内部告発問題に揺れる兵庫県の斎藤元彦知事が、議会による不信任決議を受けて、30日付で失職し、出直し知事選に臨む。総務官僚から転じてつかんだ念願の地位だったが、刷新を掲げた県政運営の権力基盤はガラス細工のようにもろかった。斎藤氏は返り咲きを狙う考えだが、県政の混乱収束はなお見通せない。
「(当日にいきなり、ホテルでの予約制の夕食をとりたいと言い出し、断られると)『俺は知事だぞ』と激怒した。おびえた秘書課がホテルと掛け合って、無理やり夕食を準備させた」
「課長が説明を始めると、『で? 何が言いたいん? 全然わからん。もっと簡潔に言えよ』と強い口調で詰められていた」
「ある団体がお土産で持参した地域の名産であるウイスキーを知事応接室で受け取っているのを目撃した」
今年8月、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が県職員を対象に、斎藤知事によるパワーハラスメントなどを尋ねたアンケートには、実際に見聞きした話として、こうした数々の言動が書き連ねられた。
こうした記述について、斎藤氏は9月上旬に開かれた百条委で「『俺は知事だぞ』とか激怒することは私はない」と否定。一方で、職員を前に机をたたいたり、側近との打ち合わせ中に付箋(ふせん)を放り投げたりしたことを認め、「気が高ぶっていた時もあるので思わずたたいてしまったことは事実だが、適切じゃなかった。当時おられた方にはおわび申し上げたい」などと釈明した。
「盛り上げ役」の中高時代、モヒカン刈りにも
「昔から謙虚で誠実な男。彼が感情的になるなんて、想像できない」。1990年代、中高時代を斎藤氏とともに過ごした同級生らは、一様に戸惑いを隠さない。
斎藤氏は高校2年の時に寮長…
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