下部「別に謝って欲しいんじゃねぇ…お前に言われてから、ずっと考えてたら頭からお前のことが離れなくなるし、そんなお前に避けられて傷付くし……っ、なのに!それなのにお前は可愛い子と最近は一緒にいるし!俺に言ったあの『好き』って何だよって思ってた…」
日車「本当は…彼女ができた君に言わないつもりだったんだ…だが、もう…限界で君への想いが溢れてしまった…すまない…気持ち悪い思いをさせた、もう君に近寄らないから」
日下部「違う!そうじゃねぇ…俺、考えて分かったんだよ…お前が好きだ…日車」
日車「やめろ!君のは親友としての好きだろ?俺とは違う…だから気の迷いで…軽い気持ちで言うな…言わないでくれ」
日下部「お前、いい加減にしろよ…そんなに言うならこの気持ちが本物だって証明してやるよ」
日車「はぁ!?君は何言って…、そんな……な、なにして…」
日下部が俺に詰め寄り手を力強く握りしめられた瞬間、腕を引っ張られ、彼の股の間に持っていかれる。
彼はズボン越しからでも感じる熱を持った弾力のある硬いものを触らせてきた。
日車「……っ!?へ、変態!!な、なな、なにを触らせてきてるんだ!」
必死で手を退けようとするが手が動かず彼の熱く硬いそれは更に大きく膨張している。
こんなに大きいのか…?俺のと違う……つい、彼の膨張した芯を持った熱いものをそっと撫でると彼は手を退けた。
日下部「おまっ!何してんの?」
日車「すまない…大きかったから…その…つい?いやっ、君こそ何してる!どうかしてるぞ!」
日下部「だから、証明しようと思って」
日車「何の証明だ!」
日下部「だってよぉ…お前、俺が好きって言っても信用しないじゃん?だから、最近、お前のこと考えるとこうなるし、なんならお前のこと想像しながら抜いてる…俺はお前のことそういう風にみてるって証明」
日車「君は……っ、アホなのか?…フフッ…ダメだ、あの…小柄で大きめな、胸がある子がいいって……言ってた君が…お気に入りのAV動画を見せてきた…あの巨乳好きの君が…フフッ…」
日下部「おい、今…前に見せた動画は関係ないだろ!笑うなよ…こっちは真剣に」
日車「クッ…フフッ」
日下部「おまえなぁ…」
日車「すまない…フッ、ダメだ、笑ってしまう」
日下部「だから笑うなよ!あぁ〜、もうそうだよ…小柄な胸が大きめな子が好きだったのに…お前のことを好きだって自覚してからおかしくなっちゃったんだよ…俺が大変な状況になってるのにお前は俺のこと避けるし可愛い子といるし」
日車「彼女は…少しの間付き合ったんだ…君への想いが忘れられなくてな…でもバレて今日、振られた…お互い様だな」
日下部「……っ、やっぱり付き合ってたのか…キスはした?」
日車「い、いや…してないが」
日下部「なら…いいがな…」
そう言うと彼は強引に俺に口付けをする。
叶うはずのない…行き場を失った両手一杯に溢れてしまった感情が満たされていく…もっと…君が欲しい…。
彼はゆっくりと唇を離し話をし出した。
日下部「俺…あの子に嫉妬してた…お前の隣に自然といてお似合いだなって…なんで隣にいるのが俺じゃねぇのかなってさぁ…」
日車「君も…同じで、そう思うんだな…」
日下部「……え?」
日車「君が彼女から告白されているのを見た時から…俺も感じた…なんで俺は男なんだ…とか君が彼女と一緒にいる時に彼女さんが隣にいるのが羨ましくって…伝えられないこの気持ちが溢れて…苦しいって…」
日下部「無意識にお前を傷付けてたんだな…悪かった…」
日車「いやっ…でもこの気持ちを伝える気はなかったんだ…本当に」
日下部「良かった…あの時、お前の気持ち知れて…お前のことが好きだってちゃんと知れて良かったよ…ありがとうな…告白してくれて…俺も好きだ、日車」
少し苦しいと感じるくらいの力で抱きしめられ、満たされていく。
君の隣にいて…こんなに幸せでいていいのか…分からないが、君のことを…ずっと想い続けて…よかった…。
日車「俺もずっと前から…君が好きだったんだ…」
日下部「すげぇ…幸せ…」
前世の俺は彼の隣にいて…苦しかったのか…それとも、隣にいる、そばに入れるだけでも幸せだったのか…分からないが、想い続けて…良かった…。
___
◯◯年後
日車「君は前世を信じるか」
日下部「なんだよ、急に」
日車「小学生の時にずっと知らない男の夢を見てたんだ…それが前世の記憶かは分からないが…その男が好きだったんだと思う…」
日下部「え!?誰よそれ」
日車「トレンチコートがとても似合ういい男だ…君にそっくりな…」
日下部「なんか複雑……っ、ぁあ!」
日車「なんだ?」
日下部「だからかぁ…」
日車「……?」
日下部「入学式の時にお前が俺の名前…しかも下の名前を知らないのに『あつや』って言ったから驚いたんだよ」
日車「あぁ…懐かしいな…」
日下部「その夢に出てくる男の名前か」
日車「そう…いつも俺が愛おしそうにそう呼んでた…」
日下部「ふーん…前世からお前に好かれてたなら嬉しいが…でも、なんか前世の俺に嫉妬しそう…」
日車「フッ…安心しろ今世は君に夢中だからな…」
日下部「マジでお前なぁ…あぁ…好き」
俺はきっと何度生まれ変わっても…
前世も来世も君を想い続けるんだろうな…。
日車「好きだ、篤也」