米最高裁、トランスジェンダー選手の参加禁止を容認 女子スポーツで
【ワシントン=芦塚智子】米連邦最高裁は30日、出生時の性は男性だが女性を自認するトランスジェンダー選手が女子スポーツに参加するのを禁じた州法について容認する判断を下した。
女子スポーツへの参加を生物学上の女性に限定することは、法の下の平等を定めた憲法にも、公教育での性差別を禁止した教育改正法にも違反しないと判断した。
米国ではトランスジェンダーの権利が保守派とリベラル派の価値観を巡る「文化戦争」の争点の一つとなっている。トランプ米大統領はSNSへの投稿で「大きな勝利だ」と判決を歓迎した。
訴訟は女性を自認するトランスジェンダーの大学生と高校生が、それぞれ西部アイダホ州と東部ウェストバージニア州の禁止法について「法の下の平等」を定めた憲法修正第14条などに違反するとして起こした。
判決はトランスジェンダーの女子スポーツ参加制限には安全や公平な競争の保証という州の重要な目的があり、容認できるとした。
リベラル派の判事3人はトランスジェンダー選手が女子選手より有利だとの確実な証拠はなく、さらに審理が必要だとして判決の一部に反対した。
米カリフォルニア大ロサンゼルス校のウィリアムズ研究所によると、2025年2月時点で27州がトランスジェンダーの女子スポーツ参加を禁止・制限していた。最高裁の判断は他の州の合憲性判断にも影響することになる。
トランプ氏は就任初日に性別は「生物学的な男女」のみとする大統領令に署名した。25年2月にはトランスジェンダーの女子スポーツ参加を禁じる大統領令も出した。
最高裁は25年にトランスジェンダーの未成年者への性適合治療を禁じた州法についても合憲との判断を下している。
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(更新)- 前嶋和弘上智大学総合グローバル学部 教授ひとこと解説
「6対3」という超保守の最高裁の判事の構成のままの判決。トランスジェンダーの選手が女子スポーツチームでプレーすることを禁じるアイダホとウエストバージニアの州法を支持。保守派の多数意見を代表して意見書を執筆したカバノー判事は「各州にはスポーツの安全を守る正当な利益があり、トランスジェンダーの少女や女性が女子チームでプレーすることを許可すれば、その安全が損なわれる可能性がある」とし、連邦法にも合衆国憲法修正第14条にも違反しないとした。ただ、州法についての解釈なので、連邦法が「トランスジェンダーの選手が女子スポーツチームでプレーすることを禁止」ではなく、州の独自性を尊重。
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