昭和8年11月7日、8日の両日にわたり 港町神戸で開催された「第一回 神戸みなとの祭」の主題歌として制作されたのが この「みなと音頭」です 山崎整 著「関西発レコード120年」によると 作詞は一般公募で募集をされたみたいなのですが 締め切りを過ぎても良い作品が集まらず 仕方なく当時 太平蓄音器の宣伝担当で社員作詞家としても活躍していた妹尾太郎が急遽 岸本梅路の名を使って書き これを同じく同社の事業課長 松本圭造が手を入れて それを更に野口雨情が補作をして仕上げたという作品なのだそうで 作曲は宮本啓一 唄は 神戸・花隈の芸者 幾松が担当をしました

ちなみにB面の「神戸(みなと)行進曲」の作詞も岸本梅路となっていますが こちらは松本圭造の作詞です この岸本梅路という名は松本圭造の叔母の名前を拝借したものなのだそうで この後も 妹尾太郎、松本圭造の共同ネームとして使われました したがって作詞家 岸本梅路は世の中に二人いたことになります これに松本圭造の叔母(本物)を含めると 岸本梅路は三人になりますね↓

1.みなと音頭(昭和8年11月)

神戸(みなと)行進曲

その後 この「みなと音頭」は 幾度となく再発売されていますが その音源のほとんどは 昭和8年発売の幾松盤によるものでした しかし 翌年の昭和9年12月に発売されたこのレコードは 虎龍の歌唱によるもので 歌詞も幾松盤とは一部違っています↓

3.みなと音頭(昭和9年12月)

こちらは 昭和10年11月に発売された「第三回 神戸みなとの祭」の主題歌「神戸音頭」を買ってくれた人に「連続三回神戸市民歌発売御愛顧御礼」として記念贈呈されたレコードです B面には「第二回 神戸みなとの祭」の主題歌「みなとの祭」がカップリングされています↓

2.みなと音頭2

昭和17年から昭和25年にかけて 太平蓄音器はキングレコードの親会社「講談社」に併合され キングレコードの西宮工場となっていましたが その時期に再プレスされたレコードです↓

4.みなと音頭(戦後)


こちらは 昭和25年6月に復活した「タイヘイ音響」による再プレス盤です↓

5.みなと音頭(昭和25年7月)

その後 昭和28年6月に社名を「タイヘイ音響」から 「日本マーキュリー」と改めました こちらは その頃の再プレス盤です↓

6.みなと音頭

この他にも 日本マーキュリーからは EPシングル盤も発売されていますが 音源は すべて昭和8年発売 幾松の歌唱によるものです↓

神戸奥摩耶音頭

「みなと音頭」虎龍
https://youtu.be/BpVVCnWdABE