「いいね」や表示回数を人為的に操作する『スマホ農場』が社会問題に 「テスト」と書かれただけの投稿が6分で100万回表示
近年、SNSの表示回数や「いいね」の数を人為的に水増しする「スマホ農場(SIM farm)」が、世論形成をゆがめているとして問題視されています。
スマホ農場とは、大量のスマートフォンやSIMカードを使い、SNSの「いいね」やフォロワー数、表示回数、動画の再生数、広告のクリック数などを不正に増やす装置や運用拠点を指します。
スマホ農場は、人気の偽装やSNSのアルゴリズムをゆがめるだけでなく、広告詐欺や世論操作、さらには選挙への悪用にもつながりかねないと指摘されています。
この日本でもスマホ農場を運営する企業があり、数十億円規模の費用を投じて茨城県内4か所の建物に約10万枚の基板を設置し、SNS上の数値を操作しているとのことです。
TBSは、農場運営者の代理人を名乗る18歳の男性に取材を行い、Xに「テスト」と投稿しただけで、約6分で100万インプレッション、30分で1000件以上の「いいね」が付く様子を公開しました。
代理人の男性によると、年間で数千万件から数億件もの依頼があり、海外サイトやダークウェブを通じて届く依頼にプログラムが自動で対応する仕組みを構築しており、年間の利益はおよそ45億円に上るとのことです。
また、今年の衆院選の期間中、候補者陣営から「投稿が多くの人に高く評価されているように見せたい」といった依頼が複数寄せられたものの、法律に違反する可能性などを考慮し、選挙関連とみられる依頼は受けなかったと話しています。
代理人の男性は「SNSって、数字を持っている人が力を持つみたいなところがあって、それが可視化されて、さらに勝ちやすくなる循環がある。その構造において最適化したブースター、加速器を提供しているにすぎません」とコメントしました。
誹謗中傷やデマの拡散に加担している可能性について問われると、「多少なりあると思いますけど、でもそれは結果論であって、それを防ぐのは何かと言ったら、規制するとか、プラットフォームの責任。責任転嫁になりますけど」と述べました。
日本では現在、「スマホ農場」を全面的に禁止する法律は制定されていませんが、詐欺や業務妨害、不正アクセスなどに抵触するケースもあるため、今後、問題がさらに広く認識されれば、規制に向けた動きも強まる可能性があります。
スマホ農場は海外でも問題となっており、イギリスでは正当な理由のない「SIM farm(スマホ農場)」の所持や供給を違法とする制度整備が進められています。
不正な手段で世論をゆがめる者たちが一掃され、誰もが真実の情報に触れられる健全な社会となりますことを心から祈ります。
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