国や消費者が大量消費を見直す時代に SHEINなど“ウルトラファストファッション”規制が加速 #エキスパートトピ
「SHEIN」はフランス市場から姿を消すのでしょうか。
フランス上院は6月29日、「超(ウルトラ)ファストファッション」を対象とした新たな規制法案を可決しました。対象企業には広告禁止や、商品1点ごとに最大20ユーロ(約3700円)の環境負担金が課される可能性があります。
“ファッションの都”フランスのこの決断は、今後は日本も含めほかの国々にも影響を与える可能性があります。
今、「安く大量に売る」ビジネスモデルについて国や消費者が真剣に向き合う時期を迎えています。
ココがポイント
政府は市場に出回る衣料品の量と販売価格などを基に各企業を評価、これに応じて価格の50%を上限に、商品1点ごとに罰金を科す
出典:時事ドットコム 2026/6/30(火)
今回可決された法案が対象とするのは(中略)従来型のファストファッションブランドやディスカウント小売業は含まれない。
出典:FASHIONSNAP [ファッションスナップ] 2026/6/30(火)
中国「シーイン」初の実店舗・パリ1号店が閉鎖へ…老舗百貨店BHVが提携解消、抗議デモの逆風受け挫折
出典:東洋経済オンライン 2026/6/26(金)
週75時間労働も……SHEINの格安衣服を作る工場をBBCが取材
エキスパートの補足・見解
フランスは近年、環境負荷の高い大量生産・大量消費から循環型社会への転換を強く進めています。今回の法案も、その流れの延長線上にあります。
これまで企業への規制は製造や廃棄が中心でした。しかし今回は広告やインフルエンサーによるPRまで対象に含めたことが大きな特徴です。つまり「売り方」そのものも環境問題の一部として捉え始めたと言えます。
中でもSHEINは厳しい目で見られています。6月16日、パリ中心部の老舗百貨店BHVマレがSHEINとの提携を解消すると発表するなど、フランスでは規制強化の動きが相次ぎ厳しさを増しています。また昨年はBBCが労働実態を報道しました。もちろん、この法案だけでSHEINがフランスから完全撤退するとは限りません。しかし、環境負担金や広告規制によってブランドイメージ、価格競争力などに影響が出る可能性はあります。
今回の動きは、一企業の問題というよりも、「ウルトラ・ファストファッション」というビジネスモデルそのものを、各国政府や消費者が見直し始める象徴的な出来事なのかもしれません。
環境負荷や労働問題が指摘されていても、物価高の今は「安い服」が必要だと思いますか?ぜひコメント欄で教えてください。