「7月5日滅亡、1年ズレ説」「環太平洋火山帯、連鎖」地震多発で拡散の真意

「本当の大災難は2025年7月にやってくる」と帯に書かれていた、たつき諒さんの著書「私が見た未来 完全版」

たつき諒さん著書『私が見た未来・完全版』騒動から1年――

最近、本当によく列島が揺れる。いや、揺れすぎではないか。

7月1日の午前8時40分ごろにも、宮崎県北部平野部を震源とするマグニチュード5.1、震度4のやや強い地震があった。6月には茨城、岩手、山梨と立て続けに地震があり、ベネズエラでは1700人もの死者が出た大地震があったばかり。

こうも揺れが続くと、人間の心理として何かにすがりたくなるのか、あるいは得体の知れない不安をネットの海に放り投げたくなるのだろうか。現在、SNS上では、ちょうど1年前の「あの騒動」が再び頭をもたげている。

『私が見た未来』予言騒動の顛末
たつき諒さんの著作をめぐるネット上の拡散

発端と予知夢
  • 1999年刊行の『私が見た未来』が東日本大震災を予言したとして口コミで拡散。
  • 2021年の『完全版』にて「本当の大災難は2025年7月にやってくる」との記述が大きな注目を集める。
  • 日本とフィリピンの中間の海底が破裂し、東日本大震災の3倍の波が襲うという内容。
  • あとがきの記述から「2025年7月5日」が運命の日として独り歩きした。
社会的な影響
  • 中国語版の影響で香港の読者に波及し、5月の訪日客数が香港のみ減少する事態に。
  • 日本国内では電子版を含め100万部を超える異例のベストセラーとなった。
著者の対応
  • 7月を前に著書『天使の遺言』にて、日付は急ピッチな作業によるものと言及。
  • 「夢を見た日=起きる日ではない」と軌道修正し、人々の防災意識の高まりを肯定的に評価した。
騒動の結末
  • 2025年7月5日当日:SNSで「日本滅亡」がトレンド入りするも、大災害は起こらず。
  • 気象庁の事前注意喚起もあり、騒動は一旦収束したものの、地震・災害のたびに注目される。
  • 不安心理と結びついて拡散された一方、防災意識喚起という側面も残す結果となった。

「予言1年ズレ説」広まる

昨年の今ごろ、漫画家・たつき諒氏の著書『私が見た未来・完全版』が大いに話題になった。この本に端を発して、「7月5日に東日本大震災の3倍の津波が日本を襲う」「日本列島の3分の1が水没する」という予言めいた噂がSNSを席巻したのだ。

「日本滅亡」というワードがトレンド入りし、挙げ句の果てには「世界滅亡」「地球滅亡」へと謎のスケールアップまで見せたのを覚えている人も多いだろう。たつきさんの

結論から言うと、科学的な根拠はゼロ。当時、気象庁も明確に否定。著者自身も、その後、「夢を見た日=何かが起きる日というわけではない」と日付の特定を否定していた。

にもかかわらず、だ。最近のX(旧ツイッター)では再び、妙な言説が飛び交っている。

・「たつき諒さんの予言したやつが1年ずれてる?」

・「1年遅れで間違えてただけじゃね?」

・「1年間違ってた説が広がったりしちゃうのかしら」

危惧する声が続々。この1週間を再び「魔の一週間」とみなして、注意を呼びかける占い師の投稿も注目されている。

なぜこんなデマが再燃するのか。理由は単純にして明白。直近の地震活動が、なんとも不気味だからだ。

直近の巨大地震とSNSのリアルな反応

ここ最近の日本列島は、確かにハイペースで揺れている。

・6月16日:茨城県南部を震源とし、地盤の影響から群馬や埼玉で最大震度5弱を観測 。

・6月25日・28日:岩手県沖でM7.2の巨大地震が発生し、青森県階上町で震度6強を観測 。負傷者や長周期地震動も報告され、28日にも同海域でM6.1(最大震度5弱)と活発な余震が続く 。

・6月26日:山梨県東部・富士五湖の深さ約20キロで直下型地震が発生 。緊急地震速報が鳴り響き、富士河口湖町で震度6弱の強い揺れと被害が報告された 。

29日、大地震によるがれきの上でしゃがみ込む男性=ベネズエラ・ラグアイラ(AP=共同)

海外に目を向ければ2026年6月24日、ベネズエラ北部でM7.2とM7.5の連続地震が発生している 。死者1700人以上、68万人以上の子どもが支援を必要とするという甚大な被害をもたらしている。

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